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第1章 心構え


死んだらあかん


 まずエースになる為の条件として、わたしは第一にこの「死なない」を挙げたい。もちろん全ての出撃で一度も死なないなどというのは、世界からトップエースが集まっているWBの世界では不可能だ。だから「死なない」というのは永遠の目標であり、到達できないゴールでもある。しかし、あくまでも「死なない」ことを最優先に考えなければならない。

 エースを目指すときにおいてK/Dという指標がある。K/Dが1.0を切っている状態では、「こいつを撃墜したら死んでも良い」と考えてしまう傾向がある。まさに、

このままぁ一緒にぃ、死ねたらぁいいとぉ〜

の「みちのく一人旅状態」である(笑)

 この傾向のまま進むと、「2機撃墜したから死んでもいい」「3機撃墜したから死んでもいい」ということになる。確かにこれでも上達はするが、必ず壁にぶつかる。なぜなら「死んでも良い」という気持ちが重要なものを見落とさせてしまうからだ。

 空戦とはつまるところ、「ミスとの戦い」である。自分がミスすることが無い限り、少なくとも撃墜されることはない。逆に言うと撃墜される時は必ず何かミスをしているはずなのである。

 そのミスは「上空の敵機に気づかなかった」かもしれないし「敵の勢力下で長く戦って高度を失っていた」かも知れない。

 「あの状況では死ぬしかない」という悲惨な状況はありうる。しかし、その状況に身をおいてしまったのは自分のミスである。全ての不利な状況は回避出来る。実戦なら無理な命令に従わなければならないときもあるが、WBのメインアリーナにはorderなどない。全ては自分の意志である。

 とにかく死ぬ時には必ず何か原因がある。そこには運・不運など無い。

 本当に不運といえるのは

降ってきた爆弾に当たってしまった

時くらいである(^^;)

 とにもかくにも死なないことを目指すことである。実は撃墜することよりも撃墜されないことの方が遥かに難しい。

 そして死んだ時は、何故死んだかを考えることである。その分析はあなたを一段上のレベルに押し上げるだろう。


 「生きて還る」 これはエースを目指す上での最重要課題である。




戦場はなんでもあり


 よくvulchは卑怯だとか、Headonはよくないとかさまざまな「禁じ手」についての論議がされることがある。しかし、わたしはそうは思わない。

 基本は「なんでもあり」である。強いてあげればそれを回避できなかった自分が悪いのである。vulchは敵が上空にいるベースから離陸するリスクを負った結果だし、ヘッドオンで激突死するのは十分な余裕を見て回避しなかった結果である。それを回避する手段がある限り、「卑怯な技」というものは存在しない。

 くれぐれも他人の行為を「卑怯」だと思わないことである。そう思った瞬間、自分の強くなる可能性に一つ「足かせ」をすることになる。

 もちろん「滑走路上の敵機は撃たない」とか「不時着しようとしている敵機は撃たない」と自分を戒めるのはいっこうにかまわない。しかし、その理由が「自分がされたら腹立たしいから」では如何にもレベルが低い。

 だいたい「あいつは俺にvulchしなかったから、お礼に俺もあいつにはvulchしない」なんて思うような殊勝な奴がいるわけがない。というよりそれ以前に、撃たなかった奴が誰なのか

わかる術もない

ではないか(^^;)

 「vulchで撃墜稼ぐ奴がいても構わないが、自分はvulchされるほどマヌケではないし、vulchでkill取ってもつまらん 」ぐらい思えるようになりたいものである。その時、君はもうエースの世界に片足を突っ込んでいるのかもしれない(笑)




敵を尊敬しよう


 戦場には色んな敵がいる。強い奴もいれば、ドがつく初心者もいる。ファイティングスタイルにも色々あって、挌闘戦が得意な奴もいれば一撃離脱が得意な奴もいる。積極的に挑んでくる奴もいれば、有利な状況でしか戦わない奴もいる。

 まず相手のスタイルを否定しないことだ。「俺以外のやつは皆カスだ」という思想も悪くないが、やっぱり相手を尊敬できた方が戦っていても気分が良いはずだ。

 そして、相手の技術・スタイルを肯定するということは、相手のそれを得ることも可能だということでもある。相手を否定していては、その技術を盗むことはできない。ここは一つ謙虚になって、相手から学べるものは学ぼうではないか。


 それからWBはコミュニケーションの場である。その中で、怒りや憎みの感情で人と接しても楽しくないのは当然だろう。WBやって覚えた言葉が

u suck!!

だけではあまりに情けないというものであろう(^^;)

WBを通じて世界の色んな人と知り合いになり、実際に会った時に楽しく話しができるのは素晴らしいことだと思わないか?




楽しく飛ぼう


 上の「死んだらあかん」に矛盾するようだが、やっぱり楽しく飛ばないといかんだろう。「強くなる為に飛ぶ」ではなく

「楽しむ為に強くなる」

のだ。

 楽しむことは余裕を持つことだ。そして、余裕はパイロットの冷静な判断力に対してもっとも重要なことなのである。余裕がないとろくなことにならない。誰もが

死んだ分取り返そうとしてさらに死ぬ

という悲惨な状況を経験したことがあるだろう。


 楽しく飛ぼうとする姿勢は相手をも楽しくさせる効果がある。相手が楽しいと思えば自分もさらに楽しめるはずである。

 たまにはP39DやSBDに乗って苦労するのも良いだろう。その「低性能な機体」を楽しめるようになった時、きっと新しい世界が開けるに違いない(^^;)




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