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ダービー ティーボウル (1771-77年頃)
A Derby Tea Bowl Ca.1771-77

　ダービー（チェルシー・ダービー期）のティーボウル。珍しい図柄である（V&A美術館の同図柄の作品を参照）。緑の月桂樹の葉による垂れ幕に金彩の点を打ちピンクのラインを引いた、いわゆるハスク(husk)模様の一種ではあるが、加えて青緑と金色の線が縦に引かれ、さらに下部の周囲に青緑の葉模様と薄緑のラインが回されており、少し忙しい模様となっている（ダービー「CD6」を参照）。

　ハスク模様自体は、チェルシー・ダービー期の初期から描かれているが、クリスティーズでのオークション・カタログを見ても、本作品の図柄に当てはまるようなものは見当たらない。なお、チェルシー・ダービー期の後期に入ると、ハスク模様と緑、紫、あるいは青の縁取りとの組み合わせの図柄が増え、それらのいくつかは、1785年導入のパターン・ブックでも採用されている。



高さ(H)：4.7cm
直径(D)：7.7cm

マーク：金色で「錨と組み合わされたD」
Marks： A gold anchor entwined with D

（2016年1月掲載・更新）