よくお寄せいただくご質問と、私どもの考えをまとめて紹介させていただきます。
A、世界的にはイギリスのニイルによる「サマーヒル校」(1921-)が起源であるとされています。日本にもかつて「トモエ学園(トットちゃんの学校)」など大正自由教育の流れがありました。
その後、国定の学校が主流をなす中で、1960年から70年代はじめにかけてアメリカで「子どもたちにとって望ましい教育を実現しよう」と各地にたくさ んのフリースクールが誕生しました。その動きに触発されるように、日本でも管理教育の弊害や不登校の増加が表面化してくる1980年ころから各地にでき始 めたといわれています。
その取り組みは様々な形態をもっており、例えば、学校の中で傷ついた子どもの「癒し」を目的とするものから、子どもの感性を育むことに重点を置くもの、民主主義を実践的に学ぶことを主眼とするものまでたくさんあります。
わく星学校では、大人も子どもも平等に尊重されます。ここで何をするかはみんなで話し合って決定します。自分で「学び」を計画し実行する過程を通じて自主・自由・自律についての理解を深めます。
A小学1年生から高校生年齢の子どもたちがいます。私たちは個性という範囲を超えて特別な問題があるとは感じていません。いわゆる障害を持った子どもがいっしょに学んでいたこともあります。
Aそれぞれに得意分野を持ち、その実践を通じて社会経験も豊かなスタッフたち、人任せではなく積極的にこの場を盛りたてようという親の会、時に応じてご協力くださる多くのみなさん、そして、いうまでもなく主人公である子どもたちです。
A行政からの支援は受けていませんが、学校、福祉、教育機関と連携をとりあって、個々の子どもの成長や人権が保障されるように働きかけています。年一回程度は学籍のある学校の校長、担任とも懇談をしています。
わく星学校では、特に草の根の市民どうしの連携を大切にしています。国内外のフリースクールなど子ども関係の市民団体と協力関係にあるのはもちろんです が、様々な領域で子どもと大人にとって暮らしやすい社会をめざして活動しているたくさんの個人や団体のみなさんにも暖かく支援していただいてます。
Aそれぞれの子どもたちが自分でやりたいことを見つけて、夢中になってやっています。子どもが自分で目標をたて、計画し、実行できることを目指しています。
具体的には、遊びやスポーツなどのレクリェーション、ミーティングを中心とした自治の実践、料理や手づくり市への出店など生活に密着したことがら、絵画 や工作などの創作活動、通信づくりやアートなどの表現活動、そして、自然観察・農作業などの環境学習、などです。
A「人 は必要を実感し、目的をもって主体的に学ぶときにこそ、その可能性を最大限に発揮する」という信念のもと、子どもたちがいろんな意味での準備を整え、自発 的に学び始めることを忍耐強く待つようにしています。一方で、必要を実感する契機となる、人・もの・場所との創造的でダイナミックな出会いにいつもあふれ た場であるように努めています。
Aいわゆる一人を集団でいじめるような貧しい関係にはありませんのでご安心ください。
集団の中でおこったトラブルは、オープンな場で解決していくことが人間関係を学ぶチャンスだととらえて、話し合いを重ねて解決していきます。
A子どもたちをわく星学校に任せっきりにするのではなく、子どもたちの自立への歩みを支援することが大切です。
そのためににもスタッフや親同士の懇談、親の会活動への参加を通して、わく星学校を理解してくださることを望みます。
親の会では、定例会や「夜間部」(勉強会)の中で、今の教育がおかれている状況や財政的な問題などをスタッフと共有し、少しでも子どもたちの歩みを支援しようと活動しています。
A必要な情報を教えていただくことと入学金をお願いしていますが、なによりも、本人が入学を希望するということが重要なことです。
A本 人の意思が何よりも尊重されます。時期はあらかじめ決められたものではなく、希望や自信の芽生えに合わせて、各自が巣立ちの時を決心します。ただ、ひとり 一人の存在が非常に大きな意味をもった自治空間ですから、他のメンバーたちとも話し合い、賛同を得る手続きを大切にして欲しいと考えています。
Aフリースクールに通う子どもも学校に出席した扱いをするという文科省通知(2003年)があります。これまでわく星学校に在籍した子どもたちは、みな卒業資格が認められています。
A学生、美容師、調理師、庭師、店員、フリーターなどさまざまです。学歴という狭い制約にとらわれずに、それぞれが自分の道を模索しています。
A1ヶ月の会費、教材費、保険料を含んだ費用は4万2千円です。交通費、野外活動・合宿の費用は別です。入会金は5万円です。
A原則として毎月10日が見学日です。見学を希望される方は、必ず事前に連絡をしてください。よろこんでお迎えさせていただきます。 〈E-mail で申し込む〉
Aわく星学校の子どもたちの多くも不登校を経験しています。ですから、わく星学校があなたのお子さんの力になれるかもしれません。ただ、あなたのお子さんがわく星学校の雰囲気を気に入るかどうかは分かりません。
なお、「一刻も早く、何がなんでも我が子を学校に戻したい」というお考えでしたら、他の機関に相談されるのが賢明でしょう。
Aわく星「親の会」による相談会「竹の子会」にお越しください。原則として第4日曜日に京都市障害者スポーツセンターの一室で行います。詳しくはお問い合せください。
Aやる気のある人を待っています。ただ残念ながら、わく星学校の給料だけでは生活することは不可能です。また、最初の数ヶ月は実習期間のため原則として無給です。
A毎月10日を見学日としております。その日をご利用いただけましたら幸いです。
なお、わく星学校にかかわることをお望みならば、その目的が何であれ、わく星学校という場を共に盛りたてて下さる姿勢を期待します。