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ドクター・ウォール スケール・ブルー花柄プレート (1770年頃)
Dr. Wall Scale Blue Floral Plate Ca.1770

 磁器の地色には多くの種類があるが、欧州において最も広く用いられ、また最もその美しさが追求されたのは青地であろう。英国の各窯においても、それぞれ名前を付けられた青地が競って開発された。ウースターでも、グロス・ブルー、ロイヤル・ブルーなど各種の青地が開発されたが、最も広範な人気を得たのはスケール・ブルーと呼ばれる染付けの鱗模様である。これはウースター社が1765年頃に開発したものと言われている。この地模様がどのように描かれたかは長らく不明であったが、同社の窯跡から描きかけの破片が出土したことにより、まず白磁の上に鱗模様を濃いめに描き、次にその上から全体を染めるという手順で描かれたものであることが判明した。
 本品はスケール・ブルー地の典型的作品である。このように白いパネルを何ヶ所か残し、装飾的な金枠を施して、その中に花、鳥、昆虫などの図柄(本品では花のみ)を描き込んだ作品が大量に作られた(ウースター「W12」参照)。裏面には、本品のようにスクエア・マークが付けられることが多い。なお、このような作品の人気の高さに比例して、マークまでを模倣した贋作も大量に生産されている。
マーク:裏面に染付けで四角雷文
Mark: Fretted Square painted in underglaze blue on the bottom