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12/17

忘年会。
生まれて初めて酒席でセーターの中に手を入れられる。
なにごとも経験だ・・・。
おじさんが「れんさんって、ちゃんと高級そうな下着をつけてそ
うだよな」と。
え。
わたくしもおんな歴が長いですから、引出しの中にはそれなりに
くたびれた下着もあったりとかするんでございます。
しかし、わたしは下着に関していうと最近の「大きく見せる」
傾向は、いかがなもんかと思う。
買いに行くと必ず「こうやれば大きく見える」と教えてくれるけ
れど、そんなこと求めてませんって。だって大きく見えることよ
りも、大きいことが重要だと思うもん。今さらじたばたしてもな
あ。
わたしはむしろ、脱いだ瞬間にだまされた、と思われることの方
が想像を絶するほどにシャク。
毎日出会う男の人のうち何人の前でそうなるのか、というと、そ
れは果てしなくゼロに近いわけだけど。それでも。

 

12/14

フリーランスとは言っても政治的な動きとは無縁でいられない。
編集者という会社員の政治の世界に巻き込まれることもあるし、
それに巻き込まれないようにするために、自分自身が政治的に
敏感でなくてはならない部分もある。

廃刊しそうな雑誌に近寄らないようにすることもあるいは大切
かもしれないし、将来出世しそうな人と仲良くすることも大切
なのかもしれない。

わたしは、自分自身が政治的になることを好まない。
それはつまり、そんな風に動こうとしても無理だから。
政治的な敏感さというのは、それはそれで才能だろうけれど、
わたしが判断できるのは、好きか嫌いか。ただそれだけ。

今日もひとつ仕事を断った。
今わたしが別の雑誌で関わっているのとまるきり同じテーマだっ
たから。情報はすごく集まっているし、楽勝だとは思う。でもそ
れを引き受けるのは、よくないでしょう。人として。
半年後ならばいいんだけど。

すごく恩を感じていた、とても大好きだった編集者が異動になる
らしい。競合誌のかけもちってどうなの?と思って、なかなかが
っつり仕事ができなかった。わたしは彼のことを、とても大切に
思っていたんだけど。
「お世話になった」という感情は心をとても温かくさせる。
だけど、その気持ちを返すチャンスなんてあるいは永遠にやって
こない。
犬は吠えるが、キャラバンは進む。

先のことなんて、何もわからない。
ある雑誌に、あるいはある編集者に、尽くしたところで、それは
ただ、「今」を表わすだけで、将来にはつながらない。
今のわたしは、使いやすくても、5年後にわたしが使いやすいか
どうかはわからない。たぶん使いにくいだろう。

だけど、結局要するに今をがんばるしか、方法はない。
それがわたしの考えるcool upだ。

 

11/28

大学生のころ、「昨日映画に行ってね」とボーイフレンドに話
したらば怒られた。なんで俺を誘わないんだってことで。
わたしは、映画はひとりで観るのが好き。でも、あなたのこと
は、映画を観に行ったことを話す相手としてとても大切に思っ
てる、と言いたかったが、「ああ、ごめんね」と言って終わり
にしてしまった。そういうことって、言えば通じるんだろうか。

一緒に海外旅行、と言っても、それはたとえばパリに飛ぶ。そ
のまま私はイタリアへ、彼はイギリスへ。何日かそれぞれが遊
んだあとパリに集合して、一緒に2、3泊、みたいなのが、わた
しは好き。やったことないけど。

基本的にボーイフレンドの過去も現在もあまり気にならない。
どんな女性と付き合っていたのと聞いたり詮索したり、一切な
し。今日誰と会ったの、どうしてたの、ともあまり聞かない。
でも、一緒においしいご飯を食べる時間の幸せな気分は大好き。

同い年の男友達と話をしていたら「やっぱ同世代の女ってある
程度考えができているから、扱いにくいんだよね」と言う。
30歳前後くらいの女の子が付き合いやすいとか。
彼に対してなんら特別な感情はないけれども、そうか、そうな
のね・・・としみじみ。
でもわたしは高校生くらいから、上のような感じ。
年を取ったからではなくて。

 

11/8

女友だちと西麻布でフレンチ。
19時に店に入り、23時過ぎまで、よく飲み、喋り、食べた。
ああ幸せ。

いろいろといい会話ができたのだけれど、酔っぱらった勢いでほ
とんど忘れた・・・しかしこんなに楽しい食事は、もう二度とな
いかも、というくらいに楽しかった。

わたしより四つ年上の彼女に、まだ守りに入るのは早いよ。
30代のがんばりが40代を支えてくれるよ、と教えられる。
体力も気力もまだまだ大丈夫よって。

だけど、あせるな、とも。ひとは、結局はひとりだよ、って。
知ってるよ。それは知ってる。

結論を出そうとするのはやめて、覚悟を決めて、ゆっくり考えよ
う。というよりも、考えなくていいのかもな。
考えないで、ただその日その日を懸命に消化すれば、いつか答え
が見えてくる、そういうものなのかもしれない。
でもね、死ぬ時に、それなりに幸せだった、なんて思うような人
生はいやなの。

 

10/29

原稿を書きまくっている。
毎日毎日がつんがつんと書いている。

よく、書くことが好きでライターに?と聞かれるけれどもそうじ
ゃないです。
書くことは嫌いじゃないです。
私はライターです。
でもその間に、人が思うほどロマンチックな思いはない。
それくらいしか、稼げる方法がなかったのです。
ほんとうに、それしか。

今週に入って、20ページ書いたんだけど、そのうち書評が、なん
と54冊分!!もうあたまとろけるで。ほんまに。
そして明日一日であと6ページ書かなくちゃならない。

と、忙しい自分に酔っているのではなくて、
それでいて11月はわりとひまっぽい。
先日、一週間スケジュールをあけていた仕事について、
「あれ、なくなりました」と編集者からあっけなく言われる。
は?って。
でも顔が笑っていたらしく、「ほっとしてる?」と言われた
・・・んなわけ、ないじゃん! まったくもう!
あなたの仕事は今後受けませんから!ってくらいの話よ。

こんなふうに不安定な仕事に安定して取り組むためには、ふかく
考えないことなんだよな、と私は思う。
仕事はいつもどこからともなく微笑みながらやってくる。

そういえばよく、誰が出世するかを見極めろって、話を聞く。
そりゃあ力のある人と仕事をしたほうが楽しいには決まっている
けれども、出世しそうな人とだけ仕事をするって、それ
なあ。というのは、別にきれいごとで言うのではなく、この人は
出世しそう、と決めた時点で、その人にすがるってことにならな
いのかなあ。
わたしは、そういう依存関係は好きじゃない。

過去、失敗はある。
尽くしすぎた結果、その人と一緒に沈没! みたいな。
それは私が彼の実力をちゃんとはかっていなかったから?
でもなー。
私生活ではあまり男性に尽くさない私であるが、編集者にはよく
尽くしているよなあ、と思う今日この頃。
依存せず尽くすってなんかいい女って感じ・・・。
でも私が尽くしているのは編集者じゃなくて、仕事そのもの。
いい人であってもいい女ではない。

 

10/25

なんか、飽きた。悩むのに。
悩んでいると、悩んでいることにうっとりしてしまっている自
分ってのがいる気がする。
もちろん厳密に言えばここ数ヶ月は本当に最悪だった。
でも、もう卒業しなくちゃ。

愛はだいじ、恋も素敵、書くことも悩むこともけっこうだけど、
それだけに頼って生きるわけにもいかない。

暗い顔をして帰宅した息子に、「ねえママ、ママはお友達にな
んて言われたら一番傷つく?」と聞かれた。
「うーん・・・おっぱい小さい、かなあ」

相当複雑な表情をして「もうママには相談しないから」
と言っていた。
がんばって自分で解決してくれたまえ。

 

10/23

わたしは、これからどうやって生きていくんだろう。
心はようやく落ち着いた。
そしてわたしは、どうするんだろう。

たくさんの人から好かれるよりも、1人の人から愛されたい。
シンプルな思いほど叶わない。

楽しく明るく孤高な人生を歩みつつ、どこかで誰かと愛し合え
れば最高だよね。

 

10/21

これまでにないマメさで更新している。
人間ドックをうけてきた。
そのことを話したら、「守りに入ったね」と言われた。
「なんか、前はイケイケだったじゃん?」って。

10年以上ぶりの人間ドック(というか初めて?)をそう言わ
れるのは心外だけど、まあたしかにね。
30代は、本当によく働いた。死に物狂いとか、無我夢中とか、
一生懸命とか、がむしゃらとか、そんな感じで。

だけどもうあんなふうに仕事をすることはないな。
最近は、HPを更新する余裕があるし(原稿そっちのけで泣
きながら書いたこともあるが)、人間ドックに行くこともで
きれば、テニスに通う余裕もある。フランス語を習おうかと
も思ってる。

でも稼がなくちゃ。
夫と別れるかもしれないから、とか、欲しいものは自分で手
に入れなくちゃ、とか、なんかね、そういう理由があって稼
がなくちゃと思うんじゃないの。
稼ぐって、当たり前のことだなって。

そしてそれは、主婦の小遣い程度の稼ぎじゃなくて、がつん
とね。がつんと稼ぐことが当たり前。
稼いでいない人を、どうこうと言うのではなく、わたしの世
界の中で、わたしという人間は、稼ぐべきなの。

年を重ねるというのは、可能性がどんどん減ること。
そのことを認めたくなかったけれど、やっぱりそう思う。
これからはからだよりも頭を使って生きなくちゃな。

計算高く、とかずるがしこくとか、損得勘定とか、そういう
のは、たぶんぜんぜん好きじゃない。それは変わらないだろ
う。でも、よく考えなくちゃ。
一生懸命考えて、まっすぐ、自分の道を行こう。

 

10/13

テニスを始めた。
「でもさー、もう若いコーチにときめかないんだよね」と友
だちに話したらば、
「うーん、経済力ないからね」と返ってきた。
そういうことではなくて。

健康診断を申し込んだ。
「乳がん検診って、やだよねー」と友だちに話したらば、
「そうそう! 男のドクターって、こんな小さいおっぱい
で乳がんなんかなるわけないよって、ぜったい思ってるよ
ね!」と返ってきた。
そこまで考えたことはありません。

女友だちとの馬鹿話に癒される今日この頃。

 

10/6

要するに何も解決してないのかなーと思う。
元気になった!と思いたくて仕方がないから、先を急いでし
まう。
でももうちょっと違う考え方をしたほうがいいのかもな。

とはいえ、仕事は順調で、あれやこれやと依頼が入る。
でも「仕事に支えられている」とは思わない。仕事がなけれ
ばとてもさびしいだろうけど、仕事をやめても、私は別に変
わらない。

わたしの今の順調さなんて、ふけば飛ぶほどのもの。
誰かが意図的にわたしを陥れようとしたらば(まあそんな暇
な人はいないだろうけど)、あっけなく落ちる。

んー何が言いたいんだっけ。忘れた・・・。

編集者ってえらいな。ほんと。ぜんぜん催促せずにじいっと
待っていらっしゃる。ありがとさんです。
お待たせしてすみませんでした。と、毎月ぬけぬけというわ
たしをお許しください。

 

10/3

その出来事に、わたしは言葉を失った。
何も考えられなくなった。どうやって生きていけばいいのか、
わからなくなった。

ほんとうは、責めたかった。恨みたかった。
わたしのこと、好きだった?
どんなふうに? いつからいつまで?
でも、何も言えなかった。いつもひとりで泣いた。

ずっとつらかった。
何も言えず、何も聞けなかった。
だって答えはそこにあったから。
ずっと今まで私と、淡々と暮らしてきたその中に、答えはあっ
たから。
でも、心はどうしようもなくつらかった。

わたしの結婚生活は、結婚したことを後悔しないための生活
だった。つまらなかったのに、がまんした。
すごくがまんした。
そういうものなんだ。でもどうして? その繰り返しだった。
その繰り返しの中で、わたしの魂はしぼんでいた。

つらい、と感じたその出来事を、たぶんわたしは一生解決で
きない。それでもなんとか、生きていけるんだと思う。

 

8/28

30代は仕事に邁進した。
忙しくも充実した日々だった。
本当に忙しかった。力の限り戦った。
40代はもうちょっと違うことになるんじゃないかなって思う。
そうしよう、という意思なんてない。
そうしたい、という希望でもない。
ただそう感じる。
私は、いつも予感だけで人生を決めているような気がする。
なんの根拠もない。

だけど、これまでのようながむしゃらさは減ったとしても、収
入は減らしちゃダメだと思う。
仕事とは、そういうものだと思う。
じゃあどうすべきなんだろうな。

 

8/25

友人と会食。西麻布のチャイニーズ。
楽しく食事をしていたら、カーテンで仕切られた空間に某有名
社長が入っていった。

友人といっても少し年上の2人。
彼らと食事をすると、いつもとても楽しくてくつろげて、そし
てためになる。
この1人に相談ごとをしたら、「僕に相談するってのが、れん
さん、えらいよ。だって僕はあなたになんの恋愛感情もないか
ら、冷静にアドバイスできる」と言われた。
ああそうですか、そうですか。

私が仕事で出会うのは、第一線でばりばり仕事をしている人が
多い。そして彼らは必ず「仕事は続けなさい」と言う。
減らそうかと思う、と相談しても、たいていベビーシッターで
も何でも使って、思い切り仕事をしろ、ときっぱりいう。
彼らの妻はみんな専業主婦だと思うんだけども、それはさてお
き。
そして昨日は、
仕事頑張ってね。
でもさ、一度くらい男に振り回されるような恋をしなよ。
と言われた。おお! 

 

8/24

誕生日。
とはいえ、やはり仕事三昧。
カメラマンにさりげなく、「今日お誕生日なんです」と言うも
軽く受け流される。

で、夜はイタリアン。前から行ってみようと思っていたリスト
ランテへ。これがとてもおいしくて感動。イタリアンってほと
んどの店がパスタまではおいしいんだけどね、というパターン。
しかしここはメインまでしっかり楽しめて大満足なのであった。
久々にワインをたくさん飲んだけれど、22時半にある人に電話
をしなくてはならず、時計をちらちら見ながらの食事。酔っ払
うわけにもいかず。
しかし私はたぶんお酒にとても弱いのだけれど、「酔っちゃい
けない!」と言い聞かせておくと、ちっとも酔わない。
ええこっちゃ。

前にある知人が、書くことでしか自分は癒されないとか言って
いたけれど、私は最近書くことでよけいに事態を深刻化させて
いるのでは?という気がする。
あるひとつの事実が明らかになって、私はとても動揺した。
それは事実。
だけど生活というのは、毎日続いていくもの。
子供には毎日ご飯を食べさせなくてはならないし、原稿は期日
を守らなくてはならないし、人に会えばにこにことしてなくち
ゃならない。
それは、現実に流される、というのとは違うと思う。

気の合うもの同士が、互いの内面を明かさずにただ仲良く暮ら
していたのが、私たちの生活だったのかもしれない。
でも、楽しいこともいっぱいあったしね。
喧嘩するのも好きじゃないし、泣いているのも好きじゃない。
嘆くのもいやだし、うらむのもいやだ。
そしたら、前を見るしかない。
何もない前を見て、明日はもっと楽しいぞって、信じるしかな
い。
楽しいことはこれからもいっぱいあると思う。
40歳になっても50歳になっても、生きていくって、とても楽し
いことだと思う。

先日ある人から、わたしのメールアドレスの由来を尋ねられた。
「クールに盛り上がろう、みたいな、造語なんです」と、答え
たのだけれど、今日ふと思いついてGoogleで、打ち込んだらこ
のサイトがいちばんに出てきてびっくり!!!

げ。
おおばかなわたしであった。
誰か、わたしの知り合いで密かに見つけた人とかいたらば、
もう生きていけない気がするほどにショックだ・・・。
(固有名詞は徹底的に避けてきたんだけどなあ)
ここ数ヶ月の記述は、まあ人生いろいろあるさってことにして
おく。しておくだけでいいのか、やめてしまうべきなのか悩む。

 

8/23

男の人って、外では、妻とうまくいっていないという素振りを
するけれど、実は別にうまくいっていないわけでもないのね。
それにしても「カミさんが趣味」って・・・。それはうまくい
っていないどころか、絶好調でしょう。ううむ。
どんなにうまくいっている夫婦でも、さびしいときはある。
という、その程度のことなんて。

そして、わたしの場合。
体を壊してる場合じゃないよ、と思ったら、すぐに心が軽くな
った。事態はまったく変わっていなくとも。
もう若くはないけれど、だからこそ、悩んでいる時間がもった
いない。

お互いに本当のことを打ち明けずに、なんとなくさびしくて、
なんとなく楽しかった日々。
それがいやだったら、とうに別れていたんだと思う。
でも、私は希望をもっていたんだ。
いつか、この人ともっと楽しい日々が送れるようになるといい
なって。
でもその期待は、彼にとっては重荷だったんだろうな。

最初つらかったのは「私は何も悪くないのに」という気持ちが
強かったから。でも、そんな思いにとらわれていてだめになっ
ていくのは、わたし自身だ。
もちろんいまだに許せない部分はある。
わたしのことを何だと思っていたのかな。
でも、わからないんだろうな。想像もできなかったんだろうな。
もちろんそれはわたしにも言えることなのだけど。
離婚する気も別居する気も今のところない。
どうしようもないから。
でもね、私は前に行くよ。

本当は、本人を前に言わなくてはならないんだと思う。
それができないから、15年も知らなかった真実が今ごろ出て
くるんだ。
わかっちゃいるけれど、勇ましいのは1人で文章を書いている
ときだけだ。

 

8/4

このまま行くと、たぶんからだを壊すと思う。
でも、そういうわけにもいかないよな・・・というわけで、半身
浴をやってみた。

冷え性などの記事で、「半身浴が効果的!」などと書きつつ、そ
んな暇人がやるようなことできるわけないじゃん!と思ったけれ
ど、時間は作るもの・・・原稿をほったらかしにしてとりあえず
じわじわやってみた。
アロマオイルもたらしつつ。
少しは元気になったのかな?

今日は、某女優さんのインタビューの仕事依頼が。
しかし、わたしも出世したもんだなーと思ったのは、ぜんぜん経
験のないジャンルの仕事でもあっさりと頼まれること。
それって私にできるんでしょーか?と思いつつ引き受けたんだけ
どもいいんだよね。映画ページ。
(映画、年に3本見てないと思う・・・ま、基本は書評と同じっ
てことで)

今日は大阪日帰り出張。
とにかく考えすぎないこと。ひとりで泣かないこと。
と、書いている端から涙が出ちゃうんだ。

 

8/2

男の人って、男だというだけで、大事にしてあげなくちゃいけな
いんじゃないかな、と思ったりする。
いろんな男の人を見ていて。

私は、仕事を始めてからずいぶんと勝手なことをしてきた。
夫のこともちっとも大事にしていなかった。
でも、それでも許されていた。
愛されていたから?
そんなはずはないよね。
愛ってもっとわがままだ。
もっとわがままでもっと欲張りだ。

結婚して、何かがどうしようもなくさみしかったのに、さみし
さの行方を追わなかった。
でも12年は長すぎるな。

 

6/27

ここ1週間ほど、やや時間に余裕があったらすんなり夫とは普通
の関係に。しかし、この人、こんなに私に話したいことがあった
んだ。毎日あれやこれやと仕事の現状を語る。
そしてなんと今日は、私の写真を定期入れに入れて持っていった
・・・。会社の人が、奥さんってどんな人?と聞いてくるのだそ
うな。
「すっごく前向きなんだけど、前しか見てないって感じかな」
と答えたらしいが、それで十分なのでは。写真を見せるほどのも
のでもあるまいに。

会社の方へ。写真を見せられたら、「なかなかかわいいじゃん」
くらいいっといてください。たぶん喜びますから。
(って、会社の人、見てないと思うけどさ)
なんかこれじゃあ、ただの愛妻家だ。

ところで今日、ひさびさに書評原稿の書き直しを命ぜられた。
そこがいちばん書きたかったところだよ、と思ったけれども、
まあね。もちろんひっかかるかなとも思ってましたよ。はい。
書きたいことが書けない、フリーライターってとこですわね。

そして別の原稿では、「年齢をのせて欲しくない」と言われる。
「年齢って関係ないと思うんですよ。それで何かを判断された
くないんです」
ええ。ごもっともですけどね、でも年齢をいちばん気にしてい
るのはあなた自身なのでは。
と思ったが口に出せず。

前に誰かが、原稿にけちをつけられるたびに、自分の中で何か
が壊れていく気がする、と言っていたけれど、私は、それしき
では壊れません。そもそもそういう話だっけ?
そこは、自分がいちばん大切にしていることを書く場などでは
ないと思う。

 

6/11

よっぱらって、もう別れるしかないのかな、と泣いた。

「要するに自分にしか興味がないんだよ、あなたは」と言ってい
たけど、自分にしか興味がない私を愛してはくれないわけね。
喧嘩もしないし、議論もしない。言葉でどれだけのことが伝え
られるのかな、と思う。

夫がわたしのことを、もうそんなに好きじゃないということは
知ってた。わたしは、夫のことを肉親として愛してた。
幸せになって欲しいなって、ずっと思ってた。
好きな人ができたらいつでも行っていいよと思ってた。
わたしの中に別れる選択肢がなかったのは、別れることで互いが
今より幸せになれるとは思わなかったから。
わたしがもっと仕事を減らして、もっと優しくすれば、そうしさ
えすれば、前みたいに仲良くできると思ってた。
以前は、いつでも仕事をやめられる状態だった。
それをいつ決意するかだけの問題だった。
でももうやめられないところまで来ちゃった。

この前、わたしがジュディマリを聴きながら、「ママね、これ
大好きなんだ」と言ったら、息子が感心したかのように、「マ
マは大好きなものがいっぱいあるんだね」と言った。「うん、
よっちゃんもね」。

それじゃあいけないのかな。
ずっと思ってた。本当にずっと前から考えていた。
もし、別れるようなことになったら、私は夫に子供を渡すだろう
なって。子供のためじゃなくて、夫のために。
夫は、子供なしでは生きていけないだろうから。

わたしが、いちばん心配しているのは、あの20代の頃、あんなに
も好きだった、あなたのことなんだよ。

 

6/6

某誌編集長から電話。私の担当編集者が他誌に異動になり、なん
てんでしょ、私がどうするのか・・・というかまあ「うちでこれ
からも仕事してね」って話を。わたしのような一介のライターが
目をかけてもらってありがたいことよ。
先週は15ページ原稿を書いた。今週も15ページ入稿予定。
もちろん取材もデートもこなしつつ。

marie claire 7月号の室井佑月のインタビューがよかった。
「エッチは男に勝たせてあげるべき」だそうだ。女性誌に多い、
「不満は口に出して言いましょう」とううのは「サイテー」で
「ほかは全然わがまま言ってもいいと思うんだけど、そこの部
分だけは男に勝たせてやるのが、うまくいくコツ」だとか。

なるほどねー。
当然のことながら「不満を口に出せない私はダメな女」と思わな
くてもいいわけで。これまで確かに女性誌は再三、不満は口に出
そう、という論調を繰り広げていたなあ。
雑誌を作る立場にいる私でもあるが、知らず知らずのうちに読者
に押し付けているメッセージって多いのかもなーと思った。

私は小説書くより、書かれたい、っていいよね。すてき。

 

2/6

あれよあれよと2月になり、確定申告の季節となった。
昨年の年収は、まだ目標には到達しないもののまあ満足。
というか、主婦の私には十分すぎる金額だと思う。
なのにどうして、まだまだ、もっともっとと思うのかしら。
貧乏性ってのとはちょいと違うだろうし、ガッツがあるってのと
も違う気がする。

フェミニズムってのが好きではない。
でももはや、フェミニズムが好きでないのか、フェミニストが好
きでないのか、それとも私が知っているのはえせフェミニストな
のか、そのあたりが理論的にはっきりわからない。だけれども、
まあとにかくそういうのが嫌い。
たとえば、資本主義(男社会)を否定して、人間らしさを模索し
ようとする考えとか。
たとえば、男女平等といいながら、助産婦資格は女性に制限せよ、
とか。男子のみといわれた職業を女性にも解放せよ、というなら
ば女性のみの資格なんてのも設けるべきではないだろう、と私は
思う。妊婦にとっては「男の助産士はいやです」と選べる権利さ
えしっかりあれば、問題はない気がするから。
草の根の活動の価値や大変さをわかっていないと言われても、そ
れならあなたも、資本主義社会で真っ向勝負する大変さをわかっ
ていないでしょう?と言いたい。でもそういう人は、草の根の活
動にこそ、社会で意味があると考えているから話がかみ合わない。
主張が違うだけで、結局は同じことだと思うんだけど。

がしかしまあ個人の考えに立ち入る気はないし、そんなこんなは
自由に思ってもらってけっこう。
ただ私のこと、資本主義に媚びるバカな女扱い、するなよな、と
思う。そして、ヤクルトの販売やスーパーのレジ打ちを公然と
「できない」と言う神経については、は?と言いたい。 

やりがいとか自分らしさとか、そんなことに頼る自我ってすごく
もろいよ。私はそう思う。自分は自分。ただそれだけのこと。

と突然わけのわからない日記を書く今日この頃であった。
今年初めての日記がこれじゃねえ・・・。

 

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