28年目 〜2度目の偉業〜

武蔵野軽金属の社長が執務室にお見えになり、業務拡大により関東総合製鉄に名を変える事になったと報告を受けた。 これに拠り、11月にはスポンサー協賛のファン感謝祭を実施する約束を取り交わした。

契約更改は小田が留学の失敗を考慮して微減の260百万で5年契約とし、 麻野は微増の100百万で同じく5年契約で妥結。 路木、ジャビの36歳コンビからは引退の意思は聞かれなかったのだが、自由契約として戦力構想外であることを伝えた。 帰国の際は盛大な見送りをしよう。

ゼルベルガー監督は海外タイトルも多く奪取してくれたので、引き続きチームの指揮を取ってもらう事にした。 今期の背番号の変更は小田の「8」とギバールの「7」。

今シーズンの新人獲得は東京ヴェルディに大物が。ドイツU23代表FWのクローズが入団。 これがJ1復帰を戦う切り札になるのか。その他は清水エスパルスがDMFの幸野定明を、 湘南ベルマーレがOMFの矢部啓介を獲得した。

海外タイトルを手中に収めつつも、2ndステージの15位が響いたのか品川シュトルツの 世界クラブランキングは59位に留まった。まぁ大阪エステーラより上にいるので、それで良しとしよう。

今年はリスボンキャンプで中盤の引き締めを図る。 小田をスタメン起用するために1stステージはこのような布陣の4−4−2に復帰。

                       【ベンチ】      【留学】
       シンゴ  青柳          ギバール       田中
      小田      山岸        安東
          藤田            麻野
          服部
     沖田        岡本                  沖田
        伊武  宮本          常松         宮本(途中帰国が決定)
         チラバート
どうも1stステージはキャンプの影響なのか、スタートダッシュが好調。 青柳3ゴール、藤田2ゴール、山岸2ゴール、シンゴ1ゴール、小田1ゴールにチラバートのFK2発と満遍なく 得点源があるため、無傷の6連勝。 チラバートに加え伊武と沖田が月間ベストイレブンに初めて名を連ねた。

4月は更に山岸と青柳が好調。 山岸の6つの得点の内、3ゴールが決勝弾。青柳も5ゴール。 残念ながら7節でヴィッセル神戸には1−2と競り負けたが3位で4月終了。 今月は藤田、服部が月間ベストイレブンに。

5月に入るとシンゴも爆発。カップ戦の浦和レッズとのホームゲームのハットトリックを皮きりに 12節、13節と3試合連続ゴール。首位のヴィッセル神戸をピッタリ追走。 そんな中、右サイドバックの岡本にパリFCから招待留学の話しを頂いた。 気付けば青柳に告ぐ古参の岡本も29歳。パリで更なる飛躍のきっかけを掴んで来い。 沖田を右に回して、ボランチ服部が左サイド、小田がボランチに下がり、空いた左OMFに麻野を入れて急場を凌ぐ。

5月は安永から平塚が月間MVPに返り咲き。月間ベストイレブンには引き続きチラバート、藤田、服部が。 1stステージは結局ヴィッセル神戸が全勝優勝達成。シュトルツは直接対決の敗戦が響いて2位に。

28年目 1stステージ
優勝 ヴィッセル神戸 勝ち点43 15勝0敗0分け 55得点 9失点
2位 品川シュトルツ 勝ち点40 14勝1敗0分け 31得点 9失点
3位 大阪エステーラ 勝ち点35 12勝3敗0分け 46得点16失点
カップ戦の方も3回戦でシンゴがサイドバックに回り、ギバールをFWでスタメン起用すると 藤田の退場もあったものの、ギバールがガンバを突き放す2点目をゲット。準決勝進出を決めた。 オールスターにはチラバート、シンゴ、藤田が選ばれたが、コンディション不良でピッチには立たなかった。

来年のインターナショナルカップの出場権を得るためのアジア予選にシュトルツから服部とシンゴが選ばれた。 名誉な事ではあるが、残念ながら両者ともスタメン起用とはならず。日本代表は圧倒的な強さで予選を 33得点2失点の全勝で予選通過を果たした。

世の中が夏休みで沸き返る中、2ndステージが開幕。 柏レイソルとの開幕戦では麻野が初ゴールを決め、これが決勝点となる3−2で白星スタート。 8月は攻撃陣爆発で無敗の首位でチラバート、宮本、藤田を月間ベストイレブンに送りこんだ。

9月も2位横浜F・マリノスとの直接対決を引分けたものの、しっかり首位をキープ。 レジス、モレナ、ラゴス武威、杉下竜次、アジェラR、河本龍将らをスタメンに連ねるライバル 大阪エステーラにも1−0と辛勝で優勝を大きく引き寄せた。

7節で4−1と圧勝した1stステージの覇者ヴィッセル神戸とのカップ戦準決勝はホームで1−1と追い付かれ、 アウェイでの2戦目。城にハットトリックを許し、2−3と競り負けてベスト4で敗退してしまった。

敗戦の影響が心配された12節は格下アビスパ福岡にキッチリ3−0と横綱相撲で月間ベストイレブンに 大量5人(チラバート、宮本、藤田、服部、シンゴ)が名を連ねた。 シンゴは代表選出に続く、初のベストイレブン受賞である。

結局14節のベガルタ仙台戦を2−2で引分けて2ndステージ優勝はシュトルツのものとなった。 ところが、これで気が緩んだか最終節は最下位のモンテディオ山形にバックラインを突かれて 2−4と大敗。こういう敗戦は無くしていかなければ。

28年目2ndステージ
優勝 品川シュトルツ 勝ち点35 11勝1敗3分け 31得点15失点
2位 大阪エステーラ 勝ち点32 11勝4敗0分け 38得点15失点
3位 ヴィッセル神戸 勝ち点32 11勝4敗0分け 39得点22失点
4位 ジェフ市原   勝ち点27  9勝5敗1分け 29得点15失点
15失点の3チームが今ステージの最小失点である。やはり堅守だ。とにかく守って勝つ。これしかない。 得点王は29ゴールで大阪エステーラのモレナ。22ゴールの青柳は6位。 15ゴールのシンゴが15位。山岸が7ゴール、藤田も6ゴールと得点を重ねた。

評価点は例年の如くヴィッセル神戸の平塚の8.0、シンゴ、藤田の両名が7.4の5位と躍進した。 チラバートも安定した守備で7.0の9位、6.8で服部も13位にランクイン。

そして小田が再度リスボンへの留学に挑戦。今年1年間レギュラーとして戦術面の理解力も向上したし、大丈夫だろう。 11月に入るとラゴスから田中が帰国し、4−3−3を試して見ることにした。 3トップは左からシンゴ、青柳、田中で、中盤は山岸、藤田、麻野とOMFを並べる攻撃布陣だ。

新システムはしっくり来ないか、ローマ、サントス、マドリードと強豪チームとの招待試合で1分け2敗。 昨年のアジアウィナーズカップの勝者として<ワールドウィナーズカップ>に挑んだが、緒戦のリーズFCに延長戦で 決勝ゴールを許し早くも姿を消す事になった。リーズはそのまま優勝した。クジ運も無かったか。

強化部にも変更が。 カルニテッリ スカウトの人脈も底を尽きた感があったため、オランダの ハリン氏(41歳)と契約を結ぶ事にした。

ポルトFCとの招待試合にも敗れ、私はゼルベルガー監督に4−4−2への変更を示唆してみた。 すると彼も了承してくれ、田中、青柳の2TOPとし、左MFでのシンゴ起用となった。 これがシンゴの運命を変える事になるとも知らず。

小雪の舞う今年の12月。 ヴィッセル神戸との頂上決戦は神戸ユニバで1戦目が行われた。神戸に先制される試合展開だったが シンゴのヒールパスに藤田が詰めて2−2のドローでホームでの2戦目に勝負が持ち越された。

シュトルツスタジアムのヒーローとなったのは守護神チラバート。 スーパーセーブの連続でヴィッセル神戸の攻撃陣を封じると、藤田が待望の先制点。 そして、チラバートのCKに詰めたシンゴがミドルシュートで追加点。このまま試合終了のフエが吹かれて 品川シュトルツが2年連続のJチャンプとなった。

2ndステージ優勝直後の最終節の悪夢再び。喜びが緊張を弛緩してしまうのか、ニューイヤーカップ緒戦で 大分トリニータに0−1と破れる波乱。大阪エステーラが2年ぶりの優勝を決めたそうだ。 その頃、インターミラノからチラバートに15億のオファーが飛びこんだ。 もちろん受けるつもりは無い。

秘書の三ツ谷クンがオーナー室に訪れ、辞意を伝えてきた。 大分のご実家の旅館に戻って来いと言われているようだ。大分トリニータとのアウェイ試合の折にはお世話になろうか。 その頃は立派な若女将かな? 後任は強化部からジェニファー・スコールズ女史が異動すると言う形になった。彼女は日本語も堪能だし力強い。

今年も1年が終わろうとしている。本当に早いものだ。 リーグ戦のV2達成は2度目だが、嬉しいものだ。観客動員も安定して200万人を超え、37億の黒字収支で チーム運営も安定している。やや主力が高齢化しつつあるのが気がかりだが、当分の間は常勝チームでいられそうだ。 今年も束の間の正月休みを迎えるとするか。


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