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ダービー 「109番図柄」 ティーボウルと受け皿 (1789-95年頃)
Derby Pattern #109 TeaBowl and Saucer Ca.1789-95

 腰高のトール・ティーボウル(tall teabowl)である。縁に金で施されたチェーン柄の上に、「ラバーズ・ノット(lovers' knot)」と呼ばれるリボンの結び目が描かれており、そこから「ヤグルマギク(cornflower)」の小枝が垂れ下がっている。「ヤグルマギク」は、ダービーに限らず、初期の英国磁器によく描かれた図柄である(カーフレイ「CA1」参照)。この「109番図柄」は、1789年に "New Tea Pattern" と呼ばれている記録が残されており、製作年代判定の一つの手がかりとなる。また、受け皿の高台に金彩師(あるいは絵付師)番号「3」が記載されている。これは William Cooper が1785〜95年に使用していた番号である。

マーク:裏面に暗褐色で「王冠、交差するバトンと点及びD」並びに「109」。受け皿の高台に暗褐色で数字の「3」。
Mark: <Crown, CrossedBatons&Dots and D> and numeral <109> painted in puce on the bottom. Numeral <3> painted in puce on the foot rim of the saucer.