■試合
全慶明戦に比べて、力の入り具合が違うなあ、と思える機敏な試合だった。
早稲田は、今泉の91年卒、相良の92年卒以外は97〜00年卒業のOBが半分、現役が半分という顔ぶれ。でも、私にはピンとくる名前がほとんどなくて、ちと寂しい。一方の明治は、91年卒の西原在日、92年卒の小村淳、93年卒の岡安、95年卒の天野など懐かしい名前がそろっている。97年卒の満島、00年卒の阮なんかは知名度高いし。というわけで、名前から見たら明治が有利? けど、若さでは早稲田?
実際のゲームは、明治が終始圧倒したといってもいいだろうね。早稲田は、相手陣内でペナルティを得るとPGを狙うという選択を前半に3回もして、驚きと非難の「え〜っ!?」という声を集めていた。そうだよな。お祭りみたいなゲームなんだから、PGはないよなあ。そういう消極的な様子が、ゲームにも現れていたように思うよ。もっとも、ラインの出足だけはひどく速くて、しきりにラインのオフサイドをとられていたけれど。明治は、オブストラクションを何度も取られていた。FWの選手に向かって「オブストラクションが厳しいから」なんとかかんとか、とハーフが声をかけていたし。
そういう厳しいジャッジは、小川レフェリー。なかなかピシッとしたジャッジで、声も明瞭。納得のいく(と私には思えた)判断で、ゲームをコントロールしていた。厳しいからってゲームの流れを止めることもなく、なかなかスムーズにね。もっとも、明治のオブストラクションは、どのプレーだかわかんなかったけど・・・情けない。
後半の途中までは、1〜2点を争うシーソーゲーム。といっても、早稲田はたまたまのトライもあったりして、力では見劣り。明治は、果敢に前へ進む積極的なラグビー。見ていて楽しい試合だった。
お目当ての今泉は、後半の12分にFBで登場。ボールにもからんで、見せ場をつくろうとしていたけれど、いまひとつ。27分(だったかな?)の早稲田のトライの後のコンバージョンをまかされて、距離と角度のあるキックを試合の中で披露。「いーち、にー、さーん、しー、ごー」という間合いは幾分短いものの、往年のシーンがよみがえる。当たりが悪くてボールは低い弾道で外れてしまったけれど、いちばん盛り上がったシーンだった。
明治の西原も、後半にいったん引っ込んだものの、あと3分ぐらいのときに再びゲームに参加。引退の花道を飾った。
■出来事
今泉といえば、堀越、藤掛と一緒に1年生から活躍した選手。おそらく最初に見たゲームにも出ていたはずだし、テレビで見た雪の早明戦にも出ていたし、翌年の日本選手権では東芝府中を相手に口の中を切り、口にテーピングをして出ているのを国立で見ている。あの、今泉が勇退。そして、西原も同じような時期に活躍していた選手だね。左プロップでも出ていたように記憶するけど、今はフッカー。ジャージの袖を切って、ノースリーブ姿で出ていたのを記憶している。こうやって、時が経って、現役の選手が引退して行くんだねえ。そういえば、岡安も引退らしい。
試合の始まる前には、両校の校歌。団旗も来ていたが、ラグビーには似合わないね。ハーフタイムには、これまた両校のチアリーディング。時間も短く、派手ではなかったので、いまひとつだった。
そして、試合終了のあと、ハーフウェイラインにボールが置かれ、早稲田のメンバーが見守る中で今泉がキックの体制。「いーち、にー、さーん、しー、ごー」という声援の後、南側のポストめがけてボールを蹴り込んでいた。そして、胴上げ。ちょっと、私も目頭が熱くなってしまった。年です。今泉だけが目立っていたね。たくさん花束をもらっていたし。
でも、今泉は今日の記事では「サントリーフーズで現役(コーチ兼任)を続ける」とのことで、なあんだ。
隣の神宮では、巨人vsヤクルトのオープン戦が行われていた。
■客の入り
飴がぱらぱらと降っていたので、メインスタンドの上半分に集中。3〜4千人かなあ? 私はバックスタンドで傘をさして見学。
■天気
雨。途中ちょっとやんだけど、曇天は変わらない。
[2001.03.26]