2001年2月10日(火)
■日比谷-上野/2001.02.10
●高野玲子銅版画展へ(プランタン銀座)
日比谷で降りて地下通路をマリオンまで。阪急デパート地下はずっと前に食料品街ではなくなってしまった。ここにあったアジャンタの支店でよくカレーを食べたもんだ、と懐かしくなる。西武側から地上に出てレバンテ。本日はカキフライ1300円ではなく、ランチステーキ950円にしてみる。土曜なので客は少ない。ランチのボリュームは、ちょっと物足りなかった。中央通りの富士銀行に寄ってからプランタン銀座、高野玲子銅版画展。高野さんの版画に遭遇したのはもう10年以上前。銀座一丁目の昴画廊だった。ドイツワイン・カッツのラベルを制作したということで、そのことが新聞に載っていて覗いたのだ。いまも変わらず、猫をモチーフにユニークな作品を発表している。
●林丈二的考現学
並木通りを歩く。並木座だったビルが改装されて、なんの店なのか? 隣の奥まった三州屋はいまだ健在。ホテル西洋(つて、まだやってるんだっけ?)の前の横断歩道を渡ってINAXギャラリー。「林丈二的考現学」。この人も赤瀬川源平や藤森照信の路上観察学の本で知った人だ。しかし、その本物のブツを見ると、この人のとんでもない○○○○じみた執着力がオソロシイと感じられる。私も、切符のパンチの形状に興味を持っていくつか採取したことがあるけれど、そういうありきたりの関心ではないものな。屁の数だとかフルーツパフェの置き方だとか、そんなことフツー考えるか? というような対象ばかり。恐れ入ってしまう。珍しく1575円出してパンフレットを買ってしまった。そのあと八重洲ブックセンターへ。
●ちょっと不思議なギャラリー
東京駅を左手に歩いていたら、モダンアート専門のギャラリーを発見。下に降りる階段の壁に鉄腕アトムのペインティング。ウォーホールみたいに、線で強調してある。でも、作者はウォーホールじゃなかったけど。室内は意外と広い。メイプルソープの杖をついた写真。死ぬ直前のヤツだ。前にオリジナルを見たのは、庭園美術館での展覧会だったかな。ヘルムート・ニュートンの女性の写真。ウォーホールのレーニン像。ジャスパー・ジョーンズ、それからUEDAなんとか(植田正治じゃないよ)いう日本の写真家の森と木を撮った写真。これ、印象的だった。葉っぱの緑が蛍光色のように発光しているみたいに見える。そのケミカルな緑が、ウソっぽくてなかなかにリアル。入口近くにはバスキアのウォッチやライターのような小物が売られていた。ふーん。なんか、作品は系統だってなくて適当だけど、久しぶりに活気ありそうなギャラリー。バブルの頃はこの手のギャラリーがあちこちにあったものだが、いまどき珍しいよね。中央通りにギャラリー。最近できたのかな。
●日本橋うろうろ
丸善の2階でトイレ。ここはペーパータオルがある。地下で作家の手作り招き猫の展示即売。日本橋を歩いていたら、街路樹の植え込みが熊や鳥などのカタチに剪定されているのに気づいた。で、なんでかなあと歩いていたら、おお。東急デパート跡に巨大な緑の怪物が! なんなんだ? きっとこれがらみで街路樹が動物になっていたんだろう。あちら側には説明板もあるようだったけれど、面倒なので行かなかった。日本橋を渡って、ツァイト・フォト。わけの分からない写真が並んでいたが、作者の解説を読んだらすこし理解できた。ガラス玉をレンズの中に入れて人間を撮影したの(ZOOというシリーズ)と、そのガラス玉を撮影したものだと。ZOOは、動物園で見られている動物の立場にたった作品らしい。ふーん。うむむむむむ・・・。
●神田、秋葉原
三越を過ぎれば神田駅はすぐ。そういえば、神田駅ではいっとき数名のティッシュ配りがいたけれど、最近減っているよね。消費者ローンも、勝ち組と負け組が明瞭になってきたということなのだろうか。万惣のホットケーキ食べたいなあと思いつつ、秋葉原。Sofmap、T-ZONE。ああもう御徒町。電話しようか。あれ、テレカが切れてるよ。仕方ない、テレカを買おう。・・・そう、私はまだ携帯電話をもっていない人。テレカといえば、数年前までアメ横付近ではイラン人が違法テレカを束にして売っていたものだ。これも懐かしい風物詩、っていうか? 上野ヨドバシ見て、散歩はおしまい。何か今日は、アートな散歩になってしまった。