SAHARA, Fes/サハラ、フェズ (2003.11.22-2003.11.25) ワルザザートを経由して、サハラ砂漠の入り口エルフードまでやってきた。 日が暮れようとしていたが、さくさくと道なき道、ピステを走り砂漠地帯へと入っていった。最寄のメルズーガの砂丘まではエルフードの町からわずか50km程度なので、オンロード用のタイヤでも問題ない。(ヨーロッパからそのまま来たので、タイヤはオンロード向けだった。)しばらくは状態のよくない舗装があり、それが切れると道沿いに目印の柱がたっていてそれを目印に進む。さらに行くと何もなくなり、車の轍だけが残りそれに従って進むことになる。さすがに砂漠ツアーの車がたくさん通るので、轍がしっかりついていて道に迷うことはない。 途中まで行ったところで日が暮れたので、土漠の真ん中で野宿をする。 見渡す限りなにもない土漠の中でのキャンプは快適至極である。時折、遠くでランドクルーザの走る音が聞こえた。 翌朝、メルズーガの砂丘に到着。土漠の中にもっこりと砂が堆積した砂丘で見事である。さすがに砂の中までバイクでは入っていけないので、砂丘の周辺をがりがりと走って楽しむ。こいつはおもしろい。 散々砂と戯れてすっきりしたので、来た道を戻ろうとするが、来た道がさっぱりわからない。 仕方がないので、車の轍に沿って進むが、突然天候が悪化してちょっとした砂嵐になった。もともと何も見えないが、砂で周囲が何も見えない。時折、砂漠の中を歩くらくだが見えた。轍を砂がかき消すように流れてくるが、轍自体はしっかりついているので道を見失うことはなかった。 砂嵐がゆるんだ頃、見覚えのあるところまで戻ってきていた。 エルフードからパリダカのルートを逆走する形で、フェズに向かう。途中、再びアトラスを越えたが今度は積雪していた。 凍るように冷える山を越え、フェズの町に到着する。モロッコでも最大級のメディナが丘陵地帯に這うように広がり、壮観だ。 世界一の大迷路というフェズのメディナをひとりぶらぶら歩く。ガイドなしでは道に迷うぞ、だから俺を雇え、という怪しいガイドがわんさか登場するが蹴散らして先に進む。モロッコのメディナや街道沿いでどうにも気になったのが、ロバだ。メディナの狭い路地を体の1.5倍くらいの大きな荷物を背負わされて歩くロバの姿がなんとも印象的だ。顔からしてなんだか物悲しそうな、いじめたくなるようなロバが、モロッコ人にいいように扱われているのにひどく同情心が湧く。。 それにしてもフェズのメディナ、とんでもなくぐちゃぐちゃである。自分がどこにいるのかすぐに分からなくなる。同じところを何度もぐるぐると回る。 思ったとおり、まんまと道に迷ってしまった。方位磁石でひとつの方向を定め、脱出する。 フェズを出てティトゥアンに向かった。あまり観光ずれしていないメディナの活気が新鮮だった。街は白く、他のモロッコの都市に比べるとスペインアンダルシア色が濃い。言葉もモロッコは仏語かアラビア語だが、ここではスペイン語も通じる。他の町では見かけないBARもあり、珈琲が飲めた。妙に居心地が良かったが、タンジェから再びスペイン本土へ戻ることにする。 |
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