パシフィック・バーバリアンズ vs ウェールズ代表
2001年6月13日(水)

東京スタジアム


■結果

パシフィック・バーバリアンズ36(17) - 16(16)ウェールズ代表

■試合
パシフィック・バーバリアンズの一方的な試合だった。ウェールズって、こんなにひ弱なの? そんな印象だけが残った試合でした。
パシフィック・バーバリアンズがボールをもつ、相手DFに体当たりしていく、停まってもボールがどんどんつながれていく。この流れは、とても即席のチームとは思えないコンビネーション。よくJAPANが「寄せ集めで練習もできないから」といいわけするけれど、そういうのはこのパシフィック・バーバリアンズには感じられず。個々の力があれば、直感的にというか体感的にというか、野性的にゲームの意味を理解して反応していくんだろうなと思わせた。この攻撃はウェールズのDFを突破してRUNすることもしばしば。ほんと、パシフィック・バーバリアンズはウェールズを軽くいなしているというか、翻弄していた。DFもよかった。14番の選手(マフィリオ)が俊敏に相手を追いつめ、腰にしっかりとしがみつくようにアタックして倒す様子は、獲物を狙う野獣の如くしなやか。他にも、あわやというシーンで足首にタックルして倒すシーンも何度かあった。また、ウェールズの選手が突破してタッチライン際を走るのに必死に追いついてタッチに出したり。とにかく、みな全力でいろんなプレーを見せてくれた。ほんと、そういう意味では見応えがあり、楽しかった。ごろごろとグラウンドに寝ころんでメディカルに解放されるのは、みな、赤いジャージ。おまけに担架で連れ出される選手まででる始末。いらいらのせいか、ウェールズにラフプレー多し。シンビンで一時退場もウェールズは2回(かと思ったら、3回あったらしい)。
前半のウェールズは、PGを狙う戦法。トライがとれず、なんとかついていこうというつもりか。パシフィック・バーバリアンズは、ゴールの真下でリフティングをしてPGのボールを奪おうとするプレーが見えたのも、興味深かった。
で。パシフィック・バーバリアンズには私が名前を知っている選手はスミス、バショップ、パーカーぐらいしかいない。社会人大会やJAPANで見たり聞いたことのある選手だ。それ以外に、こんなに凄い選手が日本の各地にいたのか!! っていうのが、まず驚き。昔、プレジデントXVなんていうのが結成されて、JAPANの壮行試合などにかり出されていたけれど、あの時代の寄せ集めとは格の違う寄せ集めができるんだなあ。凄い凄い。
あとで新聞などの記事を読むと、パシフィック・バーバリアンズはNZ代表経験者6人を含むという。一方のウェールズは若手中心のチーム編成。うーむ。つーことは、これはウェールズがパシフィック・バーバリアンズの胸を借りた試合ということか。ふーん。
たまげたのはインジャリータイムの長いこと。前半は47分半ばまで。後半も44分半ばまで。ウェールズは前半のインジャリータイム、それも、46分ぐらいに1トライを挙げたけれど、日本のジャッジではあり得なかったトライ。うーむ。いったい、なんなんだ? あの異様な長さは。

■出来事
えっちらおっちら調布の先の飛田給というところに初めて行って、東京スタジアムも初めて入った。こんな凄いものがいつのまにかできていたのだね。飛田給駅から5分というふれこみだけど、座席に着くまで10分以上かかっている。チケット買ったりトイレ行ったり、そのどれもがたいそう歩く。ちょいちょいと済む秩父宮とは大違い。場内は、広い。2階建てで屋根もついている。シートもきれい。けど、こんなばかでかい競技場よりは、こぢんまりしていてもよいから機能的なのがいいなあ。ムダなバカでかさだ。
トラックのスペース分だけグラウンドまでが遠い。けれど、トラックはむき出しになっていなくて人工芝が貼られている。なんか妙なつくり。照明は屋根からなので、まんべんなく明るくてとてもやさしい。ビジョンが2つついていたけど、本日は1つだけしか利用されていなかった。ここにスコアと各チームのメンバーと、3つのシーンが順番に映し出される。だから、スコアが知りたくて見るとメンバーだったり、バーバリアンズのメンバーを知りたくて見るとウェールズのメンバーだったり。とても見づらい。
慶応の上田監督のアナウンス説明があったけど、やっぱ聞き取りづらいや。

■客の入り
全席自由で(といっても選手席とか招待席はあったようだが)2000円。交通費もかかっているので、たいへんな出費だ。やっぱり、1000円じゃないと見に行く気力はなくなるかもね。競技場がでかすぎるから、ぱらぱらしか入っていないように見えたけど、どうなんだろ、5000人以上は入っていた? だろうか。わからない。会社帰りか、背広姿の人が目立ってた。秩父宮にナイター設備があれば、もっとゆったり気分で見られるのにねえ。こんな遠くじゃなくって・・・。

■天気
なんと。席についてしばらくしたら雨。メインスタンド左、ゴールラインの延長線上、前から4列目あたりに座っていたのだけど、この付近は屋根の効力はない。大粒の雨がぼたぼた落ちてくる。周囲の人は一斉に非難した。私はしばらく我慢してから、傘を開いた。しかし、面白いのは風の影響なのか、雨の降りは変わらないようなのに、雨が落ちてきたり落ちてこなかったりすること。それと、ときどき屋根の端からぽたぽたと滴がたれてくること。どうせなら、もう少し屋根を大きくすればよかったんじゃないの? と、思ったりした。で。この雨、試合が終わると途端に止んでしまった。おい。どーなってんだ。

[2001.06.14]

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