ダービー バラスター型マグ(1775-80年頃)
Derby
Baluster-shaped Mug Ca.1775-80
バラスター(欄干の小柱)型と呼ばれる形状のマグ。丸みを帯びた下部と、横に何本もの筋の入ったシリンダー状の上部との組み合わせが印象深い。取っ手も、基本的にはループ型だが、水平に近い上部と、長く払った下部とが特徴的である。この形状のマグはいくつかのサイズで作られたようであり、また同型で上部に鳥のくちばし型の注ぎ口を付けたジャグもある。
図柄は、この形状のマグに典型的な、青と金彩で縁取りをして本体にはバラなどの花を清楚に描いたものである。これはセーブルの影響を受けた装飾で、ダービーでは絵付師Edward Withersが得意としたスタイルである。(ダービー「D2-1」参照。)
マーク:裏面に青色で「王冠とD」及び彫った「N」と小さな穴
Mark: <Crown over D> painted in blue and an incised <N> & a small hole on the bottom
高さ:9.9p
Height:9.9p (3 7/8 in)
文献/Literature:
-Bradley "Derby Porcelain 1750-1798" item93 (p143)
-Twitchett "Derby Porcelain 1748-1848 An Illustrated Guide" Appendix II Cup Shapes item135 (p281)