|
日本代表
|
34
|
13
|
−
|
18
|
43
|
ロシア代表
|
|
21
|
−
|
25
|
■試合
進境いちじるしいロシアのラグビーが見られた試合。対する日本は、すべてが噛み合っていない。レベルがかなり低下している。これではW杯で1勝もできないだろう。選手が育っていないことを感じさせられた。
去年のロシアは、体は大きくても組織的な動きができてなくて、いったん崩されるとDFがボロボロだった。ところが、今年のDFは素晴らしかった。ラインにギャップがなく、多少崩されても即座に選手が集まって穴が埋められていく。これは試合中かわらず、ほとんど鉄壁のDFだった。フィットネスの強化によって、運動量が維持されているのが大きいのかな。各選手が自分の役割を自覚して、どんなときにも慌てず守る姿勢が貫かれていたように思うぞ。それに、細かくパスでつなぐプレーも見事。ずいぶん知的に変貌したものだ。
こういうDFに対して、日本はやみくもに突っ込んでいくだけ。それじゃ崩れないって。ポイントをつくって左右に揺さぶって、それで相手の体制を崩し、ギャップをつくっていかなくちゃなあ。日本代表AとNZUとの試合とまるで同じだ。NZUに勝った早稲田の素早さ、パスの正確さ、ミスの少なさ、タックルの正確さがないんだよ。
日本は、ラインアウトがとれない。タックルされてノックオン連発。パスが通らない。ボールをぽろぽろこぼす。ボールを横に展開するだけで、アンカーに渡っても相手の厚いDFに跳ね返されるだけ。そして、その繰り返し。これじゃ、トライは取れないよ。なんか、もこもこした試合展開でイライラ。
日本は前半の終わりに、いい形でトライを2つ返した。最初は、パーカーの突進と箕内のフォローから、走り込んできた大畑に渡してフィニッシュ。これは、いい。そのすぐ後に、ボールをループ(？)しての栗原のトライ。しかし、栗原はインゴールでもっと内に走り込めたはず。余裕がなかったんだろうが、コンバージョンが決まらなかったことを考えると、もったいなかった。じつは、この時点で「ロシアへの揺さぶりが成功して、このまま日本リードできるか？」と思った。ところが。
日本陣内に蹴り込まれたボールをロシアの選手が猛烈にチェイス。日本選手(誰だっけ？)の気の緩んだプレーもあってか、このボールを奪われて、トライされてしまうのだ。なんと情けない。全力で追って行けよな。しかし、ロシア選手の猛烈なボールへの執着心は、凄かった。後半開始後も、ルーズボールに突進してきたロシア選手がいて、辛うじてタッチに逃げ出すというシーンがあったけど、日本選手は緊張感が足りないんじゃないのか？ こんなボールらくに処理できるぜ、なんて思ってるんじゃないのか？ うーむ。どーも、集中力が足りない気がするぞ。
というわけで始まった後半は、無意味なノータッチ・キックの応酬。おいおい。日本のテンションはどうした？ という間に、ミスも重なって簡単にトライを許してしまう。伊藤の、スクラムからのサイドアタックで1トライ返した(これは、素晴らしかった。ロシア選手棒立ちだったし)けど、意気が上がるのもここまで。結局43-20まで引き離されてしまった。
7分もあるというロスタイム。なんでだ？ でも、その間に日本は2トライ返して43-34にしたけど、この2トライは価値がない。ロシアは勝利を確信した後での、気の緩んだ状態でのトライだからな。
ロシアに、攻撃の豊かさはあまりむ感じられなかった。けれど、DFの素晴らしさでチャンスをつかみ、体力にものをいわせてトライを重ねていった。単調な日本の攻撃ではかなわないほど、ロシアは成長しちまった。それにひきかえ日本は･･･。
後半、パーカーに代わってバツベイが入った。突破力は素晴らしい。できることなら、パーカーとバツベイ、2人のFWが欲しかった。日本人FWは、ボール獲得にあまり貢献してなかったなあ。ボールをもった選手がロシアDFに向かっていってクラッシュしても、フォローがひどく遅い。おまえら、選手の動きを見てるのか？ と、いいたかった。CTBに入っていたパーキンソンは機能していなかったぞ。小野沢は軽すぎて走れない。大畑も、DFが強すぎて走れない。栗原も軽すぎる。
レフェリーはアメリカ人だった模様。どーも、アバウトな感じで凛々しさが欠けたレフェリング。ロシアなんか、ラックへのオフサイド入りがかなりあったけど、注意しなかったなあ。ロシアはラインのオフサイドも多かったような気がする。もっとも、ロシアがとんでもなくいい加減というのじゃない。ロシアは基本に比較的忠実なプレーをしていた。その、ちょっとした行きすぎに、甘いような笛だったように思う。
■出来事
友だちが「サッカーが好きだっていうのにラグビーの券をくれた」といって、まわしてくれた。朝日新聞の集金人がくれたんだそうだ。うちも朝日だけど、銀行引き落としなのでサービスはまるでなし。くそ。そのチケットは2枚あったので、自分の分は正面玄関右横のテントでチケットに交換し、あまった分はチケット売場に並んでいる人に声をかけて進呈した。後ろから順に3人声をかけた。2人は指定席を買うからというので、3人目のオヤジにくれてやった。
久しぶりに正面から入った。チケットの交換場所が正面だったからだ。なんか混雑していて、人も入っていそうな感じ。バックに行こうかと思ったけれど、立ち席にも人が入っている。うーむ。確実に座るなら正面。と、正面の北側の席をとった。
国歌ではほとんど立ち上がるね。無言の圧力は日増しに強まっていくよ。やれやれ。
中央の芝生は禿げたまま。かっこわるいから何とかしてくれ。
■客の入り
1万5000ぐらい？ 意外と入っていた。
■天気
晴れたり曇ったり。湿度は低くて、いい感じ。風もないし。
[2003.05.26]