日本代表 vs  スペイン代表
1999年8月20日(金)

国立競技場


■結果
日本代表30(13) - 7(0)スペイン代表

■試合
ぴりっとしない試合だった。日本はスピード感がなく、もこもこした動きで、しかも、パスミスなどが多い。ハンドリングが悪すぎる。または、サイン通りに動いていないか。ラインナウトでも、へたっぴいがあった。ボールをもって突進しても、スペインの厚いDFにつぶされてしまって、進めない。しかも、二次攻撃が遅い。広瀬は、高くけり出すだけで、相手ボールになるだけ。策がない。
おかしかったのは、スペインがこの高く上がったボールのキャッチングが下手なこと。もしかしたら、夜間照明に慣れていないせいかもしれないな。
日本のトライは、前半1つ(最後は松田-大畑で決まった)。後半2つ(渡邊のよろよろっと飛び込んだものと、松田-増保とわたり増保がタッチライン沿いを滑走したやつ)。どれも、いい形でとっていると思う。松田は、いいアシストをしていたと思う。しかし、もっと取れたであろう、と思われるシーンがいっぱいあった。でも、ミスで自滅。とくに、密集から左オープンに展開するパターンでは、5回ほどぽろりと落としていた。なんだよ。
日本のDFはときどき甘くて、スペインが誰もいないフィールドを駆けることがあった。やれやれ、やばいな。でも、スペインのミスで得点にはつながらず。でも、喜んではいられないよ。
それにしても、スペインのプレースキックはどうしてあんな低い弾道なんだろう?
もこもこの試合にスピード感が出てきたのは、後半の15分過ぎあたりからかな。といっても、畳み掛けるようなスピード、というより、試合が荒れてきた、といった方がいいんじゃないかとも思う。ラフプレイも多かったし。元木が密集で倒れて、オフサイドの位置になったとき、両手で両耳を覆うようにしてうつ伏せ状態で人がいなくなるのを待っているのが見えた。ややもすると、耳をちぎられるほどやばいのかな。そういえば、スペインの選手のDFは、なかなかに日本選手の動きを止めるような、ダーティといっては言い過ぎだけれど、巧妙な絡み方をしていたように思います。
終盤まで30-0というスコアできて。後半はレフェリー(オーストラリアの人)ロスタイムをいっぱいとったのか、結局47分までやりましたが、いつものように日本はこの間にやらなくてもいいトライをプレゼント。しかも、ゴールライン際で反則ばかりして釘付けで、どーもいけません。最後まで、きりりとやってもらいたいものです。

■出来事
国旗、国歌法案が通過して初めてのテストマッチ。スペイン国歌のあとに君が代が流れた。みんな、立つんだねえ。無言の強制力なんでしょう。いや、立たないやつの方を、変人とかいうのかな。記者席を見ると、1人の男性をのぞいてみな起立していました。運動部の記者は、みんな君が代を認めているということか。ずっと起立しなかった記者が、信念を持ってそうしなかったのなら、凄いなあ。こういう環境のなかで・・・。
ボールボーイは、先日の江戸川のときと同じく、女子ラグビーの選手たちによって行なわれていました。
試合終了後、W杯壮行式だとかいって、でかい旗(寄せ書きのある)を何人かがもって入場して、セレモニーが行なわれようとしていた。私は、さっさと帰ったよ。


■客の入り
2万人以上かな、と思ったら、新聞には2万7000人と書いてありました。こんな試合に、よくもこれだけ集まったもんだと感心します。ワケの分からない国とのテストマッチに、どうして? これまでのスコットランドやアルゼンチンやルーマニアや韓国や、それから、パシフィック・リムもそうだけど、秩父宮が満員札止めになるほどは入らなかったのに。他に行くところがないんでしょうか。

■天気
さらさらとした風が吹いて、ああ、もう秋だなあ、と思わせる夕べでした。夜ともなると、ずいぶん過ごしやすくなっています。


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