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ダービー セーブル風コーヒーカップと受け皿 (1775-80年頃)
Derby Sevres-styled CoffeeCup and Saucer Ca.1775-80

  

 縁の青は「スミス・ブルー(Smith's blue)」と呼ばれる、ダービー独特の青色である。バラなどの花を散らしたセーブル風の図柄は、ダービーでよく描かれた。
 カップ、受け皿ともに、アカンサス(acanthus)の葉が浮き彫りされているが、これはダービーを代表する形状の一つである(ダービー「D3-6」及びチェルシー・ダービー「CD3」参照)。

 裏面の「王冠とD」マークは、ダービーが統一して使用した初めてのマークであり、後世のコレクターの間で、ダービー製品が一般に「クラウン・ダービー」という愛称で呼ばれる由来となった。アルファベットの「N」と小さな穴は、この時期のセーブル風作品に付けられたマークである。
マーク:裏面に青色で「王冠とD」及び彫った「N」と小さな穴
Mark: <Crown over D> painted in blue and an incised <N> & a small hole on the bottom