September,1994


. 確かこの年の夏は観測史上最も暑かった夏であったと思う。クーラーなんていう文明の利器のついていない(でも過去に装着してあった形跡がある)Giuliaは、炎天下の中走れば車内は当然サウナ状態。三角窓開ければ涼しい風入ってくるかと思いきや、これだけ外気温が高いと熱風が入るのみ。おまけに左ハンドルのGiuliaは運転席側に排気管が通っているので輪をかけて暑い。うちわとタオルは必需品でおまけに T-shirtの替えも用意しなければならないなんて、車に乗る度に温泉入ってるようなものだ、ホントに。

 さてさて車がイクのが先か人間がイクのが先かの耐久戦を日中ドライブする度に行ってきたわけだがついにGiuliaが白旗を揚げた。(揚げてもらっちゃ困るのだが。) 山中湖に向かう途中のワインディングロード、標高も少しずつ上がって涼しくなりさてこれから、と思いはじめた時一瞬ものすごーく車内がガソリン臭くなり慌ててアクセルを戻したら息絶えた。水温、油圧、燃料残異常なし。燃料が漏れている形跡もない。暫く間を置いてエンジンをかけると一応かかるがアイドリングが不安定、というか息も絶え絶え。コンビニまでなんとかたどりつき 燃料系や火を点検するもさしあったって不具合は見つからず、パーコレーションでもおこしたかと勝手に決めつけ、駐車場に置かさせてもらい友人の車で目的地に向かった。

 十分冷えた頃に車を取りに行き、エンジンをかけてみるもやっぱりアイドルしない。パーコレーションでは無いようだ(ってそんなパーコレーションするような設計じゃないってば、と某氏に突っ込まれた)。踏めばなんとか回るのでアイドルだけ上げて何とか自力で工場まで持っていった。

結果。メカニカルフューエルポンプ(通称メカポン君)のダイアフラムが死亡していた。燃料が流れているように見えても充分な量が供給できていなかったわけで、低速ではアイドルせず、回しても追い付かなくなってしまったのだ。せめてもの救いはゴムが完全に破れてはおらずに伸びても吐出量が若干あった事。あっぱれ、メカポン。

 今夏の暑さでダイアフラムの寿命が縮まったのは想像に難く無いが、こんな消耗品のくせにダイアフラム単体では部品は出ないそうでメカポンAssyでの交換となった。(部品代7360円也)まあポンプ分解して交換する手間を考えたらこっちの方が安いのかな。

メカポン君。


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