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  愛知商工新聞
第200号(2011年2月14日発行)
発行:愛知県商工団体連合会
〒456−0018 名古屋市熱田区新尾頭1丁目4番3号
Tel:(052)679-6911/Fax:(052)679-6912
目次
・ターニングポイント〜対話で仕事と信頼を広げて
・要求実現と組織拡大に全力を〜全県事務局員会議開く
・各婦人部のパフォーマンス〜県下5カ所70名で署名宣伝行動
・大企業減税のための消費税増税反対!
・ワークショップを体験〜土井ゆき子さんの講演
・愛商連共済会大腸がん検診〜いのちと健康を守り合う仲間同士の助け合い
・もちつき大会 名古屋南民商
・納税者の権利に逆行〜国税通則法の大改悪に反対
・春日井民商で学習会〜国税通則法学習会(春日井)
・交渉重ね、職員の対応に変化が〜豊明市へ再度要請 名古屋南民商
・好きです商売〜住みよい住宅、まちづくり
・Dr.Inouchi井内尚樹の腕まくり指南 第119回

対話で仕事と信頼を広げて

ターニングポイント
小鹿 圭介さん
小鹿 圭介さん(32歳)
名古屋市中川区草平町1−48
電話・FAX 052-304-9524

今月のターニングポイントは、名古屋市中川区で塗装業を営む小鹿さん(32歳、名古屋南民商会員)です。独立して3年、仕事で知り合った人のつながりを大切にしながら、頑張って仕事をしている様子をお伝えします。


多様な業種経験今に活かせる

小鹿さんは10代の頃から建物補修工事(リフォーム)のアルバイトをしたことがきっかけで建築業界で働き、その後も外壁工事、足場工事、塗装などの仕事をしてきました。「建築業界全体に興味があり、それぞれの工事に興味がありました。」と話します。様々な業種に転職したのは、自分から望んでと言うより、世間の不況の影響です。景気の波の中で、「仕事がない」という状況になんども出会いました。仕事がなければ給与はもらえない。現場などで知り合った人のツテで仕事がある業種へ転職せざるを得ませんでした。

独立する前の塗装会社では、6年勤めました。先輩達は、技術もあり、仕事の面でも、人間的にもとても尊敬できました。その先輩達から塗装の技術や人とのつきあい方など様々なことを教えてもらったと言います。


自分の力で仕事をしたい、独立を決意

一方で、「先輩達と一緒に仕事をしていれば、自分に仕事を任せられることがあるんだろうか。これまで習得した技術を力に、自分の力で仕事がしたい」と思うようになり、独立を考えました。これまで先輩に頼っていた事がまだまだあることに気付き、それから一年、自分一人で仕事がしていけるように必死に勉強をして30歳を前に独立しました。


信頼を築く対話が必要

それから3年が経ちました。現場仕事の塗装は工程の中でも最後の仕事で納期が限られています。その上、仕事が忙しい時期はどこも重なるもので、段取りにも苦労をしました。忙しいときほど「応援に来てほしい」「小鹿さんに是非やってほしい」と仕事がくるものです。これまでお世話になった人の仕事は断りにくい。しかし、「すべてに『イエスマン』では結果的に信用を落としてしまう」と言います。「大切なことは、よく話をすること」と言います。現場監督や前工程、後工程の職人さんとも話し、現場の状況を把握します。「いろいろな業種に携わったことがいかされている」と話します。


住宅リフォーム・施主と心の通う仕事がしたい

大きい仕事は、やり終えた時の達成感はありますが、人の手配や納期、単価などで細心の注意が要求されることを身にしみて感じています。「できれば、個人住宅や小規模なコーポなどの工事をやりたい。業者間だけでなく施主さんと直接話が出来て、図面だけではない、要望に添った仕事ができ、喜びの声も聞ける。足場工事の業者ともつながりが出来たのでこれからは施主から直接受ける仕事も増やしていきたい」と話します。

また、「一番大切なことは、誰とどうつき合っていくかだと思います。技術的にはもちろんですが、よく話をしてお互いが信頼できる関係をつくっていきたい。そういう人達と連携して、塗装以外の注文を受けても対応できるようにネットワークを広げたいです。個人の方からの注文にもしっかり応えられるように勉強もしていきたい。今だけでなく将来を見て仕事・経営をしていきたい。取引先にもお客様にも地域にも信頼される業者になりたいです」と話していました。


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要求実現と組織拡大に全力を

全県事務局員会議開く

全県事務局員会議

1月12日に全県事務局員会議を開き、64人の事務局員が参加しました。太田愛商連会長が「産業構造が大きく変わる中で、全商連創立60周年の今年、強大な民商をつくろう」とあいさつをしました。

次に、税務当局の権限を強化し、「納税者の権利10カ条」などを認めない国税通則法改悪について学習をし、申告納税制度を守る1983年当時の歴史的闘いについて学習し、鵜飼県連事務局長が、春の運動について報告をしました。

午後からは、5つの分散会に分かれて討議をし、国税通則法大改悪について深めました。「大変な中身を知ることができた。急いで会員に知らせ、大きな運動に作りあげたい」「どんな要求運動も組織が減っていては正当性がない」などの感想が寄せられ、春の運動をスタートさせる全県事務局員会議でした。

国会に国税通則法の改悪案が上程される。多くの国民にとって耳慣れないこともあり自営業者であっても関心が高くない。仕事が減り所得減で税金が発生しないと高をくくっていられない大問題なのだ。普段税務署と縁のない人々にとっては他人事かもしれない。今こそ「税金の民商」の本領発揮で広く国民的運動を起こす必要がある。

▼納税者の権利保護の美名目で法改正だが中身は徴税強化。江戸時代の悪代官そのままに税務署にやりたい放題にお墨付きを与えるもの、憲法に定められた国民の自主申告権を真っ向から否定する悪法である。
▼現在は、「税務運営方針」「72回国会決議」など、事前通知や反面調査についてまだ闘う術があるが、法に明記されれば、税務署長の裁量で何でもできてしまう。推計課税などでっち上げさえも危惧される。
▼社会保障番号の名目で全ての取引を監視し、記帳が義務となれば負担が大きく自由な商売ができなくなる。
▼調査経験者はもとより、強引な徴収に苦労した会員などすべての国民が立ち上がる必要がある。

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各婦人部のパフォーマンス

県下5カ所70名で署名宣伝行動
県下5カ所70名で署名宣伝行動

民商婦人部・愛婦協は、1月10日(祝・月)、毎年恒例の消費税増税反対の署名宣伝行動を県下5カ所で行い、18民商婦人部70名が参加し、343名の署名を集めました。

どの会場も愛商連三役や民商の役員も参加し、元気に一時間宣伝行動を行い、終了後は、喫茶店で反省会を行い、署名の集約と感想を出し合い交流しました。


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大企業減税のための消費税増税反対!


尾張ブロックが取り組んだ岩倉市総合体育館での宣伝行動には、4民商と県連から27名が参加しました。

宣伝行動は、新成人にも目立つようにとおそろいのハッピを着て、ノボリ旗や横断幕を用意して、宣伝カーから訴えました。

消費税反対のポケットティッシュを配布しながら「消費税増税反対の署名にご協力下さい」と訴えると、「消費税の増税には反対です!」、「署名するわ」と駆け寄ってきて快く署名をしてくれる新成人がいるなど、一時間の間に102筆の署名が集まりました。終了後は、参加者で交流しました。

大須観音での行動では、消費者団体連絡会(消団連)の方も参加され、九名で行動しました。署名とともに消費税増税への賛否を問うシール投票を行い、反対が96名に対して、賛成は九名でした。大須では、初詣や買い物に来ていた若い人が積極的に署名に応えてくれました。

熱田神宮前で行われた宣伝行動は、天白、中川、港、名古屋南が参加して17名で行いました。そろいのピンクのジャンバーを着て、初詣にきた方に、「暮らしと景気を冷え込ませる消費税に反対を」と訴え、年金者が「年金が減らされて、生活にも困っている」と署名してくれるなど、63筆の署名が集まりました。

東岡崎駅前では、8名が参加して行動し、署名を訴えると「増税になったら何が変わるの?」と対話になったり、「寒い中ご苦労様です」と声を掛けてくれる方がいるなど、41筆の署名が集まりました。

16日雪が降る中、名古屋市熱田区・労働会館にて「新春のつどい」を開催し、15民商婦人部より67名が参加しました。つどいは、「明けましておめでとうございます。悪法が次々と計画されていますが、力をあわせて押し返していきましょう」との加藤会長のあいさつで始まりました。


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ワークショップを体験

土井ゆき子さんの講演

午前中は、土井ゆき子さんを講師に「フェアトレードについて」の講演。土井さんは、講演に入る前に簡単なワークショップ(参加型・体験型講座)を展開。まずガムテープに自分が小さい頃呼ばれていたニックネームを書き参加者全員が胸にはりました。さらに、B5の白紙に=自分の良いところ=今、はまっていること、趣味=夢を書き、それを名刺変わりに10分間の名刺交換会(多い人は10分で6名の人と名刺交換)、さらに席順もバラバラにしてグループごとの自己紹介。自己紹介の共通内容は、「最近うれしかったこと」。その後、土井さんは、「チョコレートの裏側として、世界で2憶1500万人の子ども達の児童労働(強制労働)があり、そこには親たちの貧困問題がある。フェアトレードは、援助、ボランティアではなく、親たちが経済的に自立ができるようにする継続した経済活動である。フェアトレード商品を買うことで、その活動に参加することになる。世界で何がおこっているのか、=まず知ること=想像すること=感じること=そして、行動することが大切」とフェアトレードについての意義と土井さんが、なぜ今の運動をはじめたのかについても話されました。参加者からは、「ワークショップが楽しかった」「行動することの大切さは、民商運動も同じ」「商売が上手くいかず、暗い気持ちで参加しましたが、暖かい気持ちになりました。私たちの商売も適正価格が守られないことが多いですよね」など、感想が出されました。


多彩なパフォーマンスに会場がわく


昭和瑞穂民商の「まるや食堂」のランチを食べたあとの第二部は、各民商婦人部から3分間パフォーマンス。パフォーマンスは、詩吟(名古屋東部)、詩踊(昭和瑞穂)、篠笛(春日井)と踊りあり、音楽あり。恒例の漢字クイズ(北名古屋)は、景品もあり大いに盛り上がりました。日本傘とともに登場の白波五人女(中村)や、ピンクうさぎ(名古屋南)の登場に、参加者一同大喝采。新聞やぶり競争(津島)には、尾張ブロックの仲間が協力しました。

また、「パフォーマンスはできない」という婦人部は、自己紹介でしたが、とりわけ、一人だけの参加だった瀬戸旭、豊橋の代表には大きな激励が飛びました。

つどいの最後は、『あらぐさ一座』の寸劇。黙っていられない!改悪『国税通則法』開始前の練習にも関わらず、一座のみなさんは、役者になりきり爆笑を誘って、大成功でした。



愛商連共済会大腸がん検診

いのちと健康を守り合う仲間同士の助け合い

愛商連共済会は、「大腸がん健診」を今年も実施します。


増え続ける大腸がん

胃がんでの死亡が減少傾向にある一方で、大腸がんを原因とする死亡は急増しています。毎年約6万人が大腸がんになり、2015年ごろには胃がんを抜くとの予測もあります。その原因は、食生活の欧米化(肉類、乳製品などの高脂肪食、低繊維食品の増加)と言われています。


見逃しやすい大腸がん

大腸がんは、早期ではほとんど自覚症状がありません。従って無症状の時期に発見することが重要になります。大腸がんは早い時期に発見すれば、内視鏡的切除や外科療法により完全に治すことができます。少し進行していても手術可能な時期であれば、外科療法により完全治癒が望めます。


簡単にできます

大腸がんは、2日分の検便で検査が出来るため、病院に行く必要もなく、自宅でできます。また、結果も直接ご本人に郵送されます。

民商共済会では、仲間の健康を守るために、負担を最低限にして、大腸がん検診を勧めています。是非この機会にみなさん受診しましょう。


大腸がん検診を受けましょう

  • 実施期間 1月15日(土)〜3月15日(火)
  • 医療機関 医療法人名南会
  • 健診内容 献体容器に2回採取し、受取人払の指定封筒で医療法人名南会に郵送します。
    検査結果は検診者本人に郵送します。
  • 検査費用 共済加入者  200円
    共済未加入者 1000円

各民商で器具を受け取って受診してください。



中村・中川民商合同で研修会


6月20日、中村民商と中川民商は合同で、三役・常任理事研修会をハートピア長島で開催しました。

午前中は、奥村中村民商会長と坂野中川民商会長を講師に、全商連総会方針を学習しました。中小業者の厳しい経営状況に触れつつ「構造改革の推進で地域経済が壊されてしまった。世界は、大企業や大金持ちに応分の負担を求めて、軍事費を削減して財政再建を図っているのに対して、日本は消費税増税、大企業減税と全く逆の方向へ行こうとしている。消費税反対の世論を大きく広げていこう」と話しました。

昼食後は、三つのグループに分かれて討論を行いました。「民商運動に参加して、様々な情報を得ることができ、自分の意識改革にもなった。」「商売の勉強と思って、民商活動に参加している」などの意見がでました。消費税増税については「『福祉のためにしょうがない』という世論をつくろうとしているが、『消費税増税は困る』の声を辻々であげよう」「輸出戻し税や法人税の実効税率は高くないなどを多くの人に話すことが重要だ」など次々に意見がでてあっという間に時間が経過しました。

4時からは温泉に入り、夕食を食べながら懇親会を行い、参加者同士で交流を深めていました。

参加者は「多くの役員が参加し、活発な意見が出て良かった」「討論の時間が短かった。また、合同で学習会をやろう」と感想が出された有意義な一日になりました。


もちつき大会 名古屋南民商


もちつき大会 名古屋南民商

名古屋南民商は1月23日、事務所前で「新春もちつき大会」を開催し、会員とその家族40名が集まりました。

もちつきを初めて経験する子供達は、蒸し上がった餅米を見て「お米じゃん」と不思議そうに見つめていました。参加者は交代で杵を握ってもちをついていくと「わぁお餅になってきた!」と歓声があがり、つきたての餅をきなこ、あんこ、大根おろしで楽しみました。

お茶やビールの差し入れや婦人部のつくった豚汁などもあり、参加者はお腹いっぱいになりました。途中、拡大推進委員長から「この春、一人でも多くの会員に運動への参加を呼びかけ、仲間を増やす運動を成功させよう」と訴えがされました。


納税者の権利に逆行

国税通則法の大改悪に反対

飛躍の一年に運動を盛り上げよう

「知事選挙や名古屋市長選挙のことと合わせて、『国税通則法』改悪反対と消費税増税許すなの大運動をおう盛におこなおう。読者会員で全商連創立60周年に向けた運動の飛躍を勝ち取ろるために決意をかためあう場にしよう」と提起、決起しました。


商売頑張る姿参加者励ます

カンパイの音頭、婦人部の国税通則法の演劇など楽しい催しや共済会が大腸がん検診、青年部の訴えがありました。

参加者は、商売や民商運動の話で盛り上がる中、頑張って商売をされている会員は「固定客を大切にして地域で信頼を得ながら商売をしている」「孫から商売を手伝いたいと言われ、何とも嬉しい気持ちになった」「親から商売を引き継いで、事業主として頑張っている」と発言があり参加者を励ましました。


春日井民商で学習会

国税通則法学習会(春日井)

春日井民商で学習会

春日井民商は1月17日、1月にも法案提出がもくろまれる「国税通則法改悪」についての学習会を行いました。


税務当局の策動を運動で阻止した歴史

改悪の内容について星野事務局長は、次のように説明しました。1962年に国税通則法が制定されてから、税務当局は記帳の義務化や質問検査権の拡大を度々ねらってきました。民商・全商連はその度に納税者の権利を守るために運動し、一定の成果を勝ち取ってきました。1984年に「納税環境整備」の名目で、記帳の義務化や「収支内訳書」の提出強要などが企まれた時も、運動の力で当局の策謀を打ち砕いてきました。


改悪の内容を知って運動を

昨年末に出された税制改正大綱では「昭和37年以来の最大の見直し」として、強権的な税務行政を明文化し、「正当化」する極めて危険な内容です。断じて「改悪」を許してはなりません。

通則法の改悪と合わせて「納税者権利憲章」制定も盛り込まれていますが、納税者の権利侵害をすすめる国税庁の行政文書として策定されており、「権利憲章」にはなりえません。「税金を払いたくても払えない」「売掛金を差し押さえられた」など横暴な徴収については何も触れられていません。

参加者からは「税務署の好き勝手が出来るような改悪は許せない」「調査が五年にされたら大変」などの意見が出され、参加者が先頭にたって運動をすすめていくことを確認し、=内容を知って知らせること=署名をすすめ、大きな世論をつくる=国会議員へ要請ハガキを送る事を確認しました。




交渉重ね、職員の対応に変化が

豊明市へ再度要請 名古屋南民商

名古屋南民商は12月21日に豊明市に対して「住宅リフォーム助成制度」の創設を求めて、11月に続いて再度要望しました。

副市長と経済建設部長が応対し、11月の交渉では「学校の耐震補強や保育園の修繕をしなくてはならなく、『難しい』」と話していました。

参加者は、この制度が全国に広がっていること、緊急経済対策として即効性があり、蒲郡市では、住民からも業者からも、職員からも歓迎の声が上がっていることを訴えると、副市長は「内容は理解できる。一度、蒲郡市の制度も研究させてもらう」と回答しました。

政府は、昨年12月、平成23年度税制改正大綱を決定しました。その中で「納税者の権利と義務をバランスよく記載すべき」と主張し、国税通則法の調査権の強化など、昭和37年に制定して以来の大改悪をねらっています。

その主な中身は下記の通りです。各民商で、全会員にニュースで知らせながら、学習会を行い、改悪反対の署名を広げています。


好きです商売


協同建設
鈴木 昭次さん(73歳)
名古屋市瑞穂区市丘町2丁目54−3
TEL:052−831−6166
FAX:052−831−4994
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今回の好きです商売は、名古屋市瑞穂区で大工を営む鈴木昭次さん(73歳、昭和瑞穂民商会員)です。

鈴木さんは学校を卒業して、すぐに大工をしていたお父さんと一緒に働き、1977年に独立しました。この道で40年以上になります。


地域に根ざしてすみよい住宅を

独立した当初は、仲間と力をあわせて仕事をしていこうと八名の仲間と一緒に仕事をしてきました。10年くらい仕事をしてきましたが、八名分の仕事を確保しようとすれば、どうしても大手の下請けの仕事を受けることが多くなり、「地域に根ざして、お客様の顔がみえる仕事がしたい」とそれぞれが独立して仕事をすることにしました。

鈴木さんは、長年、住みやすい住宅やまちづくりをめざして、耐震補強工事や高齢者・障害者向けの住宅改修、増改築相談員の研修会など仲間とともに地域にねざした仕事をしてきました。


リフォーム助成中小業者にピッタリ

「耐震補強や高齢者・障害者向けの住宅改修を長年続けてきました。お客様には大変喜ばれるが、助成金を受けるためには、時間がかかり、手続きが大変煩雑です。専門的な知識も必要になり、だれでもができるととではありません。そう言う意味でもいま広がっている住宅リフォーム助成制度は、手続きも簡易だと聞きますし、大変良い制度だと思っています。住民も喜び、多くの中小業者に仕事ができる。また、街づくりにもなる。是非、愛知県でも名古屋市でも実現したいです」と話します。耐震補強や改修工事を中心に仕事をするようになってからは、ほとんどが地元で仕事をしてきました。昭和瑞穂民商でも、住宅リフォーム助成制度のチラシを使って、地域で世論を広げて、制度実現と仕事おこしをしていこうと経営対策部会で話し合っています。


生きてる限り働き続けたい

鈴木さんは、「僕は生きてる限り現役の大工として働き続けたい。同時に、大工が元気に地域で働ける社会をつくっていきたい。地域には家を改修したい人はたくさんいます。そういう方の仕事を中小業者が担えるように、若い人にも引き継いでいきたいです」と話します。



シリーズDr.Inouchi井内尚樹の腕まくり指南 第119回

ベトナム調査から日本の製造業を考える(1)‐ベトナムのものづくり環境‐
ベトナムのものづくり環境

1月16から21日まで、ベトナムでものづくり企業の調査を行いました。3年前の調査は、南部のホーチミンでしたが、今回、北部のハノイの企業調査でした。現在、日本の製造業は、大手取引先から東アジアとの「国際競争」に勝つことを強いられ、厳しいコストダウンを迫られています。こうした状況の中で、東アジアでのものづくりを急激に成長させているベトナムは、どうなっているのか?調査では八社をまわりました。私自身、たいへん勉強になったと感じています。数回にわたりベトナムから日本のものづくりを考えたいと思います。


ベトナムと中国の留学生から‐メイドインジャパンのよさを知る‐

今回の調査メンバーは大学教員三名と大学院生六名です。院生といっても、ほとんどがアジアの留学生で、中国五人、ベトナム一人、日本一人です。日本の高等教育機関である大学院は、ほとんど中国などの留学生が占めています。国の財政支援(国民の税金)などがある日本の大学院なのに、日本人院生がほとんどいないのです。税金の恩恵は留学生に注がれています。この現象は私学に限らず、京大などの独立行政法人の大学院でも同じような傾向が見られます。

昼食の際、中国の留学生は、カップ、皿をきれいにナプキンで拭き、割り箸のバリ取りを必死で行います。ハノイの街中では、バイクと車が溢れており、マスクが必需品となっています。中国留学生からよく聞かれたのは、「10年前の中国とにている」です。そして、中国留学生は、せっかく、ベトナムに来たのに、「スーパーでおみあげを買おうとしてもほとんどがメイドインチャイナになっている」と言っていました。

ベトナムと中国の共通性を認識しつつ、長く日本で留学している関係上(8年が2人いました)、日本の「清潔さ」、「きれいさ」、「まじめさ」、「丁寧さ」、「品質の良さ」などに浸っており、ベトナムの環境悪化がどうも気になるようでした。たまに中国に帰っても汚さがいやで、「日本に住みたい」と中国の留学生はいいます。

中国のものは「信用」できない。「実家の友達の家は、すべてメイドインジャパンにしようとしている」と留学生は言います。「日本のものづくりは、ハイクラスで素晴らしく、中国と競争する必要がない」との指摘にも、留学生は、すぐにうなずきました。

ある工場で、ホワイトボードを注文すると、傷の入ったものがきたそうです。ベトナム人従業員に、「返品しなさい」というと、「相手に悪く交換が言えない」と言ったそうです。よりよきものを目指す際、発注者と受注者が低いレベルで妥協しては、高いレベルにはなかなか進みません。こうした事例が頻繁にあり、日本のものづくりと東アジアのものづくりの大きな違いだと言えます。

中国、東アジアとの「国際競争」が言われますが、大手大企業である完成品メーカーが「コストダウンして競争しろ」と言っているように思えます。日本のものづくりは、中国と同じ土俵に立って競争するのではなく、日本のものづくりは、トイレの温水洗浄便座、高級電気炊飯器などのように、人間生活の快適性を追求し、品質をさらに高めていく必要があります。日本のものづくり企業がベトナムへ工場移転することに、中国の留学生が、「日本のものづくりの衰退だと」批判するのに驚きました。


ベトナムのインフラ環境‐ものづくりか生活優先か‐

現在、ベトナムに日本政府・財界から原子力発電設備などのインフラを輸出しようとしています。私は反対の立場ですが、ベトナムの現状を見ると、反対だけではだめで、代替案を提出する必要性を感じます。

ベトナムでは、急激な経済成長で国民生活が変化しています。人口集中などの都市化の影響で、「電力消費急拡大」国になりつつあります。都市での水不足、計画停電など慢性的な電力不足、交通渋滞などがあり、まさに、国民生活の「豊かさ」に対応しない「インフラ不充足」状態が続いています。

水不足でダムの水量が確保できず水力発電が十分できず、火力発電も計画通り進んでいません。このようなインフラ環境で、日本企業などが誘致されている工業団地では工場生産を確保するために、国からの電力供給が優先的に行われています。他方、国民生活は電力不足に悩まされています。急速な工業化を進める電力需要ではなく、フライブルクのように地域資源に見合った太陽光、バイオマスなど代替エネルギー開発を進めながら、国民生活を持続成長可能な地域経済をつくる方向でのインフラ環境の整備が重要です。


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