Lisbon/リスボン (2003.11.13-2003.11.16) サンティアゴから南下して、ポルトガルに入る。いよいよユーラシア大陸最西端、ロカ岬が近づいて気分が盛り上がる。 しかしどうにも天気が悪すぎる。雨の街サンティアゴからずっと悪天候が続く。ポルトガル領内に入り、コインブラまで南下した。鉄道駅前にある宿をとり、古い大学都市を散策してみる。丘の上に建つ大学へ向かう狭い路地沿いに町が展開しており、なかなか味わいのある雰囲気である。雨こそ降っていなかったが丘の上空は真っ黒い雲がしきつめ、なんだか悪魔か魔女でも出てきそうな様子だった。夜になり町がライトアップされると、やっと明るく賑やかな雰囲気が出てきた。駅の近くで「豪華飯店」というすごい名前の中華料理屋があった。普通にうまかったが、それほど豪華でもなかったか。。 11月14日、コインブラからリスボンの町を抜けて、ロカ岬に向かう。雨はしとしとと降り続いている。山道をぐねぐねと進み、人に道を尋ねながら暗い大西洋に突き出たロカ岬に到着した。岬は霧に煙っていて視界は悪い。そういうわけでユーラシア大陸横断の日々を振り返って、黄昏るという感じがあまりしなかった。不思議なものである。 ロカ岬で一息ついていると、2台のバイクがやはりロカ岬を目指してやってきた。イタリアのサンマリノ近郊から休暇を利用してきたVascoとDavideの二人組だ。けっこう年配だったが意気投合して、リスボンまで一緒に走ることにした。ロカ岬から海沿いの道を進み、リスボンへと入ってゆく。リスボン市街とロカ岬はこの海沿いの道を利用したほうが良かったようだ。行きと違って迷うこともなく、天気が良ければきっと最高だろうと思われるロードだった。彼らが泊まるというホテルに一緒に泊まることにして、彼らがリスボンまで来たならバカリャウ(干しダラのグリル)を食わなくてはいかん、というので夕飯まで一緒についていった。彼らはお金持ちなので(雨のせいかも知れないが)、タクシーでセントロ(街の中心)まで行き、賑やかな繁華街でバカリャウを食わせる店を一緒に探す。面白いことに彼らはポルトガルで一切ポルトガル語を使わない。全てイタリア語で押し通す。ちゃんと通じているのか心配になって聞いてみると、ポルトガル語(スペイン語も同様)はイタリア語と兄弟言語だがら大丈夫だと言う。店に入り、3人ともバカリャウを注文した。もちろんポルトワインをつけて。歯ごたえのあるタラは塩味が効いていて、ちょっと塩辛いが実にうまい。中学生の頃、弁当に入れてもらっていた干しダラを思い出す。結局、二人におごってもらってしまった。ごちそうさま。 リスボンでも結局ずっと雨だった。憂愁の街リスボンの町も雨天だと、雰囲気が出るどころか鬱陶しい気分になってしまう。路面電車に乗って、街をうろうろと歩いてみた。町での滞在はあまり天候に左右されない(雨の似合う街もあるので)が、リスボンをはじめポルトガルの町では天気のほうがいい。全然雰囲気が違う。 リスボンを発つ日は天気が回復した。寄り道したエヴォラの白い街は太陽の輝きでとてもきれいだった。 |
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