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ボウ マグ (1750-52年頃)
A Bow Mug Ca.1750-52



 

 ボウ初期のマグ。ボウ(B31)と同様、下部が広がったシリンダー形をしている。装飾は、染付(釉薬下の青)、赤及び金による伊万里風の花絵である。口縁には赤と金による格子模様が、下部にはドーム形の枠内に格子と小花の模様が交互に配されている。

 元々の取っ手は欠損していて形状が分からないのは残念だが、代わりに金属を芯にして籐で覆った取っ手が取り付けられており、全体として東洋趣味をよく発揮している。(下記参照文献のGabszewiczの論文に、形状、装飾ともに本品類似のマグが掲載されているが、その作品にはシンプルなループ型取っ手が付いている。)

 裏面には、初期作品に時に見られる、アルファベットの'R'が刻み込まれている(ボウ(B18)及びボウ(B20)を参照)。'R'マーク(及び'X'や直線の刻込みのマーク)の使用年代についてはいくつか説がある。1750年代初頭説が一般的のように思われるが、1747-49年頃説(下記Gabszewicz論文で唱えられている)や、それ以前のいわゆる'A'マーク作品(1744年特許に基づく作品)と重複するとの説(下記Danielsの文献)もある。


高さ(Ht):12cm
マーク:裏面に刻み込んだ'R'
Marks:An 'R' incised on the bottom
参照文献/References:
-Anton Gabszewicz "Bow Porcelain: The Incised 'R' Marked Group and Associated Wares" Figure 36, ECC Transactions Part 17 Volume 2
-Pat Daniels "The Origin & Development of Bow Porcelain 1730-1747" Fig. 2a and Fig. 17

(2018年2月掲載)