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浅野琢也の雑記帳11 2009年11月〜12月

あさのたくやのざっきちょう Takuya Asano Web


映画『海炭市叙景』の(監督 熊切和嘉)オフィシャルサポーターです。
   2010年秋公開予定
   原作・佐藤泰志 数回、芥川賞候補となり41歳で自殺した作家の
   18編からなる原作どう映画化されるか楽しみです。
キャスト 主演・加瀬亮さん、小林薫さん、南果歩さん、 谷村美月さん。
   2010年2月クランクイン

映画『書道ガールズ』の(監督 太田隆文 ストロベリー・フィールズ)
   オフイシャルサポーターです。
   都内公開未定「道徳と教育」をテーマ3年がかりで準備した作品です。

注意女優・成海璃子(17)主演の、女子高生の書道パフォーマンスを競う大会
   「書道ガールズ甲子園」を題材にした映画とは異なります。
   (監督 猪股隆一 マリと子犬の物語 )
   日テレ系「ズームイン!!SUPER」(月〜金曜・前5時20分)の企画です。
   成海璃子は大会に臨む書道部の部長を演じ来年5月公開予定。
   映画のタイトルは元日の「ズームイン―」で発表予定とのことです。


映画『ハーメルン』の(監督 坪川拓史)オフィシャルサポーターです。
   2013年公開予定
   キャスト 主演、倍賞千恵子さん、西島秀俊さん、小松正夫さん、
   吉田日出子さん
   トリノ映画祭でグランプリを受賞した監督作品です。


2009年12月27日

 映画『ナイト ミュージアム2』監督ショーン・レヴィ(2009年)を観た。
(Night at the Museum: Battle of the Smithsonian)
主人公が溜光素材の懐中電灯の特許で事業家として成功している所から
始まる。時間が出来ると、たまに夜警をしていた自然史博物館に前作で
仲良くなった過去の偉人達とコミニュケーションを持っているようだ。
その展示物がスミソニアン博物館(ワシントンDC)に移動されること
になる。館長や理事会と交渉するがスミソニアンに送られてしまう。
魔法の石版が猿のデクスターのいたずらでスミソニアンに運ばれ
夜になると魔法の力で動き出す。そして世界征服を目論むカームンラー
が目覚めてしまう。そして自宅にスミソンアンに移された展示物から電話が
入る。イワン雷帝・ナポレオン・アルカポネや、その軍勢や手下と戦う。
巨大なリンカーンが動いたりアインシュタインが黄金の石版のパスワード
を解読したりアメリア・イアハートが飛行機を操縦して戦いに協力してくれる。
1作目は、新しさもありヒットするが2作目は、どうしても1作目以上の
スケールを期待してしまう。この作品もオオダコや絵画の中に入れる
などスケールが予測通りアップしていた。騒ぎを静めてアメリアの飛行機で
家に戻る。息子は、コンピューターで巨大な博物館の中を自宅から携帯電話
で案内するなど今の時代を感じた。そして自分の会社を立ち上げた元警備員
のラリー・デイリーは、会社を手放し自然史博物館の展示物を元に戻す事を
条件に多額の寄付をして自然史博物館の警備員に戻る。
博物館を夜間も開館して展示物達は、観客の相手をしているが観客は、最新
のテクノロジーで動いたり話たりしていると思って会話している。
どうも最近の映画はハッピーエンドの作品が少ない感じがする。
この作品は、観終わった後で心地良い感じがした。

2009年12月27日

 横浜開港150周年記念映画『弁天通りの人々』(市川徹監督)
2009.1.23に制作発表があり夏に公開された作品のDVDを観た。
公開が神奈川県民ホールでノー・ウォー・美術家の集いと同じ建物
である。出品の作家はアンデパンダン展と、かぶっている。
折角、横浜に行ったので通りがかりに帆船の見学もした。市川徹監督
の「九転十起の男」から浅野総一郎を中心にした作品を作っている。
制作予算によって岡本太郎美術館の民家園の建物を使ったり行動半径
の少ない私の行動範囲内にあるのが不思議に感じる。
『弁天通りの人々』(2009)は、「九転十起の男」の原作である
「その男、はかりしれず」 日本の近代をつくった男 新田純子/著
の映画化のため旧、財閥の世界が出てきて予算をかけると大河ドラマ
が作れそうな話のオンパレードであった。今回の作品はバランス良く
制作費を配分して違和感無く作られていた。一時期に1つの場所に
のちに大成する人が集まることは良くある。それが学校であったり
トキワ荘であったりする。職能団体もあり個人の資産と能力が一致
しない場合も多々あるから楽しい。
横浜開港150周年記念アンデパンダン展とノー・ウォー・美術家の集い
の責任者も浅野さんである。他人であるが家系にはサイクルがあり芸術方面
に3代関わると3代実業に集中して財をなして家が維持されるサイクル
らしい。相続税の関係で現在の日本人には通じない(韓国人は無税)
ためユダヤ人が財産が国家の都合で没収されても高度な知識や技術に
学問で糧を得られる教育を受ける。ジューリッシュ・マザーの子育て
を参考にする方法もあるが、「シャイン」スコット・ヒックス監督の
作品の状態に子供を、追い込む危険がある。
哀川翔のセリフで多いのが
『弁天通りの人々』は安田善次郎役で「浅野さん」
『ゼブラーマン 』では市川新市役で「浅野さん」2作品とも今年
クランクインしている。そういう私は、困ってシマウマと相談されると
講師の習性でグッズのアドバイスしていたりする。



『アマルフィ 女神の報酬』(アマルフィ めがみのほうしゅう
、2009年)西谷 弘監督作品を観た。『県庁の星』の監督でもある。
アマルフィーとはヘラクレスが世界一美しい場所に恋人を葬り
街を造った場所らしい。墓が報酬なのか良く解らない。「ナポリを
見て死ね」という諺も、このあたりから出来たのかも知れない。
ナポリとアマルフィーは隣なのでナポリ港に入港する。
 さて映画本編の出来は、宣伝で知っていたがイタリアでテロを
計画したのがNGOらしい。理由は、紛争地域へ支援した金が軍事
政権に流れて邦人が、その資金で調達した武器で虐殺されたらしい。
虐殺された他の40人の家族などが関係者であろう。イタリア最大
のミネルバの警備システムをハッキングして監視画像まで細工して
交通管制まで乗っ取り大統領暗殺に偽装して警備をかく乱させて
外務大臣への逆恨みを果たそうとするが殺すと事実が又、隠蔽され
るから生かして公の場で真相を追究させるように説得して流血を
避ける。
 身代金の受け渡しが観光地で行われスペイン広場ではアイスクリーム
を黒田が階段で踏む演出をしている。映画ファンならローマの休日の
アイスを思い出す。他国の刑事とコンビを組む「フレンチコネクション」
管轄の違う刑事とコンビを組む「夜の大捜査線」みたいに黒田外交官は
イタリア警察の担当者を付けてもらっている。エンディングも似たり
寄ったりである。ナポリの美しい景色を眺めていたら眠くなった。
これがラブロマンスなら良いロケーションだと思うがテロとは、もっと
殺戮の規模が大きく残酷で報復の応酬も大規模である。
裁判で被害者の命の軽さを経験したが、許容範囲で逆恨み程度の敵討ち
テロにしか見えなかった。テロの資金や技術で意見公告を出したりネット
で事実公開する方が目的を果たせる内容である。踊る大捜査線程度の
メリハリがあれば眠くならない作品である。リッチな気持ちにも成れ
なかった。見慣れた観光地のロケに豪華な食事のシーンがある訳でも無い。
日曜美術館でも見ていた方が良いかも知れない。宣伝で映画をあまり観ない
人が行ったと聞いて劇場から又、遠のくと感じた。映画ファンなら観た
ことを忘れて別の作品から名作を発掘する気概もあるが残念な出来である。


 キネマ旬報12上旬号を読んだ。WOWOのドラマ
『飛ぶタイヤ』が日本民間放送連盟賞・ATP賞で
最優秀賞・グランプリを受賞していることが書かれて
いた。東京大気汚染公害裁判の被告企業であり私が
幹事をしていた時に、この会社の社長に会い面識が
ある。どんな車に乗っているのかと思ったらミラージュ
であった。意外と庶民的である。日航の社長が電車通勤
していると話題になったが人命に関わる被害者を数百人
単位で出した結果を隠すことはできない。詳しく知りたい
と同時に映画やドラマの中でもフィクションとして脚色
や誇張されても大衆が望む形で描かれることで社会的制裁
として受け止めるべきである。その方が実際の被害者の怒り
を軽減することができる。怨念に変わるとドロ沼化する。
ガス抜き効果があるカリカチュアだと思えばよい。
「飛ぶタイヤ」はタイヤが原因でなくハブの構造が原因の
事故だ。整備不良の責任を押し付けたメーカーとの闘い
が面白い。シャフト折れもあった。昔、ロールスロイスの
シャフトが折れて無線で連絡を取ると飛行機で飛んできて
修理していき請求書が来ないので確認したらロールスロイス
のシャフトは折れません。という回答や門番が不良品は外に
出さないという話で済めば良いが悪あがきした結果、車離れ
が進んだ。駐車禁止の取り締まりも車が減るのなら仕方ない
という社会認識である。配達は電動アシスト付き自転車にした
ヤマト運輸のような経営判断が出来るかどうかが今後を
左右するだろう。
民放に新聞に雑誌は、公告収入が大きくスポンサーの
方に気を使って購読者の求める物を提供できない状態が
続いている。そんな中で視聴者から料金を取るWOWO
は、映画に近い自由度がある。スポンサーによって製作費を
調達してリスクを減らす制作側の意向もあるが最終的に
劇場で入場料を払うのは、お客である。劇場経営者による
配給ルートが作られミニシアターの全国連携による50館の
上映体勢である。シネマ・シンジケートという。
「海炭市叙景」でも、この方式で配給される。
あかつき印刷などで働き41歳で自殺した芥川賞候補にも
数回なった佐藤泰志の作品の映画化である。映像化不可能と
言われたララピポの四人の人間模様に対して18編から構成
されている原作をどうまとめるのか興味深いと感じている。

アンデパンダン展の初出品者の展評会で当事者性に
ついて質問しますが何も無い人が殆どです。
そういう作品の場合は、素通りされて記憶に残り
ません。画像データとしてCDに全作品を入れて
いますから後で検索して見ています。
人生経験の少ない若い人に当事者性を問うのは、
無理がありますが未熟で作品のクォリティーが低くても
当事者性が強いと作品から主張が伝わってきます。
タランティーノ監督のイングロリアス・バスターズと
カティンの森・のワイダ監督の残酷さの違いは、この
あたりの差だと思われます。(前の投稿はアドレスの
タイプミスでした。)

タランティーノ監督のイングロリアス・バスターズの
場合は、フィクションの残酷だと解り易いので
コンセッションでジュースとポップコーンを食べ
ながら名作のパロディーを笑いながら観ていい作風
のままだと感じました。キル・ビルで残酷シーンの
部分をアニメーションにしていましたからパルク・
フィクションだということも解った上での演出だと
思われます。パゾリーニ監督の遺作のソドムの市の
エンディングのメロディーを主人公が口笛で吹いて
から服部半蔵の刀で大勢切ったりするあたりや
おっとり刀で飛行機で移動するあたりはカゴで移動
している感じでした。イングロリアス・バスターズ
ではランボーのメイクをパロっていたり浴びるように
映画を観ている中で遊んでいると言う例えがピッタリ
だと思います。アニメのシンプソンズ的なパロディー
の手法に近い感じがします。アニメの中でバートや
リサが見ているアニメのイッチー&スクラッチー的
残酷さでしょう。
 カティンの森・のワイダ監督の場合は、遺族として
の当事者に加えて、遺族保障が行われているかどうか
で2次被害や3次被害を受けた当事者が自らの手で
カティンの森事件の再現をした訳ですから当事者性の
高さに怨念の深さが加わって撮らないで死んでたまる
かと言う気迫や殺気が伝わってきそうです。
映画化される作品は、原作の小説やマンガより表現が
ソフトになっていますが、この場合は、怒りや悲しみも
ダイレクトに伝わりますから観る側も受け止める覚悟を
持って観るべきだと感じました。


 アニメ映画『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』を観た。
原作者である尾田栄一郎が製作総指揮(幹事会社)して作った作品である。
ワンピース・ストロング・ワールドは、金獅子のシキが、ふわふわの実の能力で
空島を人工的に作って空中に都市を作り特別に進化した動物を作っている。
スバ抜けた航海士ナミの気象予報能力に目を付けて麦わらの一味から奪ってしまう。
そして地上に降りてイーストブルーを足がかりに世界支配を目論む。
アニメ本編と話が繋がっていて面白い。おまけに単行本で概要が分かる配慮まで
されている。

 映画『ハンサム★スーツ(2008年)』英 勉 監督の作品を観た。
英 勉(はなぶさ つとむ)の監督デビュー作品である。企業色が強く
出すぎているかと期待しないで観た。以外と面白かった。ファッションを
テーマにしているが明るくキッチュな色あいで統一してチープな衣装で済ませている。
実際に、チープなファッションで済む時代でもある。デザイナー主体から雑誌主導に
なったのでスタイリストのコーディネート能力とロケーション・ハンティングで雑誌を
企画し紙面を飾れる。紳士服の青山がスポンサーなのが見えみえだ。
「バブルへGO」
みたいに日立のドラム式洗濯機がタイムマシンになるのか解らないが
この作品では、紳士服の青山の店長が顔から体型から声まで変えるスーツ?
というかミシュランのマークかマシュマロマンみたい着ぐるみを開発する。
そして試着用と元に戻れないパーフェクトスーツを着て過去の人生を捨てる
決意をするが従業員の事故をきっかけにリストバンドの上ほ切って元に戻る。
ブスーツが出てきたのは、予想通りの展開だった。
重病人でも本来の健康な生活が出来るスーツを作ることが出来ればスゴいと
思う。「バイタルスーツ」みたい感じが良い。この映画は、高性能のタキシード
を着て上水道へのテロを防ぐジャッキー・チェンの「タキシード」を思い出させる。
時計でダンスモードから戦闘モードまで服が記憶してサポートしてくれる。
 東京コレクションが敷居を下げても取り上げるファッション雑誌が限られる
ため以前みたいなパブリシティー効果が期待できないため受賞歴の多い
デザイナーがランウェイを降りるブランドが増えたことも停滞の要因である。
これは画壇・文壇にも言えるが受賞経歴があれば会費を払ってまで会員として
関わることのメリットは少ない。団体が権威を持っていて会員の水準が高い時代
から受賞は実力で多方面から安定した評価の証として賞を貰う方が実力が必要で
ある。東京ガールズコレクションの観客が増えるのは、ファッション・ディレクター
方式による所が大きい。映画の場合は監督名が大きく出るが日本のデザイン業界の
場合は、ブランド名とイメージモデル名を大きく出している。
その為、職務著作で経済的に報われない状態に加えて名声を得られない状態で
良いデザインは望めない。デンマークとスウェーデンでは、全ての商品に担当
デザイナー名の表示を法律で義務付ける事でモチベーションを高めることに
成功している。福祉国家だけに所得税が高いためデザイナーの海外流出を抑え
北欧のデザインレベルを上げるのに役立っている。同時に他国のデザイナーの
名前を冠したブランドを有り難がる日本みたいな市場では無い。
実用品や日用品に至るまでデザイナー名が表示されると良く手にする物をデザイン
した人物の名前を目にする。海外に店舗展開する上でブランドが意味を持たない
国であり優れたデザインと品質の商品を安く提供して浸透させる必要がある。
最近は、造形的に斬新なデザインの服が売れない。定番の型に装飾を加えたり
プリントしたりで変化を持たせた物が多い。型を作るとコストがかかり割高に
なる。かなりカジュアルでドレスダウンした服で困らない。
江東区や墨田区でネクタイに背広姿で歩いていたら不審者に見られる。
英国の医師会では、ネクタイは洗濯しずらい為に衛生上、好ましく無いから
着用しないように決めた。日本ではナースキャップが同様の理由で省略された。
就職の面接用にスーツは需要があるがドレスアップする場が無い。
バンサンカンという雑誌でブラックタイのフォーマル着用のパーティーを開いた
ことがある。日本デザイナークラブでも昨年にパーティーを開いたが出席するのが
デザイナーだけでモデルはディナーを食べているデザイナー達の作品を着て歩く
ショーであった。デザイナーは発表用の作品と自分用のフォーマルウェアを持ってくる
からショーに出品する二倍の荷物になる。仲間内の品評会だから顔見知りしかいない。
いっそ仮装パーティーにしたらもっと楽しいだろうと言いたくなる。
「幸せになるための27のドレス」の花嫁引き立て役、ブライズメイドみたい
ノリは、サプライズもあり個性的で楽しいと思う。誰もが楽しく生きられる
社会になってほしい。



「バブルへGO」
みたいに日立のドラム式洗濯機がタイムマシンになるのか解らないが
この作品では、紳士服の青山の店長が顔から体型から声まで変えるスーツ?
というかミシュランのマークかマシュマロマンみたい着ぐるみを開発する。