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浅野琢也の雑記帳24 2013年01月01日〜03月30日

あさのたくやのざっきちょう Takuya Asano Web 平成25年


2013年03月30日


『リンカーン/秘密の書』(2012年)ティムール・ベクマンベトフ監督作品を観た。
リンカーンがバンパイアハンターで南北戦争がバンパイアと人間の戦いになって
いる発想が変わっている映画だった。父親は農民で開拓の為にジャック・バーツに
借金があった。特別な方法で返してもらうとジャック・バーツは言った。
夜にジャック・バーツが寝室で寝ている母親の首に咬み付いた所を屋根裏
に寝ていたリンカーンは目撃するが黙っていた。母親は奇病にかかって死んだ。
酒場で復讐したいと深酒をしているとヘンリーという男が「こんなに酒を
飲むのは人を殺すかプロポーズするヤツだ」と言う。
ヘンリー・スタージスは富豪でバーツの正体がヴァンパイア達に奴隷を食料
として供給するなどで強大な権力を持っている事などを教えられる。
そしてバンパイアハンターとしての訓練と心得を教えられる。リンカーンは
銃より斧を使い戦いを覚えていく。だがヘンリーはバーツを滅ぼす(バンパイア
は死者なので殺すことは出来ない)指示をくれない。実践訓練でヴァンパイアを
かなり滅ぼしたのでヘンリーから独立して手紙で指示を受けるようになる。
そしてイリノイ州スプリングフィールドに移住する。昼間はジョシュア・スピード
の雑貨店に勤めながら弁護士の勉強をして夜はヴァンパイアハンターを続けている。
店員をしているとウィル(バーツに鞭で打たれている所をリンカーン
が助けた黒人の少年)が現れて奴隷でないという法手続きを頼むと言われ再会する。
ヘンリーに家族を持つなと言われていたがリンカーンはメアリーと恋に落ち結婚する。
(のちに銃弾を銀にしてゲティスバーグの戦いでメアリーが活躍する)
リンカーンがバーツを滅ぼして復讐を達成するとヴァンパイアの首領アダムがウィルを
人質にして南部に呼びつける。ユダヤ人がピラミッドを作っている時代を観てきたと
いうから何千年も生きている相手だ。奴隷たちが生きたままヴァンパイアの食事として
供される光景を目撃する。一見、大勢がダンスをしているかの様に見えたがテーブルが
無く相手の喉に咬み付きはじめる。そこを斧を武器にウィルを救い出し南部から船で
脱出する。そして奴隷開放運動に加わり政治家となる。
政治家になって斧をしまい大統領になり男の子を授かるがヴァンパイアに咬まれて母親の
時みたいに奇病で死んでしまう。そして南北戦争が起こる。若い兵隊が戦争で死んでいく。
南軍の兵隊に銃は効果が無い事に気がつき銀食器を集めて汽車で戦場に運ぶ。
メアリーが殺された息子の銀のナイフを弾丸にしてアダムを滅ぼす。架空戦記にホラーが
加わったようなストーリーだった。斧の刃に銀を塗っていたり柄の部分に銃を仕込んで
いた。以外に面白く観られた。



『劇場版アニメ・アシュラ』(2012年)さとうけいいち監督作品を観た。
時代は、応仁の乱なので15世紀ごろの飢饉の時代だ。赤ん坊を身ごもった
女が荒れ寺の境内で赤ん坊を産む。乳を与えて育てていたが空腹で赤ん坊を
焼いて食べようと火に放り込む。それから八年の時が流れる。斧を持った
言葉を知らない少年が橋を歩いている。僧侶が「おぬし人を喰ったな」という。
少年は僧侶に襲いかかるが避けられる。そしてアシュラという名前をもらう。
おにぎりを渡す時に「南無阿弥陀仏」という言葉を教えられる。そして別れる。
「産所(さんじょ)※字が正しいか不明」で働く少年達が丸太を引きずって
地頭の所に運んでいる。縄をかけて引っ張っているが下に転がす木材を入れたり
していないので大変そうだ。そこに地頭の子供と子分が道が痛む、お前らが通る
なと難癖をつけて石を投げつける。その石が後ろで見ていたアシュラの頭に当る。
アンュラは瞬時に地頭の息子の喉に咬み付き殺してしまう。そして山狩りにあい
吊橋に追い詰められて両脇から火を放たれて吊橋ごと谷底に落とされる。
傷を負い川を流されていると若狭が川から救い上げて水車小屋に匿い手当てを
する。そして言葉を教える。アシュラに食べ物も与える。日照りで飢饉になり
若狭は都に売られそうになる。ある日、若狭と七郎が恋仲なのをアシュラが見て
七郎に斧で切りかかり、水車小屋を追い出される。日照りの後に水害で米が全滅
してしまう。食べ物が無くて餓死しそうになった若狭に七郎は、芋を食べさせ
ようと盗み出そうとして見つかり責められる。みんな空腹で思考力が無いみたいだ。
アシュラは、地頭の屋敷に忍び込み馬を殺して肉を食べらせようと若狭の家に
届けるが、若狭は人肉だと思い込み食べない。父親が全部食べようとしたので
斧で半分にする。地頭は息子を殺したアシュラが生きていて馬まで殺したので
領民にアシュラを仕留めた物に褒美として米を一年分与えると言い山狩りする。
この時にアシュラは、斧を使って追っ手を切り殺す。松明を持っているので
山火事になる。戦いで地頭の頭を斧で割って姿を消す。しばらくして雪が降り
荷車に餓死した若狭の亡骸を乗せた七郎達とすれ違う。お互い目を合わせない。
僧侶とアシュラが再会した時に、僧侶とアシュラが話しをするが、アシュラは
心が無いから苦しくない無いと言う。僧侶は、アシュラを人間として生きるように
人肉を食うなと、左手を斧で切り落としアシュラに食え。お前が人間になる祝いだ
と言う場面は、「セイジ・陸の魚」を思い出させた。漫画は1970年に発禁に
なっているので原作のストーリーまでは、私の記憶に無い。
若い僧侶が阿修羅像を彫っている。そしてエンドロールの後で復興された京の都が
映される。アシュラが人として生きて僧侶になったみたいだった。
1時間15分程のアニメなので疲れず集中して楽しめた。
斧を武器にするリンカーン・秘密の書を見たばかりでアシュラを観たので斧の使い方
は、どっちがスゴいか考えた。


2013年03月21日

『アルゴ』(2012年)ベン・アフレック監督作品を観た。
第85回アカデミー賞作品賞受賞作品だ。時代は1979年の
イラン革命でイスラム過激派がテヘランのアメリカ大使館を
占拠して52人のアメリカ人外交官を人質にした。その時に
6人の大使館員が大使館を脱出してカナダ大使の公宅で匿わ
れていた。イラクは革命軍の統治下になりアメリカに亡命した
パーレビ前国王を引き渡しイラン政府で裁判して処刑する事が
できるようにアメリカ合衆国に要求していた。交渉の為の
人質だが国有財産を持って亡命したパーレビ前国王は末期癌
であり要求を受け入れると他のアメリカ政府の傀儡政権の
トップがアメリカに協力してもイザというとき見捨てられると
いう前例を作る事になりアメリカの国益を損なうと交渉に
応じられない事態になった。デルタ・フォースによる武力救出
も検討された。CIAで様々な案が検討されたがハリウッドで
SF映画を製作する為のロケーション・ハンティングにーの為に
入国していたカナダ人のスタッフにして革命政府にロケ地の視察
の届けを出したりカナダ政府に偽名のパスポートを発行して
もらったりする。映画の製作発表を行いイランの映画関係者に
製作発表のニュースが伝わるようにハリウッドの特殊メイクで
アカデミー賞を取った人物に協力を要請して、『アルゴ』という
SF映画の製作権を脚本家協会で正式に入手して事務所もスタジオ
内に置いて作戦を遂行する。絵コンテも用意して宇宙のイメージ
に砂漠が必要だとか中東風のノミの市みたい雑踏がある惑星から
映画が始まるなど設定も細かく作られていた。ハデなアクション
は無く空港で出国できるかがカギだった。カナダ大使の公邸に
潜伏している6人には、状況や立場は、異なるがアンネの日記を
連想させられた。計画の中止命令で一時、撤収の連絡があり事務所は
スタジオ内に残っていたがハリウッドの特殊メイクの担当が事務所
を空けて外出してしまう。一番緊張したのは革命軍がハリウッドの
映画制作の事務所に確認の電話を掛けている時に人がいなくて
呼び出し音だけ鳴っている時だった。事務所に戻って受話器を取る
事が出来て革命軍の問い合わせに間に合った。そして作戦は成功した。
CIAのスター勲章は、極秘任務の成功者に与えられるので授章も
極秘だった。大規模な、お膳立てで相手を騙すあたりはステイングを
連想させてくれる。脱出作戦はアメリカでは無くてカナダが行ったと
国際社会に報道し手柄を協力したカナダに与えて反米感情を緩和する
など外交上の情報操作もあった。ただ、自国を裏切ってアメリカに
協力する傀儡政権の指導者の政権が倒れた時にアメリカは見捨てない
という姿を示すことが目的など自国の国益よりアメリカの国益に合わ
せないとならない属国に近い国は現在でも存在するので複雑な気分に
なった。革命時の群集の行動などの再現性は高かった。時代も明確
なので再現も大変だったと思うが、これは殆どの映画に当てはまる。
アカデミー賞はハリウッドからCIAのスター勲章のお返しで貰えた
のかも知れないという気がした。加えて実話の強さもあったのかも
知れない。



『白雪姫と鏡の女王』(2012年)ターセム・シン監督作品を観た。
誰もが知っているグリム童話のストーリをアンンジした作品だった。
『スノーホワイト』を明るくした感じだった。七人の小人は、竹馬
を使って巨人に見せかけて森で、追い剥ぎ(盗賊)をやっていた。
白雪の父親の国王は幼くして森に魔物退治に行って行方不明になって
いたが魔法使いの継母によって魔物に変えられて生きいてた。
白雪姫の父親が再婚したのは、父親に出来ない教育を正しく母親として
行う事を期待しての事で、森に行く前に短剣を渡していくあたりの
小道具の使い方も良かった。ラストで毒リンゴを渡された時に活躍した。
王子との出会いは、森で白雪が七人の小人に木に吊るされていた
所を助けた所だった。継母の女王の浪費で国は疲弊して民衆は困窮
していた。白雪は、城を抜け出して村の実態を見た。それと舞踏会
に女王の許しを得ずに参加して森で助けた大国の王子アルコットに
見初められた。しかし強欲な継母の女王は、王子の国の財産を狙って
自分の再婚相手にしようと王子に惚れ薬を使って虜にして側近の男爵に
白雪を城から追い出し森で殺すように命令する。森で白雪姫は、小人達
の家に匿われて剣や盗賊の技術を身に着ける。助けられる女性ではなく
闘って勝ち取る強い女性になる。女王との結婚式でアルコット王子を
連れ去り出席者の服などを強奪して七人の小人達の首領になっていく。
魔法にかけられたアルコット王子と剣で闘って捕らえて椅子に縛り付けて
キスしたりして魔法を解こうとしたり女王が村から取り立てた税金を
馬車から強奪して村長に返したりするなど城の外に出てから活躍する。
女王の人物像は『スノーホワイト』と比較すると明るく陽気はベランナ
という感じだ。惚れ薬は犬用だったりする。結婚の回数が多いのは男を
浪費で破滅させたら次の男に乗り換える事を繰り返してきたのだろう。
『魔法には代償を伴う』という設定や巨大マリオネットで七人の小人の
家を攻撃するが白雪が糸に気がつき剣で斬って魔法を解いてマリオネットを
倒したりする。ラストでは、龍みたいな魔物に変えられた父親を助けて王子の
魔法を解いて王子との結婚式になる。魔法使いの王女は、魔法を使った代償で
老化してしまう。鏡の中に入ると海の孤島に魔女の隠れ家があるのは、スノー・
ホワイトとは逆転の発想みたいに感じた。戦いに敗れて老婆になっても
報復に結婚祝いに赤い毒リンゴを白雪姫に渡すと、物語の最初に父から
貰った短剣でリンゴを斬って、「お年寄りからどうぞ」といってハッピーエンド
で終わる。男爵がゴキブリにされたりユーモアを感じる映画だった。
映画の衣装は、女王のドレスが部屋が変わると玉座や壁から小物にまで
マッチしたデザインになっていた。金のドレスで金と銀のグラスに魔法薬を
入れて王子に銀のグラスを渡す時にゴールドはラッキーカラーなのと自分が
金のグラスを取るなど女の貪欲さは国をも滅ぼすと感じた。自ら剣を取り
民衆の為に闘う白雪姫と自分の外面的な美の為に国民を苦しめる女王の対比も
なかなか良かった。日本にも「雌鳥鳴けば国滅ぶ」という諺がある。童話の魔女
とは、子供がいる幸せな家庭を崩壊させてまでも入り込み財産を奪う一部の女性の
行為が産んだ魔物のような気がした。女王の衣装は様々なバリエーションがあり
背景と調和させていた。背中にプリーツの入ったドレスは袖ぐりのディテールが
プリーツにマッチするように細部まで統一感があるように作りこまれていた。
七人の小人のアコーディオン状の竹馬の足も特徴的だった。コルセットでウェストを
締め付ける器具もクリノリン時代を思わせるものだった。アカデミー衣装賞の
候補になっただけの事はあるみたいだった。



2013年03月20日
六本木の国立新美術館で日本アンデパンダン展が開催されました。
インスタレーション作品を出品しております。

会期中の4月1日まで展示しています。作品タイトルは「キケンなクウキ」です。

2013年03月10日

『メリダとおそろしの森』(2012年)マーク・アンドリュース&
ブレンダ・チャップマン監督作品を観た。
タータクチェックのキルトから西暦1000年頃のスコットランドを
舞台にした童話みたいだ。天真爛漫で活発なメリダは、馬を乗りこなし
弓矢の腕が秀でている。ただ母親のエレノア王妃は娘に礼儀作法を、
教えて王位継承者のメリダを立派な王女にする為に厳しく接していた。
王国には、三人の領主がいて帝政ローマ帝国の侵略に同盟を組んで戦い
的を退けた事でメリダの父、ファーガスを王に選んだ。そしてメリダへ
求婚するため3人の領主が一族を引き連れて現れる。領主の一族は、それぞれ
違う柄のタータンチェックにエンブレムを着けている。弓の試合で得点の高い
領主の息子を婿にする予定をメリダが母親エレノアの止めるのを聞かずに弓の
試合に後から参加して的を射抜いて一番の高得点を取ってしまう。3人の領主
に恥じをかかせた事にエレノアはメリダを叱る。メリダは、家族が並んでいる
タペストリーの自分の部分を剣で斬ってしまう。エレノアはメリダの弓を暖炉に
放り込むが燃える前に取り出す。メリダは愛馬アンガスを駆って城から抜け出した。
すると森で「鬼火」を見つけ導びかれるように森に入っていくと小屋があり熊の
木彫りを作って売っている老婆と出会う。川の中で魚を取る熊のオモチャは魚が
跳ねると熊の首がカムシャフトで動き魚を食べているように見える構造だったり
面白い物があった。箒が掃除していたりカラスは話が出来たりする。
何も買わないんなら帰っておくれと言われメリダは、熊のグッズを全部買う。
そして魔法を一つ付けるように条件を言う。母を変える魔法とだけ言う。
スートヘンジが何か不思議な事が起こると戻ってくる場所みたいだ。
メリダは、考え方や性格が変わえられると思い、魔法のタルト(ケーキ)を
受け取って城に戻りエレノアに食べさせる。エレノアは全部食べないでケーキを
残して暫くすると体調を崩し部屋に戻ると熊になってしまう。ビックリしたメリダと
熊になったエレノアは、城を抜け出して魔法使いの家に行くが春までフェスティバル
に遊びに行っています。と伝言が立体映像で残されている。魔法を解くヒントも
残されている。内面を見て絆を直せみたい事だ。そしてメリダと熊になったエレノア
は、伝説の滅びた王国の廃墟に辿り着く。中には、かつてメリダの父ファーガスの
左足を噛み切った熊のモルデューの棲家だった。メリダは熊のエレノアと連携して
脱出に成功した。城のレリーフの4人の兄弟の長男だけ切られていた。ここから
タペストリーを縫い合わせると魔法が解ける事に気がつく。伝説の滅びた王国で
チェスのボードを四つの駒で支えると崩れないが一つ外れると崩れてしまうという
昔話にもなっている国だった。メリダは熊のエレノアにまたがって逃げるとスーンヘンジ
のサークルの中に戻る。そして自分の城に戻りタペストリーを針と糸で直そうとする。
朝日が2回昇るまでにエレノアの魔法を解かないと人間の理性や意識を失って熊の
ままになってしまう。城に戻ったらファーガス王は、熊になったエレノアを見て
エレノアを殺した熊だと思い込んで捕らえようとする。熊のエレノアは城外に逃れる
がストーンヘンジの所で捕らえられる。そこに熊のモルデューが現れて熊のエレノアと
戦い割れたストーンヘンジの下敷きになって死んでしまう。同時にモルデューの魂は開放
される。そしてメリダは縫い合わせたタペストリーをエレノアに掛ける。日が昇ると
エレノアの魔法が解けてメリダと3人の領主の息子達も結婚は、自分達の意思で決めたい
という事になり丸く収まる。ラストで城にカラスがメリダが魔法使いから買った熊の木彫り
の配達にカラスが現れて城の衛兵に受け取りにサインして下さいと言う。
日本には三本の矢の例えがあるがチェスのボードの例えは面白かった。



2013年03月03日

『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)細田守監督作品を観た。
東京の郊外にある国立大学の講義に風変わりな男がいる。女子大生の
花は、この男性に興味を持つ。花という名前は、生まれた時にコスモス
が咲いていたので花のように辛い時や苦しい時も笑っていれば乗り越え
られるようにという意味だ。彼(おおかみおとこ)と何度か会って話を
すると一戸建ての家に住んで家に帰るとソファーに座る。本棚には本を
並べたいという。花(はな)は、私が「おかえりと言ってあげる」という。
プロポーズのセリフみたいだが彼は、目を瞑ってと言い変身した姿を見せる。
100年前に絶滅した日本狼の末裔だという。父が死んで親戚の家で育て
られ運転免許を取って運送会社で引越しの仕事をしている。同じマンション
でも家族構成で全く違うという話をする。花は、彼(おおかみおとこ)と
交際を続ける。そして雪(ゆき)が生まれる。花の半生を雪(ゆき)が
ナレーションで解説する作りだ。2人目の子供の雨(あめ)が生まれた時に
玄関のドアの前に買い物袋を置いたまま彼は、いなくなってしまう。
運転免許の入ったサイフが袋に入っている。子供が出来ると狩猟本能で
獲物を捕獲するためなのか解らないが川に狼の死骸がありゴミ収集車が
回収してしまう。花は、大学を休学して2人の子供を育てる。彼の貯金で
生活できている。子供がオオカミに変身したり夜鳴きするので家主から
ペットを飼うなと言われる。隣の住人からは子供の夜鳴きがうるさいと
苦情を言われる。東京の外れでも子育ては大変みたいだ。子供が人前で
オオカミに変身してしまう事があるため自治体の予防接種や健康診断に
連れて行けない。人間と動物の医学書を読んで病院に行かないで済む様に
しているが食品に同梱してある乾燥剤のシリカゲルを食べてしまい医者に
連れて行こうとして普通の医者に診せるか獣医に診せるか向かい合わせに
開業している場所で迷って公衆電話から電話して病状を伝えて事なきを得る
場面など特殊な子供を育てる苦労をしていた。彼(夫)が死んでしまい
どのように彼が子供の頃に育てられて大人になったのか聞きたくても聞けない。
児童相談所が訪問してきた時にオオカミの姿で2人とも寝ていて帰って
もらっていた。そして人と関わらないで済む田舎に移住を決める。
人間で生きるかオオカミで生きるかを2人の子供が自分で判断できる
ように選択できるようにだ。田舎では、周囲に人が住んでいない古民家を
借りて自分で修繕して生活を始める。子供達は、のびのびと人間になったり
オオカミになったりして野山を駆け回っても人に見られないので不便だが
育児はしやすいみたいだ。彼の貯金も減ってきたので食費を浮かせる為に
自分達の食べる野菜を確保するために畑を作るが最初は失敗してしまう。
山奥なので若い住人が増えるのは大切だと周囲の人は、意識しており納屋に
眠っていた古い冷蔵庫をくれたりジャガイモを作り方を教えてくれたりする
中で周囲の住民との交流も出来て助け合って生活する田舎暮らしに馴染んで
いく。花の家だけ動物に畑を荒らされないので周囲の人はビックリするが
農作物の物々交換で上手に近所付き合いも出来て受け入れられていく。
花の子育ての為に畑を耕したり雨を連れて自治体の自然史資料館で
働きだしたりして役所との関係もスムーズになる。雪は小学校に通いだし
周囲の子供に馴染むようになる。そして弟の雨も小学校に通い出すがように
なる。幼少期の時に雪が活発に野山を駆け回っていたが雨は、内公的で
不登校気味になり花の職場で自然の事を学んでいく。活発だった花が学校
での勉強を好み、雨は山での時間を好むようになり花を山の主であるキツネと
引き合わせる。花は、手土産に食べ物をキツネの先生に持参する。長女の花は、
学校で転校生に「犬の臭いがする」と言われて無視するが、しつこくされて
一瞬、オオカミに変身してケガをさせてしまう。ケガはオオカミが現れたので
花は関係ないと庇ってくれる。弟の雨は、10歳で山の主のキツネの先生の後を
継ぐためオオカミとして生きると山に入る。姉の雪は中学に進学して町の中学の
寮生活をする。花は、田舎で畑を作り暮らす。動物は、オオカミの居る家の畑に
近寄らなかったみたいだ。花の子育てと畑を開墾する姿は、人の親なんだと温かみ
を感じた。大変さを忘れらせる子供の活き活きした場面や事故の場面など観て
楽しめて環境や社会について考えさせてくれる作品だった。気になったのは雨が
山からタマに帰って来ないと行方不明だと思われそうな事だった。


2013年02月24日

『桐島、部活やめるってよ』(2012年)吉田大八監督作品を観た。
タイトルの桐島は、映画に殆ど登場しない。バレー部のキャプテン
だが3年生で進路を決めるための三者面談を前に連絡が取れなくなり
周囲が心配している。そんな高校生たちの日常を部活のある曜日で
区切ってストーリーが続いていく。視点は、映画部の部長である
前田涼也を中心に作られている。バドミントン部・バレー部・野球部・
吹奏楽部などの部員達の日常の練習風景を、つなぎ合わせて構成され
ている。冒頭には帰宅部を入れているあたりが憎い演出だ。
菊池宏樹は桐島の親友でバスケをして桐島の部活が終わるのを待っている
そんな日常だった。訳も告げず桐島はバレー部を辞めて連絡が付かない。
【「櫻の園(1991年)」で女子高の演劇部の日常会話を撮った手法を
思い出せてくれた。映画部があるなら演劇部もあって連携したらと
ツッコミたくなった。】
 映画部が、あり映画を撮るなんてスゴい高校生だと思うが中学生が映画を
取る時代だから、ありえる話みたいだ。姿の見えない桐島の事を、体育系
クラブのキャプテン達が気にしている。映画部は、学校の敷地の中で
映画を撮ろうとするが他の部が絵の中に入ってしまい上手くできない。
高校生が隕石に付いていたウィルスの影響でソンビ化する映画を撮ろうと
して血糊を作っているが血糊を持って食堂で打ち合わせしたり笑える。
リアルにするのに塩辛を混ぜようとか話していた。ゾンビが登場する屋上
は吹奏楽部の部長がサックスの練習に使っていて前田が同じ文化部だから
協力して貰えると思い交渉するが断られる。映画部にも部員がいてゾンビ
のメイクをして頑張っているが他の部活みたいに「目指せ全国大会」という
活動だと認識されていない。フィルムコンテストで一次予選は通過したが
二次予選で落ちたと部活の報告集会で言われたりしている。
それぞれの部活で優勝や受賞を目指している。だけど文化系は地味なのかも
知れない。だけど映画部員の会話にピアやNHKという言葉が出てきたから
チャレンジ精神があると思えた。青春映画だけど高校生の時点で将来を決め
ないといけない様な2012年という時代の空気を感じた。
政府による学費免除政策は高校生までだ。アルバイトして夜間に大学に
通う程、雇用情勢も良くはない。大学の奨学金は、利息を付けて借りるから
返済しなければならない。親の経済力次第で人生が決まってしまう。
元気でいられるのは高校生の間だけだ。そんな中で、原因不明で部活を辞めた
桐島に何が起こったのか桐島の親友である菊池宏樹のラストの悲しそうな表情が
余計に気になるような終わり方だった。
帰りがけにカメラのレンズ部分の部品を前田に落ちていたと渡した男子学生と
将来を語るシーンは良かった。気になって映画を観て、余計に興味を持たせる
ラストだった。結局、桐島は劇中に登場しなかった。
吉田大八監督の「クヒオ大佐」とは違うタッチで不通の高校生の平坦な日常に
何が起こったのか真実や結果を見せない「桐島、部活やめるってよ」の構成は
違うが何かが起こったからこうなったという原因と結果(因果)に興味を持たせ
ている部分は吉田大八監督作品としての共通点があるみたいだった。
高校生部活物で映画部でアニメのゼーガペインや高松純情シネマを思い出した。
ちなみにゼーガペインはDVDが5000枚で1ゼーガという単位になったらしい。


『星守る犬』(2011年)瀧本智行監督作品を観た。名寄市に勤める奥津京介の
少年時代から映画はじまった。両親を9歳で亡くして祖父母に育てられた境遇
と祖母との死別が続き祖父がクロという犬を買い与えた話などであった。
奥津京介は、村上たかしによる原作では中年から初老ぐらいの年齢設定が青年
になっていた。警察から市役所に身元不明の男性の白骨死体があったと連絡があり
現場に行くと遺体は死後半年であった。その近くに死亡したばかりの犬の亡骸が
あり埋められていた。男は自分の身元が解るナンバープレートを外して車体番号
まで消していた。人知れず死ぬ準備をしていたようだ。現場に行くと遠野にある
リサイクルショップ河童の買取伝票とコンビニ永崎のレシートや石狩のレストラン
のレシートが落ちているのを見付けてしまう。これを元に調査すると身元が判明
するが電話での問い合わせでは個人情報なので教えられないと断られる。
車上生活者が衰弱死していたと報告書にして図書館の本みたいに記録したら棚に
収めて仕事は終わりになるハズだった。だが奥津京介は自分が飼っていた犬の事を、
思い出して自腹で有給休暇を取って足跡をだとる旅をする。
奥津京介は自分の旭川ナンバーのフォルクスワーゲンのビートルで東京に行く。
旭川から室蘭まで高速道路で移動してフェリーで東京まで移動したと予想した。
リサイクルショップの買い取り伝票に書かれていた東京の住所は、百科事典の
発行者の名前と住所だった。前田義男と名乗っていた「おとうさん」の身元は
わからなかった。たまたま東京のオーディション会場の近くで、いきなり少女に
悪い人に追われているから助けてと乗り込んで来られる。警察署に連れていこうと
前まで行くと、今度は泣き付かれて前田義男の足取りの調査がてら同乗させて
旅をする事になってしまう。東京から東北の旅館に泊まると釣り大会の時に
泊めたという情報と写真をみつける。コンビニ 永崎に付くと立ち退きの最中で
バタバタしていたが、話を聞くことが出来た。原作みたいにアンパンを盗もうと
していた小学生ぐらいの少年にパンを買い与えて海辺でキャッチボールしたり
するが有り金を全部、盗まれてしまう。子供の身体に虐待されたと思われるアザ
があった。更に北に向かい遠野のリサイクルショップ河童に付く。荷物の買い取り
交渉をするが安いと金策に電話を借りて年賀状の束を持って友人や知人に頼んでいる
ようだがダメだったみたいだ。そんな時に犬のハッピーが苦しみだす。獣医に
診せると結石で手術を受ける。犬の治療費の為に車の荷物を売りはらう事になる。
リサイクル店の店主が獣医の所に同行してドタバタしていたので運転免許
の提示を求めて身元確認していない様子だった。そして青森県の弘前に行くと
離婚した妻と娘が住んでいる家の前で車から姿をみるが声をかけず立ち去る。
ねぶた祭りを見てから本州の最果てまで来たとハッピーに話しかけて北海道に
行ってみるかと聞いてフェリーに乗る事に決める。函館に着いてから岩見沢まで
北上してハローワークに行く。そこから石狩の浜辺に行ってレストランで犬を
亡くした店主にハッピーを託そうとする。1人になろうとするが犬が悲しがり
連れて北上する。回想シーンの新聞の見出しに「小泉自民党大勝」や「リーマン
ショック」の文字を入れて社会保障制度の崩壊を時代の記録としていた。
映画では「おとうさん」の仕事は、溶接工という設定で病気は循環器みたいだが
村上たかしの原作漫画では、人工透析が必要な描写だったが映画ではアレンジして
あるようだ。イン・アメリカみたいに病名は、ぼかしてあった。北海道を石狩から
北上していくと街がゴースト・タウンみたいになって商店街がシャッター街になって
建物が老朽化している状態が目に入る。「おとうさん」の人生は、タイトルの手に入らない
星を眺めている「星守る犬」みたいでない。一命の「静かに春を待っていただけ」に
近い。映画に登場したコンピニと旅館は、3.11の津波で流されたそうだ。
その年に公開された映画だ。最後は、カソリンが無くなり名寄のキャンプ場近くの
笹薮に車を突っ込んでハッピーに終点という。夏が過ぎて秋までキャンプ場に捨てられた
食べられる食材を調理して車上生活していた。冬になり「おとうさん」は動けなくなり
死を覚悟して車のドアを開けたままにして死んでいった。ハッピーだけは道連れに
しないで自由に何処にでも行って生きられるようにしていた。しかし犬は主人の
死が理解できず遺体にパンの耳とか食べられそうな食料を雪の中を走って運んでくる。
(トラクエZのロボットがスープを作り続けるみたい感じだ。)その為、死亡時期が数ヶ月
違っていた。奥津京介は、子供の時に両親と死別して祖母が病気で余命が無いときに
祖父が寝室の壁を向日葵を病床から眺められるようにバルコニーにした事や、その祖父も
他界して最後にクロという犬が役所に勤務出来ると安心したかの様に死んでいった経験が
ある。名寄の職場に戻り「おとうさん」の遺体を火葬して骨を拾って無縁仏として葬り
報告書を作成するのも仕事だ。東京で同乗させた少女は、「おとうさん」の亡くなった
キャンプ場の現場を見て家に帰って行った。奥津京介は火葬の時に骨壷に入りきらない
細かい骨を紙袋に入れてハッピーの墓に散骨した。墓の側に植えられた向日葵が咲いて
いる。画面が一面、向日葵畑になりハッピーがいる。なんだかミニシアター向けのストーリー
の映画だが東宝の作品だった。365歩のマーチが高度経済成長の日本が向かってきた
歩みが、これだと表現しているようだ。3.11の前にクランクアップして3.11の後で
公開された映画だから国民の生活は破壊されて悲惨な現実が日常化する方向に政治・政策が
向かってしまう事が危惧される。現実を忘れたいと思って見る楽しいハズの映画の中にも
現在の社会問題を練りこんでいるから映画を観るのにも体調を整えて心構えをする必要が
ありそうだ。最近は、DVDを休み休み観る状態なので劇場で映画を観られるように
体調を整えたい。


2013年02月14日

『アイアン・スカイ』(2012年)ティモ・ブオレンソラ監督作品を観た。
地球から見えない月面の裏側(ダークサイド・ムーン)に第二次世界大戦の時に
ナチスの残党が地球から月面に移住して基地を作って軍備を整えて地球を
侵略しにくるというストーリーだった。セリフにスラングが多様されているので
レイテイングコードが上がった地域もありそうだ。
時代設定は2018年で女性のアメリカ合衆国大統領が二期目の当選の為に
選挙キャンペーン目的とエネルギー資源となるヘリウム3を探す為に
46年ぶりに宇宙飛行士を送り込む。
アメリカの女性大統領は、執務室にエクササイズマーシーンで運動して
ばかりいる。
月着陸に成功すると選挙ポスターが着陸船から出てくる。ダークサイドムーン
の方に向かってヘリウム3を探していると月面ナチスの基地になっていて
2人の宇宙飛行士の1人船長が月面ナチに射殺されてアフリカ系アメリカ人で
モデルのジェームズ・ワシントンは捕らえられてナチの月面基地に連行され
科学者に白人になる注射をされてしまう。それとジェームズ・ワシントンが
持っていたスマートフォンをコンピューターにして宇宙戦艦を動かそうとする。
そのため円盤型の宇宙船で月面親衛隊准将クラウス・アドラーとレナーテ・
リヒターに地球に連れて来られアメリカの大統領に会わせろと言われる。
昔に、UFOがナチスの秘密兵器かも知れないという噂が流れた時代も
あったので円盤型みたいだ。ニューョークで黒人のボスケットボールを
している少年達のフォルクスワーゲンのバスを奪うと少年達が一斉に
拳銃で撃ってくる。スポーツするのに重い拳銃を持っていると落としたり
して暴発して危ないと思うけど地球の少年達の方が凶暴な感じに出来る
し社会風刺にもなるから深く考えないで見るのか良いみたいだ。
月面ナチの2人は、選挙プロモーターのアイデアで大統領選のキャンペーン
に利用される。ジェームズ・ワシントンは白人にされたのでホームレスに
なってしまう。そこにレナーテが通りかかり取っ組み合いになると
セグウェイに乗った警察官が現れる。そして事情聴取される。2人の
主張が同じなのでストーリーを整理して理解できた。スグ釈放されて
2人で映画館に『独裁者』を見に行ってレナーテが編集された映画を観ていた
事に気が付く。映画館を出るとネオナチの若者が、たむろしているので
ケナーテが同志と勘違いして話し掛けて怖い思いをする。
ジェームズが仲裁して、その場を逃れる。そしてクラウス達の所に行く。
クラウス・アドラーは月面ナチの総統を殺して地位を得てしまう。
『オースティン・パワーズ』でドクター・イーブル(Dr. Evil)を演じていた
マイク・マイヤーズそっくりの人が月面ナチ総統というのが笑える。
地球で乱闘になり選挙プロモーターの女性にマシンガンで撃たれてしまう。
月面ナチの宇宙船の母船は、ツエッペリン型だ。中に200機も円盤型の
戦闘機を搭載している。ニューヨークが攻撃されてから国連の議場で
何処の国が聞くと北朝鮮の代表が我が国ですと言い出す。すると爆笑に
なる。そして何処の国でも無くて月面に逃げたナチスの残党だと解ると
月面ナチがアメリカを攻撃すると戦時下だと大統領支持率が上がるとか
国連加盟国の会議の場で宇宙ステーションに武装させていたので反撃
するが他の国も宇宙ステーションや人工衛星を武装させていて宇宙艦隊
になって月面基地を攻撃するがヘリウム3の採掘権で殴り合いになり
宇宙艦隊同士で戦闘が始まってしまう。靴を投げつけられそうになると
靴は、やめてというのはイラク戦争のパロディーみたいだ。
そして地球を総攻撃させため月面基地に戻るとレナーテ・リヒターが
地球の攻撃を止めようと争そいになりレナーテの靴のヒールがクラウスの
額に刺さる。ジェームズ・ワシントンは、元の肌に戻る事ができた。
最後は、半壊した月面基地から地球を見ると主要都市が光っている。
互いに核攻撃してしまったみたいだ。生き残った月面ナチとジェームズ・
ワシントンは、月に留まっている事になる。そんな皮肉な終わり方だった。
国連の会議でフィンランドだけ宇宙平和条約を守って武装していない
というシーンがあった。製作国がフィンランド・ドイツ・オーストラリアの
SF映画だった。チャップリンの独裁者が劇中で上映されていたりアメリカの
映画館で上映されていたりしてレナーテの転機となる様に活かされていた。
まあ、ここまで現実離れしたストーリーにするとコメディー映画として楽しめる。
月面や宇宙空間のシーンは、モノモーン気味にして雰囲気を強調していた。
宇宙に行った人類が地球を侵略にくるアニメで小松崎茂の「地球SOS」の
バクア遊星人という発想も重なるみたいだ。スカイ・キャプテンみたいに
メカがレトロで大規模なのも見所だった。ナチ=映画の悪役というか
悪の秘密結社みたいノリになっている気もした。イングロリアル・バスターズ
みたいノリでもある。正義の戦争(武力による)なんて無いと気づいている
時代にドラマの悪役を創るのは難しいようだ。昔読んだ「漂流教室」とい
マンガみたい世界になったらイヤだと思っていたら核実験した国があり
ニュースで流れていた。
この映画の国連の会議の場面に登場していた。人類の滅亡がリアルになって
ほしくないものだ。戦争コメディーの中に世界の政治家を批判したり社会情勢
を皮肉ったり笑いの中に現実が見え隠れしていた。
映画の大統領執務室に白熊の剥製が飾ってあった。白熊みたいに両性具有化
してしまい子孫を残せない人が増えているから自然消滅してしまう可能性を示唆
していそうだ。現実が、人類は、どんな未来に向かい将来の希望があるのか
観終わった後で考えてしまった。


2013年02月11日

『マダムと女房』(1931年)五所平之助監督作品を観た。日本発の
トーキー映画で64分の白黒映画だ。田園調布で絵描きが家を
モチーフにした風景画を描いているとシャンソンを口笛で吹きながら
男が現れる。そして、いいなあと言うと絵が良いのか貸家になっている
家が良いのかで喧嘩になってしまう。会話から帝展に出すレベルの画家
だと解る。男の方は、東劇の劇作家で芝野新作だ。どちらもかなりの
レベルだが反りが合わないようだ。劇作家が絵の具の乾いていない絵に
名刺を貼り付けたらパレットを顔に押し付けて絵の具を付ける。この
ドタバタ喜劇みたいスタートが良い。そして劇作家が貸家に引っ越してくる。
引越しを手伝いに来ていたスタッフが引越し蕎麦を食べてからマージャン
を始めてしまう。芝野の女房は原稿の締め切り日を気にしている。
原稿料が入らないと支払い出来ない様子だ。ただ足踏みミシンがあり
昭和6年の時代背景や生活環境を考えると裕福な家庭である。
原稿の締め切りと原稿料500円と壁に張り紙してある。芝野が座机に
向かうとネズミが走り回る音がする。芝野は猫の鳴き真似をすると
外から本当の猫がうるさく鳴くので缶ピースの中身を抜いて缶を窓から
投げる。猫に当たったかは解らないが夜道を走っていく猫の後ろ姿が
見える。娘のテル子と赤ん坊が1人いて夜鳴きしてしまい女房にポンポン
産むなよと言うと言い返される。
昼になっても起きないので娘のテル子が目覚まし時計で
起こそうとするが起きないのでハンドベルを鳴らす。鐘には時は金なりと
書いた木の札が付いている。原稿は、はかどらない。顔にアザのある
薬売りがセールスに来るが自分の名前を知っていたので気を良くして
買ってあげたりする。今度は隣の家から音楽が聞こえる。楽団が生演奏して
隣の家に住んでいるジャズシンガーの山川滝子達の所に女房に苦情を
言わせようとするが自分で行って来てと言われて訪問する。
訪問したら有名な芝野先生だと楽団のメンバーに紹介されて歓迎されて
しまい苦情を言いだせずに酒を飲まされて帰ってくる。隣の間取りは、
畳の部屋でなくて洋間のフローリングだった。音楽を聴いて芝野はスピード
が大切だと思い隣から自分の家に帰って原稿を書こうと決める。となりの
家のコップを隣の門の上に置いてくる仕草なども良い。
芝野の座机に置かれた結婚したばかりの女房の写真が飾ってある。
女房は自分の若い頃の写真に気づく。隣から帰ってくると女房がスネるが
隣は「洋服を着ているからマダムだ」と芝野が言うと女房に洋服を買って
くれとせがまれる。そしてミシンを空踏みされる。芝野は、隣で聞いた
『スピード時代』と『スピードホイ』の影響で無事に原稿を完成させる。
原稿料を貰い家族で買い物して帰宅する場面になる。芝野は女房と娘のテル子
とベビーカーに乗せた赤ん坊と家に向かって歩いている。テル子は
手に風船を葡萄みたいに持っている。そしてテル子がヨイトマケ(杭打ち)
の為に大勢で綱を引っ張る作業をみて「エンヤコラ」という掛け声を繰り返す
ので止めさせる。今度は、トイレに行きたいと言い出す。そこに飛行機が
飛んできてトイレに行きたい事も忘れてしまう。芝野は女房に大阪まで
乗って見たいと言われ「落っこちたら僕は子供二人かかえてどうすれば
いいんだ」と言うと女房に「あなたも乗るのよ」と言われて納得する。
家に近づくと隣の家から『私の青空(My Blue Heaven)』が聞こえてくる。
(東京五人男で「狭いながらも楽しい我が家」と歌われた曲のメロディーだ。)
戦前の映画だけどマンガのサザエさんみたいな不偏性がある雰囲気の映画だった。
しかも80年以上前の映画だ。ロケにしても劇場の場面や買い物のシーンといった
大掛かりな物は無いが自然に流れが解る洗練されたムダの無い作りの映画だった。
この時代に、これだけの生活をしているから、かなりのセレブみたいだ。
「田園調布に家が建つ」と言われるだけあったようだ。大正のモダンな雰囲気と
戦前の裕福な時代で日本は世界恐慌の影響を受ける直前の時代背景も考えると
面白い。


2013年02月10日

『BRAVE HEARTS 海猿』(2012年)羽住英一郎監督作品を観た。
海猿シリーズは、全部観ている訳ではないし夏に観るべき映画だ。
仙崎大輔の妻が2人目の子供を妊娠しているが「希望も将来も無い
時代に産まれる子供がかわいそう」みたい事を言う。全員救助に
成功したラストで「そんなに悪い時代でも無さそう」みたい事をいう。
こういった社会不安を、さり気なく入れることで深みを出していた。
最初はコンテナ船で1人救助できない。そして飛行機の事故の救助を
する事になる。空中でエンジンが爆発して操縦困難でも飛んでいる。
着水するか胴体着陸するか考える時間がある事じたいが不幸中の幸い
だ。映画の為の奇跡だ。着水する前に救助の準備をする時間まで
あった。しかも仙崎大輔のバディーである吉岡哲也の恋人の矢部美香
がキャビンアテンダントとして搭乗しているG-WING206便で救助に
行った吉岡が助け出したが自分が飛行機と一緒に沈んでしまい深深度
潜水で助けに来た仙崎大輔に助け出される。吉岡は飛行機の酸素を
吸って生きていた。そして美香が結婚して半年で離婚したバツイチだと
告白されるが未来を考えていこうと結婚する事になる。
仲間を助けるというストーリーは感動したけどアニメのワンピースを
観た後なので、又か〜みたい感じも受けた。踊る大走査線にも近いノリ
みたい感じもした。海上保安庁を舞台とした映画は、古くは「喜びも
悲しみも幾歳月」もあれば人命救助に特化した「特殊救難隊」もある
のかと感じた。消防だとハイパーレスキューみたい感じみたいだ。
飛行機事故だけにすごく大掛かりな映画だった。


『苦役列車』(2012年)山下敦弘監督作品を観た。かなり前に
原作を読んでいたので、面白いストーリーだから観たと言う訳では
無いが映画化するとどうなるか興味があったので観た。時代背景の
1980年代の時代を正確に再現していると感じた。ゴミ袋が黒かったり
主人公が古本屋で本を買ったりするあたりが、バブルの前の東京を
映画で良く再現している。月の家賃が1万円の三畳の木造アパートが
存在している事が驚きだ。主人公は小学5年の時に父親が性犯罪で
ウィークエンダーという週末に三面記事ばかり特集する番組に取り上げ
られてから一家離散して中学だけ出て日雇い人足で、その日暮らしを
続けている。映画は19歳から3年後の22歳までの私小説みたい
内容だった。主人公の北町貫多は、どうも人の足を引っ張るタイプ
なので人が離れていく。時代考証を正確にすているのはスカートや
セクハラが規制される前の時代だと観客に認識させないと主人公も
現在なら性犯罪者で逮捕されるような行動をしているからだろう。
風俗に友人を誘ったりする感覚が許容されていた時代なのだろう。
ただ深く関わりたくないタイプの人間だ。映画のラストで鶯谷の
飲み屋でボコられて意識を失って日下部正二と桜井康子の2人と
行った海の記憶が映し出されて現実は、黒いゴミ袋にパンツ一枚で
投げ込まれて部屋に戻る。そして机に向かうラストが本を書きたい
という主人公の転機のようだった。原作が芥川賞だけに蜘蛛の糸が
垂れているみたいに感じただけだ。但し原作では、その後に本を出した
後で身体を壊して2リットルのペットボトルで尿瓶を作って生活していた
話が載っていたが流石に映画には出てこなかった。
北町貫多の唯一の友人だった日下部正二が何の専門学校のために
九州から上京したのかは、原作でも教えられていないが映画でも
解らなかった。DCブランドのシャツは80年代に流行ったものを
日下部正二が着ていた。山谷の木賃宿がバブルの時代はジエットバス
付きで日雇い人足の日当が1日で4万近くになる時代の前だった。
1980年代なら東京にいるだけでチャンスは沢山あったと思える。
北町貫多に日下部正二が電話番号を聞かれて教えるのを躊躇って
5万円貸してあるから返す時に電話してと付け加えるあたりが本当に
関わりたくないという関係を良く出していた。
19歳から3年経っても古本屋通いを続けて古本屋の主人に借金まで
していた。
バブルが弾けて高学歴でもチャンスすら無い時代と無力感という
部分で2012年だと共感できる部分があり、現在がこの状態だから
映画化された作品だと感じた。この1980年代の後半は「ホイチョイ
三部作」や「マルサの女」がヒットしていた。皆が自信と向上心を持って
上を目指していた時代でもあった。この時代に、この内容の作品を発表して
いたら共感どころか興味すら持たれなかっただろうと感じた。
「苦役列車」というタイトルで興味を引かれたが電車は出てこない。
人生のいうレールを脱線するより自分からトロッコのレールで地下深くに
落ちていくイメージが興味を引いたという感じだ。
映画としては良く再現していて演技もマッチしていて良くできている。
但し原作通りに面白みに欠ける。このダメな主人公がレ・ミゼラブルの
ジャンバルジャン並みに苦しむと面白いのだけど・・・逆境無頼カイジみたい
に地下行きになるとか・・・と考えてしまう。
性欲を抑えられず酔っ払って絡んで殴られる事の繰り返しで北町貫多は
生活環境を改善する気もないし部屋を片付ける事も出来ない。
主人公の北町貫多を演じた森山未來の演技は、本当にダメ人間を上手く
演じていた。弁当の冷えて硬くなった感じまで伝わってくる演技と人足から
倉庫番に昇格した時に社員食堂で暖かい定食を食べる時に、ご飯に醤油をかけて
食べるあたりは名演技だった。第86回 キネマ旬報ベスト・テン 主演男優賞
第36回 日本アカデミー賞 優秀主演男優賞を取っただけある。
「幸福の黄色いハンカチ」の高倉健が見せたラーメンとカツ丼を食べる
シーンみたいに食事で境遇を表現していた。だけと原作が面白くないから
映画化しても面白い作品というより時代背景を懐かしんだり演技に感心したり
する内容だった。


映画を沢山、観ると似たようなストーリーを思い出してしまう『MIBV
(メン・イン・ブラック3)』だと『オースティン・パワーズ:デラックス』に
アポロに便乗してしまうシーンがありドクター・イーブルの月面基地があるから
似ているとか思い出してしまう。ゴッドファーザーを4話全部観ると三文オペラで
銀行を手に入れる流れを思い出してしまうみたい感じだ。
昼食と夕食が同じメニューが続くみたい感じがする事もあるが新しい物を探すみたいに
新作を観るという感じなのかも知れない。社会情勢や時代背景によって感想は変わる。
時代によって価値観が変化するからだ。観賞する人間の人生経験や知識によっても
変わる。10代の時に観た映画を30年以上後に見直すと気付かなかった良さを
見つける事が出来たりするのも映画の面白さだと思う。


2013年02月03日

『MIBV(メン・イン・ブラック3)』(2012年)バリー・ソネンフェルド監督作品を観た。
月面建てられたルナマックス銀河系刑務所にボグロダイト星人・アニマル・ボリスに
ピンクのケーキを持った面会人が現れる。宇宙人が発明したタイムマシンで過去に戻り
地球を滅亡から救うという流れだった。アポロ計画の時代に MIBが出来ていて様々な
宇宙人が地球で生活しているけど気づいていないという設定だけどMIBって何処の政府の
機関なんだろうかと考えると解らない。解らないから興味が湧く部分もありそうだ。
タイムマシンが懐中時計みたい機械で高層ビルから飛び降りながら高速移動状態で操作する
のは、バック・トゥー・ザ・フューチャーのデロリアンで加速する方式に近い発想のようだ。
だが失った過去・奪われた過去が取り戻せるストーリーは、面白い。アンディー・ウォホール
がMIBの潜入捜査官だったり当時に流行ったコスモ・コール・スタイル(宇宙時代的)の
モデル達がザ・ファクトリーにいたりエージェントKとJに過去にKとOがイギリスの任務で
出会った事やJの父親の死がKがJとボリスによって地球滅亡を回避する時に死んでしまった
事など見ていて飽きなかった。そういう意味では、テンポが良い娯楽作品だった。


2013年01月11日

『スノーホワイト』(2012年)ルパート・サンダース監督作品を観た。グリム童話の
『白雪姫』をリアルな実写にている。ストーリーはリアル感を強めるためにアレンジ
しているようだ。子供向けといようより大人向けの感じだ。
身ごもったエレノアは、雪の庭に一輪だけ咲いている赤いバラを見つけて触れると
指から三滴の血が白い雪に落ちる。その時に三つの願いをする。雪のように白い子で
唇は赤くカラスのような黒髪、バラのように強い子がほしいと。(女の子がほしかった
みたいだが王位を継承させる事を考えると男の子を産まれる事を願いそうだがツッコミは
省略する)
そして産まれたマグナス王と王妃エレノアの娘スノーホワイトは、幼い時に母である
王妃エレノアと死別する。幼少の頃にウィリアムとリンゴの木の上で遊んでいてリンゴを
取ったウィリアムがスノーホワイトに、見せて自分だけ食べてしまう。これが付箋になる。
独り身となってしまたマグナス王の国に闇の軍隊が攻め込んで来る。幻というかデコイ
みたい軍隊で血を流さず黒い水晶みたいに砕ける兵士達だ。
魔女ラベンナが鎖に繋がれた捕虜にたいに姿で捕らえられるが、実は、この軍勢を
ラベンナが魔法で創り動かしているようだ。マグナス王は、それに気づかずラヴェンナの
美しさに誘惑されて、お后にしてしまう。その時の衣装は、袖が割り箸ぐらいの太さの
骨組みでパフスリーブとレッグオブマトンの中間ぐらいに見える構造になっていた。
(後で出て来るがベランナの王冠は、良く見るとバリエーションが複数ある)
そしてラベンナはスグにマグナス王に毒を盛って寝室で刺し殺した。常識的に考えると
謀反になるがラベンナの計画はマグナス王と家臣を皆殺しにして自分の弟のフィンと
闇の軍隊を城に入れて王国を奪い盗ってしまうという計画だった。
マグナス王の家来は、城で殺される。ハモンド公爵と公爵の息子のウィリアム王子は城外に
逃げる事が出来たがスノーホワイトは、脱出に失敗して城の塔に7年間幽閉される。
この時に魔法の鏡も持ち込まれる。銅を円形に磨いた形だった。
ラベンナは、この世で一番美しい時だけ魔力と永遠の命を維持できる。その為に生きた
鳥の心臓を食べたりしている。しかし幽閉しているスノーホワイトが成長して美しく育って
しまい魔力が衰えると国の娘達を捕らえて生け贄にして美しさと若さを保とうとする。
グレタという娘が捕らえられてスノーホワイトの牢の向かいに入れられる。そして
スノーホワイトは、ハモンド公爵が逃げて生きている事を知る。ラベンナはグレタから
エナジードレインみたいに若さを吸い取り牢に戻す。そして魔法の鏡に明日までは世界で
一番美しいと言われる。更に魔法の鏡はスノーホワイトの心臓を手に入れると生け贄を
得なくても若さと美しさと魔力を永遠に維持できると教える。ラベンナは、弟のフィンに
スノーホワイトを牢から連れて来るように命じるが牢でスノーホワイトがクギ一本で油断
したフィンの顔を刺して驚いている瞬間にフィンを牢に閉じ込めて脱出する。老婆にされた
グレタを助けたいと思いながら城の下水道から海に飛び込んで闇の森に逃げ込む。
そこでラベンナに死んだ妻に逢わせてやると言われスノーホワイトを探していた猟師の
エリックに捕らえられる。ラベンナの弟フィンがスグに現れてエリックからスノーホワイトを
受け取ろうとするが、エリックに妻に合わせるのが先だと言われて姉上のラベンナでも
死んだ人間を生き返らせる事だけは出来ないと言ってしまう。そして騙されたと知った猟師
エリックと闇の森を逃げる事になる。闇の森でトロルと遭遇した2人は、トロルを、おとなしく
させたスノーホワイトを見てエリックは驚く。エリックは酒を飲んで小便に変える生活をしている。
スノーホワイトに「悲しみを飲み干しているの?それとも良心を飲み干しているの?」と聞かれる。
しばらく進むと水辺に出る。そこに女ばかりの村がある。集落の女は、顔にキズを付けて
女王の美しい女を捜す魔力から逃れていた。そこで猟師エリックは女王ラベンナが
捕まえようとしている娘がスノーホワイトだと教えられる。村でエリックとスノーホワイトが
休んでいるとラベンナの軍勢に襲われ焼き討ちされる。エリックとスノーホワイト達は戦い
ながら集落から脱出する。城では魔力を使って老いた姿のラベンナがスノーホワイトが捕ら
えるのを待っている。エリックとスノーホワイトは脱出して森の番人「七人の小人」の罠に
かかって木に吊るされる。最初はエリックが小人の金を盗んで酒を飲んだので殺そうという
話になる。小人達は、ラベンナに王国を奪われてから金鉱堀をしないで追い剥ぎみたい事を
しているようだ。長老の小人がスノーホワイトがマグナス王の娘だと知って妖精達の聖域の
サンクチュアリを通してしれる。木の所で白い牡鹿がスノーホワイトを祝福する。そこに
フィンが率いる闇の軍隊の矢が飛んできて白い鹿は沢山の白い鳥か蝶みたいになって消える。
そしてフィンが率いる闇の軍隊と戦いになり小人の1人に矢が当たり死んでしまう。
この戦いの時にエリックとフィンが戦いフィンが戦いながらエリックの妻を殺したのは自分だ
と言って木の切り株の鋭利な部分に押し付けられて死んでしまう。フィンはラベンナの魔力で
斧で切られても無事だったがラベンナの魔力が弱まり助けられなかった。
この時にスノーホワイトとウィリアムが再会する。この再会を利用してラベンナは、カラスに
化けて森に移動してウィリアムの姿になってスノーホワイトにリンゴを渡す。スノーホワイトが
付箋になっている過去にリンゴをくれなかったウィリアムの事を思い出して1口かじるとリンゴ
が黒いだらけになってスノーホワイトは死んでしまう。エリックの姿で「愛は裏切るものだ」と
言って年老いたラベンナに戻りスノーホワイトを殺そうとしている所にエリックとウィリアムが
現れてラベンナは、沢山のカラスに化けて逃げる。リンゴの為めにハモンド公爵の城に運ばれた
時に死体だった。ハモンド公爵にウィリアムはラベンナと戦おうというが「私の使命は無力な
民を守ることだ」と言われる。その頃に猟師エリックが自分の殺された妻の姿をスノーホワイトに
思い出を重ねてキスをするとスノーホワイトは息を吹き返す。そして民の決起を促してラベンナに
奪われた城に父マグナス王の旗を揚げて攻め込み王国を取り返す戦いの先頭に立つ。
小人達は、下水道から場内に進入して正門を開ける役割だ。小人たちの1人が「ハイホーでも歌うか?」
と下水を歩きながらジョークを言う。ラベンナは、決戦の為に自分の城の
人間達の心臓を手当たりしだいに奪い魔力に変えて向かってくる。(ラベンナが城に逃げ帰った
後に死体が沢山転がっていた)その為に城に人は少ない。
ラベンナとの一騎打ちになる。エリックに教わった剣を刺して倒す方法でラベンナを倒して王国を
取り返す。という流れでアレンジされていた。ラベンナの衣装や王冠が変わるので見ていて
凝っていると感じた。戦いに敗れたラベンナは、魔法の鏡を背にして倒れていた。そして王国を
取り戻したスノーホワイトは戴冠式で女王となった。その中に老婆にされたグレタが若さを取り戻して
立っていた。
ハリーポッターやアリス・イン・ワンダーランドにブラックスワンみたいな
VFX技術も使われていた。スノーホワイトが繁栄でラベンナは滅亡というイメージで騙しや裏切りの
表現がスパイスになっている作品だった。


2013年01月01日
新年あけまして、おめでとうございます。


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