1999年2月20日(土)


■両国-柳橋-秋葉原-上野



●両国・・・どこで昼飯を食べるか(1)

することがない土曜日。どうしよう。そうだ。江戸東京博物館の地下1階にある映像ライブラリーに落語のビデオがあるから、それを見に行こう。タダだし。で、両国へ。昼。旧駅構内につくられているビアステーション両国内の江戸和食「隅田」へ入る。案内係に席に案内される。お茶が出てくるまでが遅い。さらに、注文を取りにこない。いらつく。呼べばいいじゃん、とおっしゃるかも知れないが。案内係がいて客をフォローすべきなのに、客を見ていない姿勢をしばし観察というか、ぼんやりとする。店員は動き回っているが、客を見ていない。ダメだ、こんな店は。出てくるものもロクなもののはずがない、と断定。お手拭きで手を拭い、お茶をゆっくり飲んでから、出た。

●両国・・・どこで昼飯を食べるか(2)

駅周辺。ありそうでない昼飯屋。回向院まえから両国橋の方へ。鰻「神田川」の支店がある。鰻定食2800円。暖簾は下がっているが、開店時間は1時までと書いてある。いま、1時50分。暖簾をくぐってから断られるのやだから、やめた。京葉通りにでる。やまくじらの「もゝんじゃ」という店がある。暖簾は出ていない。その代わり、猪がぶら下がっていた。ぎょ! である。通りの向かいに、どじょうの店と蕎麦屋。で、どぜう「桔梗屋」に入る。鰻の寝床のような細い店。定食1000円でAうなぎ丼、Bどじょう丼(丸)、Cどじょう丼(ぬき)とある。丸は骨あり、抜きは骨なしだという。丸を頼む。2時を過ぎたので店の人が暖簾をしまう。定食は、柳川がのった丼。ちと味が薄い。醤油をかけて食べる。牛蒡が筋っぽくて、いかにも食べてる感じ。泥鰌の味はあまりしないなあ。こんなもんだっけ? 壁に相撲取りの手形やら、産経新聞に載った店の紹介、絵などびっしり。

●回向院へ

せっかく来たんだ、入ろう回向院。2度目かな、3度目かな。犬猫塚。野良猫もいっぱい。溺死碑などいっぱい。山東京伝の墓素気ない。ねずみ小僧の墓、立派。近所の子どもたちか、境内で遊んでいる。いいことだ。子供が遊ぶ寺は、いいもんだ。現代の墓は、びっしり整然と並んでいる。もう、すき間もない。

●江戸東京博物館へ向かう

再び両国駅前通って江戸東京博物館。NHKの大河ドラマの展覧会だと。博物館が、NHKのテレビ番組に依存した企画しかできないのか。学芸員は想像力がないんじゃないか? いらない箱ものの代表、江戸東京博物館。金を払って見るに値しない博物館のひとつ。が、地下の映像ライブラリーと階上の図書館は無料で、なかなか充実しているのだ。だから、来た。タダで、落語のビデオを何本か鑑賞しようという腹積もり。で、地下へ。が、ビデオリストに落語がない。本数も、少ない。ぎょ?

●リストが激減している映像ライブラリー

カウンターのお姉さんに「落語とか能とか歌舞伎とかのビデオがあったと思うんですが・・・」と訊くと、「昨年12月で、やめました。現在は本博物館が企画した映像のみを公開しています」という。なんで? と訊いたら応えられず、どこかに電話で問い合わせる。受話器を渡されて、男性の役人と話す。「このたび本館ではブイオーディ化を推進しておりまして。ディスクに入りきれないこともありまして、著作権関係の問題のあるものは外しています」という。しかし、不親切な対応だねえと思う。だって、素人がVODなんてわかるわけないだろ。なんか、田舎ものを煙に巻こうとしているな。

●VODだってさ。

だから、こちらかせ翻訳してやる。「ライブラリーをビデオ・オン・デマンド化するとサーバの容量の問題もあって入りきれない。さらに、著作権の問題があるので公開しなくなった、ということですか」というと「そうです」という。「では、どうしていままでは公開できていたんですか?」と訊いた。すると「これまでは学芸員がソフト会社と個別に対応していたんですが、ブイオーディ化かしますと半永久的に使えるようになりましてなんたらかんたら・・・さらに詳しいことはですね、担当の学芸員が月曜から金曜までおりまして電話番号は・・・」といいはじめる。自分は正式の担当ではないので、これ以上は勘弁ね、ってな感じ。でまあ、追求はここでやめた。

●著作権?

CDやLD、テープなどは博物館でも公開していいはずだ。で、VOD化するということは、ビデオサーバを設けるということだろう。すると、ソフトをコピーすることになる。そのコピーでの公開が問題なのかな。たぶん。CDやLD、テープをオートチェンジャで提供している分には問題がなかったのにね。便利というのもたいへんだねえ。見るべきものもないので、無駄足を嘆きながら今後の展開を考える。どこへ行こうか?

●両国橋から柳橋

ふたたび、両国橋方面へ。スエット姿のでぶ青年が、街灯の柱で鉄砲をしたりしている。さすが、相撲の街だ。隅田川のスーパー堤防には、段ボールハウスが延々とつづいている。雨対策でビニールが被っているもの。横に自転車があるもの。なんか、リッチだね。両国橋の下をダルマ船が潜っていく。その後ろを白い観光船がつづく。寒いのに、屋上のデッキにも人がいる。橋の上から手を振る人がいる。船からも手を振る。変わらない風景だ。いいねえ。
両国橋のたもとは、柳橋。小さいけれど風情がある。浅草橋方面に向かって、船宿と屋形船。よく写真に撮られる風景だ。吟行老人グループがいる。神田川にそって、だらだらと秋葉原方面へ。

●秋葉原石丸電気

「がんばっていきまっしょい」のテーマ「オギヨディオラ」を唄っているリーチェのCDを探しているのだが、なかなかない。フェイ・ウォンのベストアルバムがあった。でも、売れていて品切れ。もともと入荷が少ないのだろうが。うーむ。どこのCDショップでも、中国・朝鮮などのコーナーは小さくて探すのが困難だよお。御徒町。駅ガード下のファーストフードで30分ほど足休め。疲れたぞ。アメ横。アメリカ屋の裏側に、アメリカ屋Kidsコーナーできている。おお、上野駅。5時30分。本日の散歩はこれにて終了。



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