■試合
レフェリーは、富沢さん。
試合開始後すぐ、2分ぐらいで東大がトライを奪ったので、ちと、驚きました。というか、笑ってしまった。ボールを持ったら突進する。スペースを見つけて巧みにステップ・・・とまではいかないけど、抜けようとしている。で、クラッシュしてもすぐにオープンに展開。そして、するするするとトライ。この、突進、ポイントから展開、トライというパターンはこの後も何度も見られることになりました。走る東大。かつての日体を思わせる、軽快に走る気持ちのいいラグビーでした。
一転して今度は青学の攻撃。一気呵成に攻められると、今度は東大はペナルティを多発。守勢に回ると、ディフェンスが甘くなるというか、集散が悪くなる。こういう、しつこく相手ゴールライン際での攻防となると、青学に分がありました。あえてスクラムを選択して突進して・・・という攻撃パターンは、その後何度か見られましたが、大概は押し込むようにしてトライを奪っていた青学でした。
15分ぐらいにいったんは8-10とリードを奪った青学。しかし、19分には東大左WTB村田の突進と、その後のポイントから右オープンに展開する攻撃で左WTB石井が走り抜けてトライで13-10。以後、ずっと東大がリードのままノーサイドを迎えることになります。
後半も東大の積極性は衰えず。ポイントから右オープン攻撃で右隅に走り込んだ東大。チェイスする青学。右タッチに突きだした・・・と思ったら、あららレフェリーはトライの仕種。しかも、ゴールポストの下までいってのトライ宣言。これは、ペナルティトライだ。きっと、青学にダーティなプレイがあったのかも知れません。とにかく、これで20-10。しかし、12分には青学は東大ゴールライン前でしつこい攻撃。東大はペナルティを繰り返し、結局、押し込んでトライ。これで20-15。が、東大はすぐさま逆襲。これも、バックスの突破から左右に展開してディフェンスを振り切り、スペースを見つけて巧みにくぐり抜けてトライ。27-15。さらに、PGで30-15。29分にはまたまた走ってトライで37-15。ここまでの点差を誰が予想しただろうか。私は思いもしなかった。これで、残り時間を考えると東大の勝ちは決まった同然。ところが、ここら辺から東大は勝利を意識して硬くなったのかな。ミスを多発する。35分にはまたまた東大のゴールライン前での攻防を青学が制してトライ。37-22。36分にはターンオーバで37-27。差は10点。青学も1トライ奪えれば逆転のチャンスありという場面となる。両者攻守が目覚ましく変わりながら、試合はインジャリータイムへ。がしかし、スキを突いた東大の大島が試合を決定づけるトライで42-27。ゴールも決まって44-27。そしてノーサイド。
今季、東大は日体戦につづく2つ目の白星。これで、青学が最下位の8位、日体が7位、東大は6位がほぼ決定。筑波が万一2勝という状態になっても当該チーム同士の対戦で筑波に負けているので、大学選手権出場の目はなし。とはいうものの、地力で2勝というのは、歴史的快挙。ノーサイドの笛が鳴ると、選手たちは両手を挙げて喜びを表していた。
青学は、単調な攻めだった。ゴールライン際の攻防では威力を発揮したけれど、所詮はごりごりの攻め。対する東大は、力づくの突破とポイントからのオープン攻撃。相手ディフェンスを散らして間隔を広くとったラインでオープンに展開してのランニングラグビー。見ていてスカッとするのは東大のプレーだった。ラインアウトでの技術を強化することが必要だが、なかなか楽しいラグビーを見せてくれた東大だった。
■出来事
三ツ沢競技場ではなく、となりのトラックのある競技場。先だって、法政vs流通経済の試合を見に行ったときは、どっかの運動会が開かれていたような・・・競技会だったのかな? メインスタンドだけは座席があるけれど、バックは草が生えている。しかも、バックは高さがないので見えにくそう。というわけで、私はメインスタンドに座りました。部員のドスの効いた応援もなく、淡々と進む試合。寂しい観客の数。でも、東大の選手たちは、とても熱かったんじゃないだろうか。青学は、今後を考えると、いささか冷水もの。まさか、対抗戦Bとの入替戦で落とすようなことはないと思いますが(相手は上智、立教が有力)、いったん落ちると上がるのは大変ですからね。数年前は大学選手権に必ず出ていたチームとは思えないほどの凋落です。
■客の入り
うーむ。300人ぐらいいたのかなあ。無料なんだし、両チームとも入替戦がかかっているし。もっと入ってもよさそうなもんですが。野蛮な応援団・および、部員の集団も見えなかったように思います。寂しいねえ。
■天気
快晴。
[2000.11.18]