主翼を上から眺めたときのカタチは様々です。
その平面のカタチによって、いろいろな特性があるために、
その機体の目的によって、どの平面形を使うのか設計者は選んでいるのです。
その形状と名前、特性をここでは覚えましょう。

1 矩形翼(くけいよく)
  主翼の中央から翼端に向かって翼弦が変わらない。
  製作が楽。翼端失速を起こしにくいので、初心者向きの平面形。
  機体の重心位置を決定する際に、平均翼弦長(主翼面積を翼幅で割った数値)
  と、空力平均翼弦長が同じなので、設計が楽である。


2 後退翼
  翼端が後方へずれている平面形の翼。
  前縁に後退角があると、上半角と同じような自立安定性を持つ。
  製作が面倒。
  矩形翼に比べて、翼端失速を起こしやく、後退角が増えるほど
  翼端がねじれやすいために、それに対抗する補強が必要な場合がある。

2 テーパー翼
  主翼の中央から翼端に向かって翼弦長が一定の率で減少していく
  先細りの平面形翼。
  前縁だけが角度を持つ物、前縁も後縁も角度を持っている物、
  その角度が前進しているものなどがある。
  後退翼に比べて翼のねじれに対する強度において有利。
  後退翼と同じく、前縁に角度がつくと、上半角効果を持つが、
  角度が急になると翼端失速を起こしやすくなる。
  
3 楕円翼
  楕円型の翼。発生する揚力と必要な強度とのバランスがよく、
  空力特性もよい。
  前縁も後縁もカーブを描いているので、製作が非常に面倒。