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sy-cの空戦論

はじめに

　ＷＢはゲームです。それも非常によくできたゲームです。ゲームである以上、これをプレイする目的は「楽しさ」を追求することにあります。

　「楽しさ」の定義は人それぞれで、とにかく飛んでいるだけで楽しいという人もいれば、激しいドッグファイトが楽しいという人もいるでしょう。もしかしたら撃墜されることに楽しさを見出す人もいるかもしれません。

　これらの「楽しさ」追求は全く持って個人の自由で、どれが正しいかということは意味がありません。

　しかし、ここで私はあえて「強さの追求」を目指したいと思っております。「強いパイロット」「エース」になることが全てだとは思いませんが、強くなることによってより高次元な楽しさが得られるとわたしは信じております。また、ある程度強くならないと味わえない楽しさもあると信じています。

　もちろん「強くなる」ためにはそれなりの苦痛を伴うこともあります。そして、どうしても精神論的になってしまう場合もあります。それが馴染まないという人もたくさんいるでしょう。

　ですから、「だー、後方の基地から出撃なんてまどろくせー。金払ってんだからさっさと接敵してドッグファイトしてー」という人の意見はまったく正当なものです。そのようなプレイスタイルは娯楽にお金を払っている以上当然ですし、その思想を否定するつもりも毛頭ありません。

　でも「強くなったら違う世界が見えるんじゃないか？」と思っているあなた。たぶんあなたのその考えは当たりです。いっしょに「強さ」を追求してみませんか？

　わたしもまだ「エース」を目指して日々修行中の身ですが、いままでの経験を自分なりにまとめてみようと思い、この文章を書くことにしました。

　今回は、特定の機種や特別な技術には触れずに、極力「機体によらない原則」を並べてみるつもりです。

　私の空戦論が同じく「エース」を目指しているあなたにとって、なんらかの役に立てればこれほど嬉しいことはありません。

20 Nov. 1996　S.Y. Chang "sy-c < F'ing Tigers >"

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