29年目 〜外弁慶の海外タイトル〜

今年も順調にスポンサーは見つかり、品川シュトルツを応援してくれる企業が9社もあると言うのは嬉しいことだ。 資金的にも余裕があるために、契約更改も少々甘めだったか。
チラバート (31歳)360→450×5年 チームの守護神は今だ健在。もう一度5年契約。
シンゴ   (27歳)280→385×5年 昨年はA代表にも選出され、ますますの躍進を期待。
ギバール  (20歳)130→140×5年 フランス仕込みの華麗なサッカーを披露してくれ。
常松    (28歳) 20→ 22×1年 出場機会は減っているが、ユース上がりの意地を。
そして今年はユースでの成績が大好評だったGK胆田清(20歳)をトップチームに昇格させた。 異例の4年契約である。何せデータではチラバートと変わらぬ力量との事だそうだ、楽しみである。

1月に台北FCから常松にオファー。 シュトルツで出場機会を失っていた常松自身がチャレンジしたいと言うので、移籍合意に至った。 新天地でも品川シュトルツユースの意地を見せてくれ。

新たなスタートはラツィオキャンプから。 ラインディフェンス、ゾーンプレスなど戦術面の向上が見られると良いのだが。 2月末には升田もリスボンからの留学を終えて帰国した。今年はこんな感じだ。


     ギバール 青柳
    シンゴ    藤田
      服部  山岸
   升田        沖田
      伊武  宮本
       チラバート
1stステージは開幕ダッシュに成功。3月は2つの引分けと1つの延長戦突入で勝ち点はやや損をしているが 3位につけて4月を迎えた。月間MVPは昨年の得点王モレナだった。

4月に大学2年生のCDF垣井宏厚クン(20歳)が、シュトルツに入団した。 年俸80百万で彼もプロの一員だ。しばらくはベンチが続くだろうが、伏して待て。

好調は4月も持続し、ギバールがカップ戦、リーグ戦合わせて5ゴールと大爆発だった。 しかし詰めの甘さを露呈。負けはしないものの、延長戦、引分けが続き首位は大阪エステーラがキープ。

その大阪エステーラとはカップ戦2回戦で対戦する事になり、アウェイを青柳の2発で追い付くと、 ホームはギバールのゴールで3回戦進出。13節のリーグ戦直接対決も打ち合いを制して3−2で辛勝。 それでも大阪エステーラの首位は揺るがず。

その他5月は沖田がCMに出演したり、岡本がパリFCへの招待留学を終えて帰国したり、 またはギバールが14節で負傷したりといろいろあった。

最終節は3位ヴィッセル神戸と2位シュトルツとの直接対決だったが、苦手意識があるのか 0−4と今ステージ初の黒星と共に3位転落で1stステージを終えた。それでも11失点は リーグ最小の出来である。垣井もよく見て学んで欲しいものだ。

29年目 1stステージ
優勝 大阪エステーラ 勝ち点42 14勝1敗0分け 48得点13失点
2位 ヴィッセル神戸 勝ち点34 11勝3敗1分け 43得点18失点
3位 品川シュトルツ 勝ち点32 10勝1敗4分け 24得点11失点
6月のオールスターにはシュトルツからチラバート、藤田、服部が選ばれたが チームEastは今年も平塚ら大阪エステーラ主力から成るチームWestに0−4と惨敗。 西高東低の図式は相変わらずだ。 その他、スタジアムの補修で10億もかかったとの総務部長からの連絡で少々肩が落ちる。

肩が落ちると言えば、シンゴである。 今期のゼルベルガー監督の4−4−2で左MFを担う事になった彼だが、 勝ち点逸などでシュトルツ攻撃陣の評価は上がらず。日本サッカー協会の強化委員の判断で 7月のインターナショナルカップの代表メンバーから漏れてしまったのだ。

近年にない大型チームと呼ばれた今年のA代表。シュトルツからはボランチ服部が唯一名を連ねた。 しかし組み合わせにもツキが無かったか。1次リーグで緒戦ジャマイカには2−1と勝利したものの、 ベルギー(0−2)、フランス(0−3)と連敗し決勝トーナメントには進めず。 2大会前の優勝は遠い過去の栄華である。

ちなみに優勝はドイツ。 日本以外にシュトルツから輩出した代表選手はパラグアイのGKチラバートと、 なんとフランスA代表にギバールが召集されたのである。 結局ピッチに立つ事は無かったのだが、日本でのパフォーマンスをしっかり評価してくれた 仏サッカー協会に感謝したい。Jリーグも世界から注目されるリーグになったか。

ところが、インターナショナルカップ明けの2ndステージでシュトルツが奮わない。 ギバールも移動からの疲れが溜まったか、鳴りを潜めてしまう。 チラバートも1次リーグでの低調なパフォーマンスを引きずってか失点が止まらない。 服部もピッチに立てなかった悔しさをぶつけたいところだが、パッとせず8月はまさかの1勝5敗で15位。 これで帝国AV機器とのスポンサー契約も期間中ながら破棄されてしまった。

ゼルベルガー監督は中盤をボックスからY字に変更。服部を1ボランチに据えると これが奏効。8節から3連勝で11位浮上。カップ戦準決勝も清水エスパルスと1−1、1−1でPK戦に突入。 チラバートも好調時のパフォーマンスを取り戻し、5−4で決勝戦のキップを手に入れた。

2ndステージはその後再び3連敗を喫し14位転落。最下位浦和レッズから勝ち点を積上げて最終的には5勝で13位。 まったく不甲斐ない。メンタル面が弱いのかもしれないが、こればかりは個々人に期待したいするしかあるまい。

29年目 2ndステージ
優勝 大阪エステーラ 勝ち点36 12勝 3敗0分け 44得点11失点
2位 ヴィッセル神戸 勝ち点30 10勝 4敗1分け 37得点19失点
3位 清水エスパルス 勝ち点27  9勝 5敗1分け 24得点17失点
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13位 品川シュトルツ 勝ち点15  5勝10敗0分け 11得点26失点
年間通算の勝ち点での総合順位は6位だそうだが、このままではいかんな。 何から手を着けるべきか。 得点力不足はギバールで解消されたと思っていたのだが、2ndステージではまったく奮わなかったからな。 青柳の10ゴールで20位が最高位では。完全優勝の立役者、月間MVPの常連モレナが37ゴールで2年連続の得点王。 評価点は岬が4年ぶりに7.9で首位。チラバートが6.9の10位、服部は6.7で17位とシュトルツからは代表選手が 辛うじて顔を覗かせた。

11月に復権の切り札、小田がリスボンから帰国した。 そして大学サッカーNo.1ボランチの新谷友樹クン(22歳)の獲得に成功。 キラガンザレスもリストアップされたのだが、外国籍選手はやめておこう。

小田、新谷を加えた中盤のスタメン争いは激化。 シンゴを再びFW起用して小田は左OMF、山岸が右、藤田が中央に君臨し、新谷を1ボランチに据えて 服部をディフェンスラインに組み込み<ワールドクラブトーナメント>に挑戦しよう。

緒戦のマドリード戦はギバールのバイシクルが決勝ゴール。 マルセイユFCとの2回戦もギバールで先制するが、追い付かれてPK戦に。もちろんチラバートがPK戦に負けるはずも無く。 準決勝はプレミアの強豪リーズFC。これもギバールが大当たり。2発のゴールで逃げ切り。 決勝戦はチラバートに食指を伸ばしていたインターミラノ。得点源のギバールをいきなりの退場で欠く苦しい試合も 0−0で拮抗したままPK戦に。なるほどチラバートが欲しくなる訳だ。 守護神はロナルド、ジャンベーラ、デルグリッシュを止めて3−1と勝利。 ワールドクラブトーナメント初優勝。 MVPは当然チラバート。

大会後、麻野がラゴスに2年、宮本がもう一度ドルトムントに1年の留学に赴く事になった。 チラバートの休養の意味も兼ねて招待試合に胆田にゴールマウスを預けての2試合。 マルセイユFCとの対戦ではやはり目を見張る活躍を見せたものの、サンパウロFCエースのオーフェンを捕まえる事は出来ず 0−3と敗戦。前評判はやはりでまかせで、通常の新人であることが分った。

ニューイヤーカップに今年唯一のタイトル奪取を懸けて奮闘するシュトルツイレブン。 チラバートは相変わらずのスーパーセーブを見せてくれた。 清水エスパルス(2−1)、セレッソ大阪(2−0)と勝ち進み、最大の難関と考えられた 3回戦の大阪エステーラ戦もシンゴの2発で準決勝にコマを進めた。

準決勝は柏レイソルが相手だったが、これもギバール、シンゴがゴールを決めて危なげなく完封勝利。 勢いは止まらず横浜F・マリノスとの決勝戦もギバールの決勝ゴールを守りきって4年ぶりの 冬王者に。 ゼルベルガー監督にも嬉しい一冠だろう。この大会もチラバートが文句無くMVP。

今年はスタジアム補修費もあったので黒字は僅か5億だったが、住宅投資の甲斐あって 品川区の住民も2万人増の137万人となったようだ。 今年は国内タイトルはニューイヤーカップだけだが、ワールドクラブトーナメントに優勝 出来たことが嬉しいじゃないか。クラブとしてはサポーターに恥ずかしくない1年だっただろう。


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