Cancale, Santiago/カンカル、サンティアゴ (2003.11.07-2003.11.12) 西村がいうに今のフランスなら牡蠣が季節だという。 本来であれば、パリの後は英国やベルギー、オランダと北西ヨーロッパを回ろうと思っていたのだが、すでに冬のヨーロッパ。天気が悪く寒いうえに、これらの国々は平坦な土地でバイクで回ってさほど楽しめるところではない。さっさと南下したほうが良さそうだ。 そういうわけで牡蠣がうまいというカンカルに向かってみた。パリを抜けるとすぐに耕作地の中を進み、フランスは大変な田舎なのだと実感する。途中、モンサンミッシェルを通過したが、周囲に放牧されている羊が実にうまそうだったので、ここで昼に羊を食うことにした。旨かった。 海沿いの静かな漁村リゾートであるカンカルは、鄙びていてかなり気持ちがいい。海沿いで牡蠣の露店が出ていて、山のように牡蠣が売っている。カンカルのBARはワインと牡蠣だけを食わせるところがあり、余計なものがなくてかなりいい感じである。特に他にすることもないので、日が明るいうちから生牡蠣をつまみに白ワインで一杯やる。牡蠣としては小ぶりだが、潮の味がつまっていてかなりいける。なんだかんだといいつつ、寝るまでに31個の生牡蠣とワイン1本で、牡蠣尽くしだった。こういうのもたまには悪くない。 すっかりフランスに気をよくして、ラ・ロッシェル、バイヨンヌを経由してスペインへ入った。バイクで走る、ということに関してはドイツフランスは大して盛り上がるところがないので、さっさとスペインに来たわけだ。スペインに入ると緑濃い海沿いの丘陵地を気持ちよく走れる。天気も悪くない。 大西洋が目の前のキャンプ場を見つけ、久々にキャンプもできた。 生ハムのこと。 バスク地方の生ハムが旨いというので、バイヨンヌで食ってみたところかなりいける。ところがスペインに入るとさらに生ハムが旨い。 結局スペインではほとんどの食事がBARでの生ハム巡りだった。どこでもはずれがないのが嬉しい。 イベリア半島も西端まで来ると雨が降り出す。乾燥したイメージのあるスペインだが、この北西部は雨が多いらしい。それでこの周辺は緑濃い様相なのだ。雨の巡礼地、サンティアゴ・デ・コンポステラには、まんまと雨の降りしきる中で到着した。旧市街の石畳に降り続ける雨が非常に似合う。バイクでの旅に雨はできるだけ遠慮したいもののひとつだが、こういう雨の似合う街では悪くない。 |
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