イングランド vs スコットランド
サモア vs 日本
2009年6月9日(火)

秩父宮ラグビー場


■結果

イングランド
30
20

0
7
スコットランド
10

7

■試合
前半の15分ぐらいに入った。イングランドがトライして、10-0となったところ。バックスタンドはゆるゆるの入り。
イングランドの強さが抜きんでている、という話だったのだが、試合の様子からはそんな風には見えなかった。得点差はついているけれど、スコットランドも攻め込んでいたし、あわやというシーンもたくさんあった。もちろん、体格はイングランドの方が上。得点も、後半の1トライ(立派なトライだった)だけだったけれど、傍目には"試合になっていた"ように見える。日本vsイングランドがまったく"試合になっていない"状態で、イングランドが14人なのに手も足も出なかったのと比べれば、スコットランドは立派なチーム。ま、ミスはぽろぽろ出ていたけれど、学生なんだからしょうがない、というレベルだな。プロでなければ、こんなものなんだろう。

■結果

サモア
29
22

5
20
日本
7

15

■試合
サモアの自由奔放、フレアなプレーが楽しかった。日本の、モールのごり押し以外ほとんど何をしようとしているか分からないプレート比べると、歴然。
サモアは個人技だけでもあれだけの完成度が達成できるのだね。パスさばきやトリッキーなプレーも随所に見られたし、走りも素晴らしい。いっぽうの日本は、キックすればダイレクト、もって走ればつぶされる、という具合に個人の力量に差がありすぎ。
という日本だけれど、いきなりトライを取られ、その後に走り込んで右隅にトライしたシーンはご立派。1トライ返して5-5。これは大きな自信になったし、ひょっとしたら、互角に戦えるのか、と思わせたのは前半のわずかな間。あとはもう、ずるずるだらだら。
というなかで、モールで押したらこれが効果抜群。どういうわけか、サモアはモールに弱く、ずるずるさがっていく。ゴールライン近くでは耐えきれずにコラプシング。これをいいことに、日本は後半から攻め込んでは"どすこい"ラグビーに切り替えた。というわけで、都合4トライの2つはモールトライ。1つはモールで押してフッカーがひょいとモールから外れてのごり押しトライ。爽快感のない、つまらないトライだった。
後半、なかなかトライできないサモアをどすこいどすこいと追い上げ、29-20まできたけれど、でも、とても勝てるようには見えない。だってモール以外の得点ができないんだから。とくに、コンバージョンはまったく入らない。キッカーの動作がのろく、サモアの走りでプレッシャーを受けていたように見えたけれど、同じ愚を3度繰り返したらアホだろう。蹴る力だって大事なのだよ。

■出来事
●チケットについて
第1戦の前日上野ABABチケットぴあに5回券を買いにいったら「売り切れ」といわれた。それでローソンで1回券1300円を買ってみたのだ。それで、8日に第2戦のため1回券1300円を買いに行ったら、券売機LoppiにFor All券があると表示される。げ。なんだよ、まだあるじゃないか。チケットぴあの売り切れ情報は何だったのだ。しかたなく5回券を3500円で購入。だって1300円×4回=5200円より安いから。でも1300円ムダにしたのは、チケットぴあのせいだ!
●秩父宮の客について
・応援屋がいた
第1試合の途中からバックの中央北寄りの最前列に、ラグビーの学生らしいのが団体でやってくる。1人の男が座る位置を指示している。1つのチームかと思ったら、複数の大学にようだ。赤いシャツの一段や、RKUの名前入りのバッグ一団など、10チームぐらいいたか。こいつらが、試合中うるさいのなんの。応援屋らしい痩せた男が指示を出し、その通りに合掌する。「ジャパン! ジャパン! ジャパン!」と腕を振り上げたり「畳っかけ! 畳っかけ!」など、ラグビーらしくないかけ声。それからうーーーーといううなり声。これは、ラインアウトのとき相手にプレッシャーを与えるようにやっていた。たぶん協会に雇われた応援屋と、借り出された大学ラグビーチームのバイトに違いない。以前も、協会が応援屋を頼んだという噂が立っていたけれど、これもそうなのかも。僕が座っていた近所にH高校ラグビー部の生徒がいたが「なにあれ。うるせーよ」「ラグビーの応援って、あんなんじゃないじゃないの。自然とわき上がってくるんじゃないの?」など、笑いながら言っていた。ラグビーをプレーしている青少年にバカにされるようなことをやっているわけだ。協会→代理店→応援屋という図式なのかな。それにしても品のない連中だ。「お前ら、大学生だろ。選手はみんな戦ってるんだ。もっと声を出せ!」などと応援屋が声を張り上げるのが、空しく聞こえてきた。
★↑と書いたのだけれど、後から様子が分かってきた。流通経済大学だけの応援団だったらしい。一団は日の丸を構成し、赤いシャツの連中が日の丸の部分だったらしい。バカ丸出し、あちこちで非難されていた。(09.06.12)
●客の大半は
日本の応援だけしている。プレーを見に来ていない。だって、サモアがトライしても、周囲では誰も拍手しない。これは、高校ラグビー部の連中も、応援屋の一団も、一般客も同じ。ごくフツーの、プレーに声援を送る客はほとんどいなかった。なんか、異様な雰囲気に包まれた中で、俺一人がサモアのプレーに拍手していた。そういえば、H高校ラグビー部の面々が持っていたのは「ご招待」と書かれたチケットだった。そうか。あんまり客が入らないから動員をかけたのか。動員をかけてなお、これぐらいしか入らない。
第1試合のときは、両チームのプレーに声援を送っていた客も、日本戦になると態度が変わるのか。サモアの得点では、しら〜っ。でも、日本がボールを持って数歩歩くと、「よっし!」なんて具合で、贔屓の引き倒しもいいところ。こんな観衆の前でプレーしている選手たちは、恥ずかしくないのかね。
●その他
相変わらず芝生はキレイ。スパイクにもほじくり返されていない。根がしっかりしているのかな。
サモアが勝利して、北スタンドにいた、旗を持ったサモア人(?)がピッチに飛び出し、警備員に静止されていた。いいじゃん、少しぐらい、と俺なんかは思う。日本は一般客を芝生に入れなさすぎだ。外国の試合なんか見ると、試合が終わるとたくさんの観衆がなだれ込んでくるのにね。

■客の入り
サモア戦はよく入っていた。15000人ぐらいいたかな?
と思ったら、第1試合が6942人、第2試合も10962人と、思いの外少ない。第1試合の入りが多いのは、途中から日本戦目当てにぞろぞろ入ってきたからだ。こいつら、ほとんど第1試合なんか見ていなかった。
前回は南側スタンドにいた人がバックに流れただけ、なんだなあ。というより、前回は雨なのによく入っていた、ってことだな。

■天気
曇り。

[2009.06.10]

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