パシフィック・リム選手権
日本代表 vs  トンガ代表
1999年5月8日(土)

秩父宮ラグビー場


■結果
日本代表 44(22) - 17(5) トンガ代表

■試合
こういうスコアになるとは思っていなかった。もう少し、競ったスコアになると思った。しかし、本日の点差は実力を素直に反映したスコアではないと思う。タッチジャッジを味方にしてトンガのラフプレーを際立たせた、その結果のスコアだと思う。まあ、こういうことをいうと、お前はラフプレーを容認するのかとかといった非難を受けそうだけれど、いいたい人はどうぞいってください。その代わり、今度のトンガ戦でのタッチジャッジは、トンガから呼んでいただきたい。なにしろ、本日のレフェリーはアメリカ協会の人だけれど、タッチジャッジは2人(3人?)とも日本人なのだから。
何せ、日本のレフェリーや観客は、原理主義に傾きすぎだ(と私は思う)から、グレーゾーンのプレーを「さすが、上手くやった」と賞賛しないで「汚い」と嫌悪するからね。まあ、いつまでもそうやって、精神主義を謳っていればいいですよ。
さて。本日の試合は面白くなかった。
日本もトンガもFW中心の展開で、オープンに回して・・・というのが少ない。見ていてほれぼれするようなシーンは、ないことはなかったけれど、数回だった。もっとも、その数回を日本はことごとくトライに結びつけ、喝采を浴びていたのは確かだけれど。とくに、前半のツイドラキの快走とグラバーキック、そして、トンガの邪魔をかいくぐりながらの競ってのトライは、拍手喝采でした。もっとも、お互いが拮抗した状態での日本のトライはこれだけ。はっきりいって、攻撃力が心配です。
さらに、PGに固執した攻撃は、点数の上では貢献している。広瀬のキックは2回(3回だっけ?)しか失敗しない安心できるもの。これで、30点以上を稼ぎ出したのだから、大したもの。でも、そういう試合展開は見ていて素人にはつまらない。しかも、攻撃中のタッチキックの方は誉められた出来ではなかった。これは問題ですね。
一方のトンガ。なんか、動きがもこもこしていて、いまいちスピード感がない。(体型せい? フィジーやサモアと違って、寸胴。しかし、逞しい)攻撃はでも、巧み、再三日本のゴールラインに迫って、前半の終わりにはペナルティトライをとるほどしつこく、圧倒的だった。もっとも、この前半のペナルティトライは、インジャリータイムの取り過ぎで発生したとしか思えないんだけど。だって、46分までやったんだよ。これは、あんまりだ。まあ、このペナルティトライで、トンガは前半零封を脱して5点を稼ぐ。しかし、PGを外したのは痛かった。で、後半は始まるやいなや一気呵成に日本のゴールラインに迫り、再三のアタックが功を奏してトライを勝ち取る。22-12となって、まあ、面白くなってきたかな、と 思ったら。なんと。次のトンガの迫力あるトライが、ラフプレーを指摘されて取り消されてしまった。この当たりから、トンガはやる気がなくなったみたい。前半にセミがイエローカードもらっていたんだけれど、後半には誰だか忘れたけどレッドカードで退場。原因はレイトチャージだって。よく見えてなかったんだけど、退場になるほど悪質だったのかな? こうした環境の中、日本は後半2つのトライを稼ぎ出したけれど、もう、トンガはどーでもよくなっていたのではないのかな。
ラインナウトは、とったりとられたり。誉められたできではなかった。
負ける気はしなかった。だって、異人さんが5人も入っていれば、そう思ったって不思議ではない。でも、勝ってもほとんど面白くない。

■出来事
小競り合いが多かった。パンチを繰り出したり、トンガはいろいろやっていたようだ。それをグローバルスタンダードだと容認するものではないが、きれいなプレーだけでは解決しない問題ではないかと、私は思っているです。
本日の国家は、こないだのカナダ戦のように君が代歌唱でなく、録音だった。まあ、いずれにしても、私は興味がないけれど。

■客の入り
カナダ戦よりは入っていた。連休が終わって、やれやれのお父さんが多いのかな。18000人前後かな。

■天気
晴。バックスタンドは暑いし、ようやっと座ったら隣がタバコ野郎だったので、メインスタンドへ行って、座って観戦。


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