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ウースター(第一期) ピクルス皿 (1755-60年頃)
A Worcester (First Period) Pickle Dish Ca.1755-60



 ウースター初期の葉を模したピクルス皿。先端と左右に角があり、短い柄の取っ手がついている。裏面には葉脈がある。

 1755/56年頃のウースターのロンドン店舗の価格表には、ピクルス皿が3種類掲載されている。ウースター(W7)のようなホタテ貝(Scallop'd Shells)を模したもの以外に、葡萄の葉(Vine Leaves)及びイチジクの葉(Fig Leaves)を模したものが、各々2つのサイズで掲載されている。John Sandon(下記参照文献の"The Dictionary of Worcester")は、本品のような先端の尖った葉型のピクルス皿は、イチジクの葉を模したもののうち小サイズのものを指しているのかもしれないとしているが、イチジクの葉とは形状が異なっており、そう言い切るのは難しいかもしれない。(下記参照文献の"The Watney Collection"では、同じくSandonが解説しているが、ツタの葉の形と形容されており、こちらの方が実物には近い気もする。)しかし、いずれにしても、この形状の作品は(ホタテ貝型の作品と同様)ウースターに先行するランズ・ブリストルでも作られていたものを継承したものであり、ウースター初期から作られていたものであることは確かである。

 絵柄は、ウースターのピクルス皿の多くに描かれた"Two Peony Rock Bird"図柄であり、染付(釉薬下の青)で手描きされている。

 裏面高台内には、1750年代の作品に見られる職人マーク(ここでは、レ点のようなマーク)が、やはり染付で書き込まれている。


サイズ:長さ10.5cm、幅8.2cm
Sizes:10.5cm long and 8.2cm wide

マーク:手描き染付の職人マーク
Mark: A workman's mark painted in underglaze blue
参照文献/References:
- John Sandon "The Dictionary of Worcester Porcelain" pp.259-260 (pickle dishes) and p.223 (London shop's price list)
- Simon Spero & John Sandon "Worcester Porcelain 1751-1790 The Zorensky Collection" Cat. No. 537
- Phillips Catalogue "The Watney Collection of Fine Early English Porcelain Part II" Lot 568
- Geoffrey A. Godden "Godden's Guide to English Blue and White Porcelain" Plate 133 (Colour Plate 31) and Plate 205
- Ray Jones "The Origins of Worcester Porcelain" pp.236-262, 379-394 and 493-498 (pickle dishes made at Limehouse, Lund's
Bristol and Worcester, and the London shop's price list)
- Lawrence Branyan, Neal French & John Sandon "Worcester Blue & White Porcelain 1751-1790 New Edition" p.156 (The Two-Peony Rock Bird (I.C.10))
- Victoria & Albert Museum Website:
http://collections.vam.ac.uk/item/O183017/pickle-tray-worcester-porcelain-factory/
http://collections.vam.ac.uk/item/O183020/pickle-tray-worcester-porcelain-factory/

(2018年6月掲載)