Sevilla, Marrakech/セビーリャ、マラケシュ (2003.11.17-2003.11.21) オリーブの畑を抜けて、スペインアンダルシア地方に入る。 晴天に恵まれ、アンダルシアの大地が気持ちいい。丘陵地帯をするすると抜けて、イスラム文化の香りがぷんぷんするセビーリャに到着した。 セビーリャでアフリカ入りの気を引き締めて、南下する。カディスで海沿いに出て、いよいよ南下するとジブラルタル海峡の向こうにアフリカ大陸が見えてくる。さすがにここまで来ると、ユーラシア大陸を横断してきた!という実感が湧く。ロカ岬以上に感激する。 アフリカは寄り道である。 スペインからわずか2時間半の船旅で、モロッコに到着。最初はアルへシラスで一晩おいてから、モロッコ入りを考えていたが、港にいくとちょうどモロッコタンジェ行きの船が出るところだったので飛び乗ってしまった。夕暮れの中、ジブラルタル海峡を進む。イルカの群れが印象的だった。 船が少し遅れてモロッコ入りが夜になってしまった。失敗した。 モロッコは基本的にイスラムの国なので、観光客相手に人が実にうざい。ヨーロッパに長くいて感覚が鈍くなっていたせいもあるが、まんまとぼられてしまった。無念。モロッコ人がどううざいかというと、こっちが頼んでもいないのに、意味不明のガイドやらサービスを押し売りしてくる。特に夜になってしまうと、こっちの土地勘がない以上彼らに頼らざるをえない場合があるが、ふっかけてくる金額が話しにならないので大変。 モロッコにいる間、終始空の財布を見せて「金はない」といって蹴散らしていた。 人はうざいが扱いに慣れてくると楽勝である。バイクで旅するという意味において、モロッコは海、山、砂漠と短い距離で景観が変わるため、相当盛り上がる。町においても、メディナを中心に猥雑なモロッコの異様な世界が展開されて面白い。 タンジェで不愉快な夜を過ごした後は、大西洋沿いをラバト、カサブランカと移動する。 この辺りはスペインと大して変わらないので、快適に進むことができる。ちょっと困ったのが、モロッコにいる期間中ちょうど断食月ラマダンにぶつかってしまい、日中は飯が食えない。とほほ、である。大西洋沿いの大きな町ではマックがあり、これにずいぶん助けられた。 山間に入っていくと、いかにもイスラムの国、アフリカの国という景観が続き、熱くなる。かなりいい感じだ。 マラケシュに夕方到着し、歩いてジャマエルフナ広場に行ってみたが、屋台の煙と大道芸のおじさんたちで異様な雰囲気で盛り上がっている。 ものすごい異空間だ。マラケシュのフナ広場抜きでモロッコは語れないと聞くが、なるほどと思う。 なんともいえない空気の中、マラケシュの夜は更けてゆく。 マラケシュを出ると、これまでのゆるやかな景観からいきなりアトラス山脈の峠越えという険しい様相に一転する。 この移動にともなうギャップがモロッコはたまらない。モロッコの幹線はほぼ舗装が行き届いているので、走りは快適至極である。 アトラスの冠雪を眺めて、峠を越える。すると今度はオアシスと土漠の乾燥地帯に出た。古い城塞カスバを横目に、アフリカらしい道を延々と進んだ。 |
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