これまでの「今日のコラム」(2008年 6月分)

6月1日(日)  <”懐かしの洋食器”の展覧会をみた・・・>
”懐かしの洋食器”の展覧会をみた。正式には「オールドノリタケと懐かしの洋食器」というタイトルの展覧会(@東京都庭園美術館にて、6月15日まで開催中、案内=ここ)で、私にとっては“懐かしさ”などなく全く無縁の高級洋食器の展示であるが、明治以降の日本の洋風陶磁器の開拓史がみられた。「ノリタケ」は現在は世界最大級の陶磁器メーカー(Noritake Co.,Ltd.)である。1904年(明治37年)に日本陶器合名会社として創業した時の地名、愛知県愛知郡鷹場村大字則武(現在の名古屋市中村区則武)から「ノリタケ」の名が生まれた。明治から大正にかけての欧米に”追いつき追い越せ”のスローガンは陶磁器業界でも同じことで国のバックアップも受けながら洋風陶磁器は欧米に大量に輸出されるまで成長する。いまコレクターにより収集されたこれらの洋食器をみていると明治・大正の日本人の気概がひしひしと伝わってくる。西欧から必死に学ぶけれども決してただの模倣に落ち入らない。一つ一つに欧米に劣らぬものを作るという気迫がある。洋風陶磁器は日本の古来の作陶法とは根本的に異なり、ペースト状の粘土を形に流し込んで成形する手法である。それにしてもロクロを廻して一品に魂を込めるという作品づくりに負けず劣らずすばらしい作品ができると再認識した。なお、日本陶器を創業した森村市左衛門(森村組)、大倉孫兵衛・和親らのグループは現在ノリタケ以外にTOTO(日陶の衛生陶器製造部門を分離独立したのが東陶)、大倉陶園、日本ガイシ、森村商事などそうそうたる企業に発展している。

6月2日(月)  <アルーバ島といっても・・・>
アルーバ島といっても日本ではほとんど知られていない。「今日の作品」に掲載した「帽子/mieuへの絵手紙(水彩)」の帽子はアルーバ土産であるのでアルーバ(Aruba)について書いてみたい。といっても自分で行ったことのない島であるので全て”聞きかじり”の話だ。日本人はバリ島、グアム島、タヒチなどの南洋上の島に観光旅行にいくが、同じ感覚でニューヨークからの直行便で南に4時間、カリブ海の南端に位置するアルーバ島に着く。地図で見るとカリブ海といっても南米ベネズエラの北端からほんの数十キロ。米国人にとってはハワイなどより近い常夏の保養地である。観光の島であるのでカリブ海のラスベガスとよばれるほど観光設備は整っているそうだ。観光客はほとんどアメリカからであるがアルーバはオランダ領でいわば植民地である。そういえば、今はインドネシア領であるバリ島もオランダの植民地であった(1949年にインドネシアがオランダから独立した時にバリ島もインドネシア領になった)。またグアムは米国領、タヒチはフランス領、ニューカレドニアもフランス領・・。小さな島の一つ一つに植民地支配の歴史がある。地球上の全ての島の所有権を書き出すとどうなるのだろう・・。


6月3日(火)  <スペースシャトルが宇宙ステーションとドッキングする・・・>
スペースシャトルが宇宙ステーションとドッキングするシーンは何度見ても感動的だ。今回は日本人の星出さんが乗り込み、間もなく日本実験棟「きぼう」の船内実験室をロボットアームを使って宇宙ステーションに取付ける任務を行う。私の子どもの頃には夢物語であった宇宙での作業が現実にいま頭上で行われている。約90分で地球を一周する宇宙ステーションからいろいろと連想が広がってきた。宇宙ステーションは地上約400kmの軌道で地球を廻っている。地球の周囲の距離は約40000km(地球の半径は約6370km/正確には赤道半径が極半径より約21km長い楕円体)で宇宙ステーションの一周の距離も大して変わらず42000km程度であるので、42000/1.5時間=28000km/hの速度で廻っていることになる。それはそれとして、一方で地球の自転から考えると赤道にいる人は24時間で40000kmを一周するので40000/24=1666km/hの速度で動いている。極点ではゼロ(動かない)としても日本では時速1000kmほどで宇宙の中を動いているのである(公転を計算するとこれどころではない)。今現在関東の南を通過しながら雨を降らせている「台風」は地球の自転速度が赤道と他の緯度の場所とで異なるところに発生メカニズムがある(コリオリの力で渦を生じる)ことをも思い起こす。地球規模、宇宙規模でみると人間は地球にくっついた塵に過ぎない。その塵のような存在が地球外にまで出て実験室を組立てている・・。

6月4日(水)  <先生の役割は何だろう・・・>
先生の役割は何だろうと考えた。知人の絵画展にいったところ丁度グループの先生が会員の人が描いた数点づつの作品についてコメントをしているところだったので一緒に聞いて廻った時の話だ。先生は絵画で生計を立てるプロフェッショナル、一方会員は素人ではあるが絵画経験は10年から30年(それ以上かな?)のベテランでそれぞれに独自の絵画スタイルを持っている。はじめに耳を傾けていると、さすがに先生は実に的確に指摘していると思った。色の組合せ、主題の強調の仕方、構図の吟味などいちいちお説ごもっともと私も同感するところであった。話し方や仕草、文章(!)に至るまで本人の癖は自分が一番見えないのと同じことで、絵画でも自分の作品が案外に見えない、気づかないことがよくある。その意味で第三者としての先生が指摘することは貴重なアドバイスであるに違いない。けれども後で先生の指摘通りに描き直された状態を想像しながら絵画をみていると、確かに洗練された上手な絵になるかも知れないが、個性がなくて面白くないのでないかと思い始めた。ゴッホが絵画教室で勉強しても、ミロがデッサンを再教育されても、面白くないだけだ。ベテランの方々はゴッホやミロでないかも知れないが、描く意志と個性は強い。無難な絵を描き、売ることを目的とするのでないので、いっそ“常識”の真反対に挑戦することを教えたらどうだろう。いや、それは先生としてはできないのか。30年の経験者に対する先生の役割は本人を励まし、やる気を一層引き出すことであろうか・・。

6月5日(木)  <超高層ビルの定義・・・>
超高層ビルの定義は厳密にはないようである。日本で初めて高さ100mを越すビルである霞ヶ関ビル(高さ147m)が建設された時に”超高層ビル”の用語が使われたところから一般的には100m以上の高さのビルのことを超高層と呼ぶことが多いと云われる。1968年に霞ヶ関ビルが竣工してから今年で40年。現在、首都圏だけでも超高層ビルは100件を軽く越す数がある<建設中あるいは具体的な計画のもとに2〜3年内に完成予定のものを含む>。高さで順位をつければ100番目でも高さ150m以上であり、実に霞ヶ関ビルは100位にも入れないのである!「東京・首都圏未来地図(2008年版)/成美堂出版」という雑誌をみて知ったのであるが、この1〜2年のうちに完成する超高層ビルの数も相当の数にのぼる。そういえば新宿の駅前に建設中の東京モード学園のユニークな超高層ビルが半分出来上がったのを見たが、今年10月に完成すると地上50階、高さ203mの超高層ビルになるという(学校法人としては日本一高い)。こんな調子で東京では今どこに行っても超高層ビルに囲まれている。近未来のビル群地図をみていると私は何か恐ろしさを感じてしまう。東京・首都圏の場合、全体の都市計画の下敷きが見えない。ただ広い土地があるところに有効利用を考えて超高層を競って建てるだけで、昔からの”バスに乗り遅れるな”の感覚で超高層をつくっているようにみえる。日本の超高層の実績はわずか40年。100年、200年後の超高層ビル群を真に心配する人はいないのだろうか。

6月6日(金)  <”桜の実”とはサクランボでないのか・・・>
”桜の実”とはサクランボでないのか、「今日の作品」に掲載した「桜の実/mieuへの絵手紙」(水彩)のタイトルをつけようとして迷ってしまった。この絵葉書は先日犬の散歩で西郷山公園(東京・目黒区)にいったとき、桜の木の下に落ちていた桜の実を拾い集めて家に持ち帰り描いたもの。立派なサクランボとは異なり、まだ赤、黄緑、黒といろいろな熟し加減の小さな桜の実が混ざっていて面白いと思った。前夜の雨に打たれて落ちたのだろうか。花を観賞する桜の実はこのように実にかわいらしいが食用にはならないという。食用のサクランボ(桜桃)は西洋実桜とか支那実桜など品種の異なる桜の木(桜桃)になる果実で異なる種類で交配しなければ果実が実らない他家受精の品種との説明をみた。巨大で美味しいサクランボを得るには長年品種改良が繰り返されたのだろう。高価なサクランボには最近あまり縁がないが、私は“観賞用”として花の後の小さな実もまた好きである。
今日、梅雨の晴れ間に明治神宮の菖蒲園にいった。ようやく一部が咲き始めた花菖蒲はもう一雨を待っているようにみえる。
2008-6-6@明治神宮(東京)

6月7日(土)  <今日は今年の梅酒づくり・・・>
今日は今年の梅酒づくりをした。といっても妻が毎年今の時期に梅を漬けて梅酒をつくるのであって、今日、私がやったことは梅の漬け込みが完了した4リットルの広口瓶2個を保管場所まで運ぶことだけ。梅酒づくりに立ち会いながら我が家でいま毎日食前酒として愛飲している梅酒は(ラベルによると)2006年6月10日につくったものであることを知った。最近は梅の実もオヤツとして重宝しているのは云うまでもない。昨日のコラムで「桜の実」のことを書いたところ「(サクランボのように)食べられませんが、果実酒にすることはできます。 ホワイトリカーにつけて綺麗な色と香りを楽しめます」と教えてくださった人がいた。その方が「梅シロップ」を作っているというので、それでは次には梅シロップを作りたくなった。早速にgoogleで「梅シロップ、作り方」を検索するといくつもの作り方がでている。私はあるレシピでやり方が分かったと思っていると妻の方法はそうではないという。結局、妻がこれまでやってきた「はじめに梅を冷凍室で凍らせるやり方」でもいいし、そこまでやらない方法もあるようだ。この際「シロップ」は妻に任せず自分で作ってみるか、やはり下手に手出しは無用か、
どうしようか迷っている・・。
6月8日(日)  <旧朝倉邸が公開された・・・>
旧朝倉邸が公開されたので早速妻と見学に行った。旧朝倉邸は代官山(東京)の旧山手通り沿いにあるヒルサイドテラスの裏に位置し、今時の都心には奇跡とも云えるほどの広い庭と木造建築(大正9年建造)を持った屋敷である。この建物を建てた朝倉虎治郎は東京府議会議長や渋谷区議会議長を歴任した人物であるが朝倉家は昔からのこの一帯の大地主であり、代官山のこの区域は朝倉家をなくして語れない。つまり建築家・槙文彦氏設計によるヒルサイドテラス(1969年1期工事、その後25年間6期で現在に至る)は朝倉家の意向と決断によるもので、ヒルサイドテラスは低層住宅を核に店舗・レストラン・オフィス・ギャラリなどの諸施設を備えた都市環境つくりのモデルとして今も訪れる人は多い。ちなみにヒルサイドテラスにならい旧山手通りに面した土地には高層建築が渋谷区の条例で禁止されている<これも今時希有>。旧朝倉邸は戦後売却され、いろいろな経緯を経て近年には経済企画庁の渋谷会議所として使用されていた。特筆されるべきは平成14年(2002)に競売にかけられようとした時に有志が「旧朝倉邸と庭園の将来を考える会」を結成し保存活動をしたことである(=ここ/やや古いが)。2004年に「数少ない大正時代の和風住宅」にとして重要文化財に指定されたのも活動の成果か。今日の午前10時から公開された庭や邸宅を見学しながら、もし競売されていたら今頃味気ないマンションにでもなっていたかと想像した。保存活動にあらためて感謝である。入場料は一般100円(60歳以上は無料!)。

6月9日(月)  <コンピュータによる楽譜作成ソフト・・・>
コンピュータによる楽譜作成ソフトがこれほどに進化しているとは知らなかった。友人宅で実演してみせてもらったのであるが、正式には「楽譜読み取り&楽譜作成ソフト」と云わなければならない(KAWAIの製品名=スコアメーカー)。先ずスキャナで楽譜を読み取る。この際に五線譜上の音符で音の長短や高さを認識するだけでなくスタッカート、レガート、フェルマータなど音楽記号をすべて読み取り、演奏させると楽譜の指示通りに音楽を奏でる。オーケストラとか合唱など多くのパートに分かれている楽譜も一挙に認識して、それをもとに色々な形の新しい楽譜を作成し、演奏させることもできる。例えば、オーケストラのチェロパートだけを取り出すとかアルトのパートだけをピアノ音で演奏させるなど、音色も選べるし、転調・移調や早さを変えることも自由自在。音楽の分野では一昔前からシンセサイザーやコンピュータによる音楽作り(MIDI=Musical Instrument Digital Interface)は盛んであったが、楽譜を読み取り、新たに楽譜を編成し、そして演奏する技術も格段に進歩をしていた。このKAWAI「スコアメーカー」、各種グレードがあるがソフトの機能を勘案すれば価格(2〜6万円程度)は非常にお安く思える。ただし、ウィンドウズ専用でマック用はまだないので我が家では当面使用出来ないのが残念である。

6月10日(火)  <「生(き)の芸術」・・・>
生(き)の芸術」からはエネルギーが発散していた。「アール・ブリュット/交差する魂」と名付けられた美術展を見たのである(@松下電工汐留ミュージアムで開催中、7/20まで=ここ、既に、北海道、滋賀などを巡回済み)。アール・ブリュット(=Art Brut )はフランス語で「生(き)の芸術」。フランスの画家、ジャン・デュビュッフェ(1901-1985)が精神障害者や専門画家でない人の“魂がこもった”作品をそう呼んで評価し、収集した。「芸術的訓練や知識に汚されていない、古典芸術や流行のパターンを借りるのでない、創造性の源泉からほとばしる真に自発的な表現」としてデュビュッフェがアール・ブリュット(生の芸術)に注目した感覚は非常によく理解できる。現代でも超難関の○○芸大で学び、美術界のリーダーやスポンサーが何を好むか研究し尽くしてオークションで何億円もの値をつける作品を造り上げる才人が現代アートのヒーローである状況をみていると、自らの内面から湧き上がる衝動を表現することが全てであるアール・ブリュットの作者たちの“評価自体にこだわらない”姿勢は特別の感動を呼ぶ。古代人が洞窟に動物の壁画を描いたのと同じような根源的な描く衝動が生に感じられるのである。ただし、アール・ブリュットを「アウトサイダー・アート」と呼ぶこともあるようだが、これには大いに違和感を感じる。アウトサイダーと呼ぶ人は自らがインサイダーと思っているのか。アートに内も外もない。・・今回の展示品をみていて、自分の創作に関して壁に突き当たったとかアイデイアが湧かないなどと云うのは、誰かの評価が前提にあることに気がついた。アール・ブリュット作家のように描くこと創ること自体に生きがいがあれば、結果を気にすることなく、無心に描き、創るはずである。
「今日の作品」に「オモチャ/mieuへの手紙(水彩)」を掲載した。昔、小樽で買ったこのブリキオモチャ、今も私は好きなのだが、裏を見ると中国製だった。


6月11日(水)  <国連大学の改革・・・>
「国連大学の改革着々・・」とのニュースタイトルを見つけて興味を持った。国連大学は東京・青山通りに面した場所(青山学院の向い、こどもの城の隣)にあり、私は週に二度、自転車でテニスに行く途中この大学の前を通るので馴染みが深い。たまには国連大学の中で催される展示物を見学したりすることもあるが、学生が行き来する訳でもない国連大学とは何をしているのか、もっと活用出来ないものか、よく分からない施設であった。ニュースによれば、日本に本部を構える唯一の国連機関である国連大学、この大学の学長に昨年9月に就任したスイス人のコンラッド・オスターヴァルダー氏(65/物理学者)が国連大学の組織を「知的発信地」に育てようと大胆な改革を矢継ぎ早に打ち出しているそうだ。確かに、先日の第1回野口英世アフリカ賞受賞記念講演会はここで開催されたし、最近は地球規模課題シリーズなどの公開講座の数が多くなった。この際、国連大学について調べてみた。目的は、「人類の存続、発展および福祉にかかわる緊急かつ世界的な問題」を理解し、その解決に資する研究を行うこと。基本機能は、1)国際的学術共同体、2)国連と世界の学術社会の「かけ橋」、3) 国連機構全体のシンクタンク、3) 途上国における能力育成支援とある。従って通常の学生はいない。世界各地の研究・研修機関と協力関係にあり東京の本部はそのセンターとなる。国連大学の敷地は東京都の無償供与。国連では日本は常任理事国でもないのに分担金が突出して高いことは周知のことであるが、国連大学への財政的寄与も日本は大きいにもかかわらず、これまでの国連大学は日本人を犯罪者として糾弾する反日機関としての色彩が強かったとの見方もある。物理学者である新学長がこの機関をどう変えるか注目したい。

6月12日(木)  <一日三食の食事で消費する食料品・・・>
一日三食の食事で消費する食料品は思いの外多い。最近、我が家の食料品の買い物は私が一手に引き受けているので、あらためてそう思う。妻と二人のささやかな食事であるが、少々肉、魚、野菜を買ってきてもアッという間になくなる。それとやはり食料品の物価高も身にしみる。妻から”果物を適当に”と云われても値段を見るとまず買わない。野菜もレタス、キャベツは必需品として切れ目なく購入するが、トマトは高くてまれにしか買えない。買い物をするスーパーの場所は特定していない。スーパーはいくつもあるのでケースバイケース、魚屋、八百屋の専門店の方が安いとなると遠くても専門店に行くこともある。歩くことは運動にもなるし、重い荷物を持って歩くのは絶好の筋力トレーニングである。昨日は梅シロップを作るためのグラニュー糖などを買って10kg程度を両手に分け持って運んだ。毎日食料品の購入を続けていると”生きることは食べること”であることが本当に理解できる。そして、日本で1億の人がこのような食事を繰り返している。世界で60億の人が食べている(不足はあるだろうが)。世界中で毎日使用される食料品の量を考えると恐ろしくなる・・。

6月13日(金)  <ヤフーとグーグルの提携・・・>
ヤフーとグーグルの提携が発表された。今年の二月に”ヤフーがマイクロソフトに買収されそうだというニュースが流れて、このコラム(2月2日コラム=ここ)でも取り上げた。結局マイクロソフトのヤフー買収交渉は不成立になり、ヤフーは業界第一位のグーグルとの提携を選んだ。グーグルがヤフーを飲み込む第一歩とみる向きもあるようだが、日本のネット業界ではほとんど影響がないとの見方が報道されていた。ウェブ検索のシェアをみると、日本以外の世界各国=米国や欧米、韓国、台湾などアジア諸国=ではグーグルはヤフーを大きく引き離し圧倒的に強い。そのためヤフーの経営危機も取沙汰されるが、面白いことに日本ではグーグルよりヤフー検索が強い。私はヤフーからグーグルへの転向派であるが日本ではヤフーオークションなどヤフーのサービスはまだ根強い人気があるようだ。ところで私はグーグルでもヤフーでも便利であればどうでもよい気楽な立場で、むしろ「グーグルロゴで遊ぶ」という別の記事が非常に興味深かった。これは5歳から18歳までの米国の子どもたちが描いたグーグルのロゴデザインコンテストでの優秀作品(40点)である(=ここ)。そういえば以前グーグルを開いた時にいつもと違う新鮮なロゴが出てきたときがあったが、この入選作であった。こんなロゴが見られるなら、私はやはりグーグルを見てしまう。

6月14日(土)  <東京メトロ副都心線が開通した・・・>
東京メトロ副都心線が開通した今日、オッチョコチョイにもこの新線を使って新宿に行った。開通初日には見学者も含めて大混雑すると決まっているが、それもまた御祝儀のようなもの。それにしても渋谷から新宿三丁目まで急行に乗れたので一駅、所要時間は数分。確かに新宿三丁目の伊勢丹、ジュンク堂(三越内)、世界堂にいくには便利になった。この地下鉄は池袋から埼玉県方向の東武東上線、西武有楽町線と相互乗り入れをしているので首都圏での人の流れはかなり変わりそうである。新宿では副都心線ではなくJR線の脇にある新宿高島屋で開催されている「いけばな草月展」(6月17日まで)をみた。招待券があったので行ったのであるが非常に面白かった。しばしば期待していないときほど感動が大きいものだ。この草月展は”草月会所蔵コレクションにいける”とサブタイトルがあるように、花器の名品に生け花を構成したところがユニーク。花器作家だけで40人もの作家が名を連ねており、私は特に加藤清之(1931-)や勅使河原宏(1927-2001/家元、映画監督そして陶芸家)の陶芸花器に魅せられた(花器と云っても高さ1mに及ぶ巨大作品からオブジェまである)。ガラスの花器でいえばエミール・ガレの名作に花を生けるのであるから華道家も真剣勝負だろう。花器は花を引き立たせ、花は花器も華やかにする。このバランスが楽しい展覧会。私はいま陶芸で花器を素焼きに出している最中であるが、新たな花器を作ってみたくなった。
「今日の作品」に「百合/mieuへの絵手紙(水彩)」を掲載した。玄関に飾っていた百合であるが、描いた二日後には萎れてしまい今はもうない。この百合も絵の中だけに命を長らえる。


6月15日(日)  <オプラ・ウィンフリーの名・・・>
オプラ・ウィンフリーの名を日本ではどれくらいの人が知っているだろう。CNNのニュースで『米経済誌フォーブスが発表する恒例の「最もパワフルな有名人」の首位に、2年連続で米人気司会者のオプラ・ウィンフリーさん(54)が選ばれた』と報じられている。このランキングは、過去1年間の収入を元に算出される。ウィンフリーさんはこの一年間に2億7500万ドル(約291億円)を稼いだそうである。ちなみに二位はプロゴルファーのタイガー・ウッズ選手で1億1500万ドル(約122億円)とある。Wikipediaによれば、オプラ・ウィンフリーさん(=Oprah Winfrey, 1954年生まれ)は「米国の俳優、テレビ番組の司会者兼プロデューサー、ケーブルテレビ局、出版社を所有するビジネスウーマン、資産家」と紹介されている。そう、彼女はアメリカで最も人気のあるテレビ司会者(かつ資産家)でオプラ・ウィンフリーの名を知らない人はいないといえるほど抜群の知名度をもつ。アメリカの”みのもんた”と紹介されることもあるようだが、みのもんたより”もっと知的”だという。そういえば彼女の言葉が名言・格言の中に取り上げられることも多いようだ。一つサンプル、「 私の哲学は、自分の人生に責任を持つことだけではなく、この瞬間にベストを尽くすことが次の瞬間にベストの場所に行けるということです(オプラ・ウィンフリー)」。とにかく真面目で前向きな女性なのである。注目すべきは彼女がミシシッピーの貧しい家庭で生まれた黒人であること。そして慈善活動にも熱心でこれまで250億円ともいわれる寄付をしていること(昨年は南アフリカの学校設立に47億円を投じた/みのもんたさんとは違う)。彼女は大統領候補のオバマ氏より人気があるとさえ云われる。いまや米国での黒人パワーには目を見張るものがある。
6月16日(月)  <修理に値するか・・・>
修理に値するか、展示に値するか、と問われれば返す言葉がない。「今日の作品」に「修理した花器(陶芸)」を掲載したが、接着剤と塗装による工作であるから、陶芸作品でなく「工作品」とでもいうべきかも知れない。初めの姿は「笛付き花器」として陶芸コーナー(=ここ/2月15日作品分)に掲載しているが、その後、家の窯で手を加えようとして「水蒸気爆発」を起こし、粉々に破裂したものである(爆発の経緯は5月4日コラム=ここ=に書いた)。その破片を拾い集めて、足りない個所は他の陶片を加える。更に補強のために石まで準備して、まとめて接着剤でくっつけた。やりながら自分で何のためにこんな復元修理をするのか疑問を感じながらも、最後の塗装仕上げまでをやり遂げた。意地で完成させたようなものである。さすがに妻からも「そんなに手間をかけるのなら新しく作れば・・」と云われたが、その通りであろう。意地が通れば道理は引っ込むか・・。掲載した写真のように「ドクダミの花」が少々格好を付けてくれたのがせめての慰めである。

6月17日(火)  <自分の周りのことは案外知らない・・・>
自分の周りのことは案外知らないものである。家から歩いて10〜15分程度の場所でも行ったことがない所は多い。ましてや散策1時間と範囲を広げるとほとんどが歩いていったことがない。最近は時間が許せばできる限り徒歩で自分にとっての未知で未開拓の場所に行く。面白いことに、その気になれば散策の時間は”もったいない”のでなく“有効な”時間に変わる。今日は守屋図書館(東京・目黒区五本木/六本木は有名だが目黒区には五本木がある)に行くついでに「祐天寺」に寄った。家から片道数kmの距離で大したウオーキングにはならないが長年何度も車で前を通ったことのある「祐天寺」の境内に入ったのははじめてであった。それでも名前のもとである祐天上人は増上寺の36世住持であったが弟子の祐海が祐天の死後この地に祐天を開山として寺を建立した(1718年)ことなど祐天寺の来歴については事前に調べていたので、仁王門、梵鐘、かさね塚などはじめての気がしないほど親しく見学した。祐天寺は東急東横線の駅名にもなっている。寺を出てからまた歩きながら「寺」の名をつけた駅名を考えてみた。東横線の先に妙蓮寺があるが神奈川県である。東京では豪徳寺、護国寺、高円寺、泉岳寺・・ときたがその先がでない。浅草寺(せんそうじ)の最寄り駅は浅草(あさくさ)だろう。増上寺という駅名はないはず(最寄りは芝公園か大門か)。京都ならいくらでもありそうだ。・・こんなことを考えられるのも歩く楽しみである。
6月17日@祐天寺(東京・目黒区)

6月18日(水)  <ニューヨークは一週間ほど前、記録的な熱波・・・>
ニューヨークは一週間ほど前、記録的な熱波に襲われて、気温が37℃近くまで上がったと報道されていた。さて今のニューヨークの気温はとみると20℃(現地時刻=18日朝am8:30)。どうやら熱波は去ったようである。私の部屋に張ってある日本地図(今年のカレンダー兼用)には外国都市の相当する緯度が表示されており日本の場所と比較することができる。ニューヨークの緯度は青森市か八甲田山あたりに相当する(北緯40.7度)。この緯度で6月に37℃は確かに異常であろう。ちなみにワシントンDCの緯度(39度)が岩手・宮城内陸地震で大きな被害を受けた栗駒地区(宮城県)に一致している。少し意外な感じがするのがローマ(41.5度)。緯度では北海道の函館に近い。気候は海流の流れなど海の条件や地形に左右されるので同じ緯度でも全く異なることは理解できるが、それにしても場所により随分変わるのが「お天気」である。最近は何でも地球温暖化の影響かと心配する向きもあるが、異常気象といいながら百年、千年の期間で見れば大抵は単なる気象のバラツキである。地震の予知も進んできたといいながら今後の課題。天候の予報もまだまだ未熟。いずれも人間はまだ自然のご機嫌をかすかに伺い知る程度のことしかできない。

6月19日(木)  <腱鞘炎とは何か・・・>
腱鞘炎とは何か全く知らなかった。テニスの時に右手の痛みを話すとそれは腱鞘炎だと指摘されたのである。これまで自分で腱鞘炎になったこともないので調べてみた。「手や指の腱の周辺に炎症がおき、手・指に慢性的な痛みやだるさを伴う」のが腱鞘炎の症状。手や指あるいは腕を長時間、反復継続して酷使することにより発症するので、楽器の演奏者、タイピスト(最近はワープロ業)、ペンを使う作家(物書き)など手を使う職業の人によく見られるという。自分の症状と比べてみてこれは正に軽い腱鞘炎であることを納得した。ではどうして右手が腱鞘炎になったのか。それは「ハーネスを使った犬の散歩」なのである。我が家のコーギー犬(11.5歳)の後ろ左脚が動かなくなったのでハーネスを使っていることは前にコラムで書いた(5/3&5/26コラム=ここ)。ハーネスは非常に具合がいいので少しでも遠くまで散歩するように私もガンバル。右手でハーネスを握り犬の体重を支えながら、後ろ脚が適度に地面に着くように微調整を続けていると(自分の足を使う方が訓練になる)散歩の途中で右手がくたびれることは自覚していたが、朝晩これを繰り返したところ昨日あたりから散歩から帰っても手が痛くなった。今朝はさすがに右手は止めて左手でハーネスを持つようにしてみたけれども、犬も歩き難そうであったので帰路はまた右手に持ち替えたりした。腱鞘炎と分かれば対策は簡単だ。右左持ち替えたり、無理をせずに休むなど、これからも用心して犬の散歩を続けよう。”犬性炎”だと思えば痛さも和らぐ・・。
「今日の作品」に「花菖蒲/mieuへの絵手紙(水彩)」を掲載した。孫娘への絵手紙には今が盛りの花菖蒲を描かぬ訳にはいかない。


6月20日(金)  <殺人者を弁護するのが進歩的・・・>
殺人者を弁護するのが進歩的という風潮には納得できない。秋葉原の無差別殺傷事件に関連して山口二郎北海道大学教授が「(犯人が)希望を持てない社会をつくり出した側が反省すべき」と論評したことが話題になったが、今日は連続幼女誘拐殺人事件の死刑囚に対して死刑執行を命じた鳩山法務大臣のことを朝日新聞(素粒子)が「死に神」と揶揄したことに法相が怒った。山口教授、朝日新聞の名が並ぶとこれは共に「安倍政権」を打倒した立役者である。山口教授は現役の国立大学に所属しながら今時珍しいほど政治色が鮮明であることで知られる。反体制、反自民、反石原、反安倍の大活躍は30年ほど前に流行った進歩的文化人を彷彿させる。朝日新聞はいうまでもなく世論を動かす大権力を持ちながら自分のことには決して触れない評論業である。政治の信条はそれぞれにあるとしても、山口さん、朝日(素粒子)さんはもし自分の家族や親しい知り合いがいわれなく殺されたとしたら、社会が悪い、犯人の人権などと論評していられるだろうか。一人の殺人者を擁護する前になぜ多くの被害者を思わないのか。
6月21日(土)  <ターシャ・テューダーが亡くなった・・・>
ターシャ・テューダーが亡くなったというニュースをみた。ターシャ・テューダー(1915-2008/92歳)はアメリカの女流絵本作家、園芸家と紹介される。我が家のようにコーギー犬を飼っている人は誰でも彼女の名前を知っているのはコーギー犬が大活躍する名作絵本「コーギービル」の作者であるからだ。このコーギービルシリーズとか「ターシャ・テューダーのクリスマス」(この本にも勿論コーギーがでてくる)など何冊かを書棚から取り出して今懐かしくページをめくってみている。最近、彼女が晩年移り住んだバーモント州の広大な庭に季節の花々を育てながらシンプルに生活するライフスタイルがNHKテレビで放映されたこともあった。ターシャ・テューダーは確かにスローライフを実践しながら豊かな晩年を過ごしたが、彼女の全人生を振返ると結婚とか家族についてはいかにもアメリカ的で100%ハッピーとも思えない。彼女はボストンの名家の生まれ(父は高級技師、母は肖像画家)であったが9歳の時に両親が離婚し両親の友人宅に預けられた。彼女自身、23歳で結婚。4人の子どもに恵まれるが46歳で離婚。その間、絵本作家として認められていたので自活するにも問題はなかったであろう。57歳の時にバーモント州の30万坪の土地を手に入れ”コーギーコテージ”を作り上げたときに力を貸したのは息子だった。晩年も子ども達が甲斐甲斐しく彼女を助ける様子はテレビでも紹介されていた。彼女がよき子どもに恵まれたのは幸いだが父親(元夫)がどのような人生を歩んだのかチョッと気になるのである。
6月22日(日)  <無言歌の不思議・・・>
無言歌の不思議を書いてみたい。無言歌とはドイツロマン派の作曲家メンデルスゾーンが作曲したピアノ独奏用の小品集「無言歌集(原題 Lieder ohne Worte=言葉のない歌)」のこと。メンデルスゾーン(1809〜1847)はモーツアルトと同じように早熟な天才作曲家であったが、これもモーツアルト(35歳で早逝)と同じく38歳で短い生涯を終えた。無言歌集は22歳以降10数年の生涯にわたって作曲された全48曲であり全ての曲に表題がついている。“不思議なこと”にメンデルスゾーンが自分でつけた表題は5曲しかない(「ヴェニスのゴンドラの歌」1、2、3、「デュエット」「民謡」)。残りの43曲の表題は楽譜出版社が本人と関係なく名前をつけたという。それも楽譜の冒頭に作曲者が書いた発想標題(正式の標題ではない)から付けた標題はまだ許せる。例えば、一般に有名な「春の歌」「狩りの歌」「紡ぎ歌」「葬送行進曲」「子守唄」などだ。他の勝手に標題を付けられた曲の中には標題のために曲が演奏される機会が少なくなっているものがある。作曲者に無断で出版社がつけた、「失われた幸福」「失われた幻想」「家もなく」「心の悲しみ」などの標題ゆえに美しい曲が演奏されないのはいかにももったいない。標題は時として音楽に無用な先入観を与える。標題をみないで思いきり想像力を膨らましたい。無言歌集30番(MIDI版=ここ)を聴いて「春の歌」と思えば幸い・・。
6月23日(月)  <エイベックスとはどんな会社・・・>
エイベックスとはどんな会社か一瞬考えてしまった。昨日開催された株主総会に約9000人が出席し、続いて行われた株主限定ライブには同伴者を含めて15000人が参加したと云うニュースを見ての話である。限定ライブでは元モーニング娘、後藤真希が新たにエイベックスに加わりお披露目、倖田未来が歌いながら涙、安室奈美恵も共演などの記事で納得。そう、エイベックスは今や1000億円を越える売上高(年商)を誇る持ち株会社、芸能事務所、音楽・映像コンテンツ制作会社などからなる複合グループなのである。 Audio Visual Expertから名付けたという「エイベックス」は輸入レコードの卸しからスタートし音楽映像を主体に成長した会社の歴史を思わせる。創業者の松浦勝人氏(1964年生まれ/現在43歳)は浜崎あゆみをプロヂュースしたことで知られ、会社も浜崎あゆみと共に大成長した。数年前に当時の社長と松浦との経営方針が対立し松浦が退社したが、この時浜崎あゆみが松浦支持を表明してエイベックスの株価が大きく変動したことがあった。その当時のニュースでも大きく報道されて結局は松浦がエイベックスの社長に復帰して現在に至っている。株価がタレントの動向で変動するのは10年前に株式が公開されていたからでもある。ちなみに芸能プロダクション大手の渡辺プロ(ナベプロ)グループは株式を公開していない。私のように芸能音痴でもエイベックスに所属するタレント名をみていると、こんな人も・・と思う所があり面白い。例えば、デーモン小暮、谷村新司、所ジョージ、葉加瀬太郎もそうだった。

6月24日(火)  <シオカラトンボとアゲハチョウ・・・>
シオカラトンボとアゲハチョウを家の側でみかけた。今日の東京は梅雨の晴れ間。狭い庭に布団をだして日干しをしているとシオカラトンボが飛んできた。一瞬にしていなくなってしまったがトンボを見たのは何年振りか。・・と思っていると、次にアゲハチョウが行き来している。シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)もアゲハチョウ(揚羽蝶)も久しぶりに見せた太陽の光を浴びて楽しげにみえる。こんなわずかな出来事で、こんなに小さな動物たちで、人の心が和む(なごむ)。

6月25日(水)  <GPSで遊ぶ・・・>
GPSで遊ぶ準備に忙しい。「準備」というところが問題でまだ自由に遊べるまでに至らずGPSの調整に楽しく奮戦中なのである。今更ながらGPS(Global Positioning System=全地球測位システム)の性能はすばらしい。車のカーナビとしてGPSは今や必需品であるし、最近は携帯電話にGPSがついたりしてすっかり身近なものになった。この度、GARMIN社のGPS(=これ)を手に入れた(プレゼントされた!)のであるが、GPSMAPという携帯GPSはGPSを使った色々な遊びを前提に作られている。勿論、山登りや航行用の道具としても有用であるが、「遊び方」にも昔では考えられなかった新分野が広がっている。例えば、自転車で動いても歩いてもGPSを持って移動した軌跡が(地図上に)全て記録出来るので、一筆書きの軌跡で模様を作るとか、地図上にアルバムをつくるとか、世界中の同好者が宝探しゲームをする(=ジオキャッシング/geocaching=ここ参照)とか、とにかく屋外で動く遊びであるところがいい。今日、GPSを調整しながら屋外で作動せせると、この場所を検知する衛星が即座に(電波の強い弱いの区別をして)分かる。しかもその時刻に数個の衛星が日本を見下ろしているのには何か感動を覚えてしまった。技術が新しい遊びを産み、その遊びはまた新たな文化の歴史をつくる。

6月26日(木)  <紫陽花には雨が似合う・・・>
紫陽花には雨が似合う。傘をさして外出すると紫陽花(あじさい)がいつもより目につくのはどうしてだろう。紫陽花を見ているうちに、ふと”あじさい”は英語では何と云ったっけ?と考えた。直ぐに”ハイドロ”までは出てきたがハイドロゲン、ハイドロジェンになってしまう。hydrogenは水素だよ。アレアレ・・。結局、正解の「ハイドレインジャ、ハイドランジア、ヒドランジェア/hydrangea」はでなかった。間違いのもとは「水の意」の「ハイドロ=hydro」をはじめにだしたところ。「ハイドラ、ヒドラ=hydra」とこなければならない。ヒドラ(ヒュドラ)はギリシャ神話でヘラクルスに退治された「九つの頭を持った蛇(ヒドラは水蛇)怪物」。<また、池の水草の上などに生息するクラゲのようなヒドラと呼ばれる生物がいる>。紫陽花のhydrangeaは「水の容器」の意味であるとの説明をみたが「容器」と英語のスペルはどうも結びつかない。紫陽花を観賞するには何の役にも立たない「英語」ではあるが、これだけコラムに書けば少しは脳に記憶されるに違いない。これが今日の収穫・・。
2008-6-26

6月27日(金)  <次はオンタケサン・・・>
「次はオンタケサン、オンタケサン・・」と電車のアナウンスを聞くと妙にうれしくなった。普段はほとんど乗ったことのない東京の東急・池上線でのことである。五反田と蒲田を結ぶ池上線(途中、本門寺に近い”池上”を通る)は正に都会の中にローカル色があって楽しい。”オンタケサン”は御嶽山駅のことで大田区の雪谷大塚駅と久が原駅の中間、もちろん山など全くみえない都会の真ん中の駅である。「オンタケサン」というと普通木曽節でお馴染みの「木曽の御嶽」を思う。この長野県と岐阜県の県境にある御嶽山にある御嶽神社の支社が東京の御嶽山駅の側にあるのでこの駅名がついた。昔は本家の御嶽山まで行けない人がお参りにきて栄えたという駅の直ぐ側を今は新幹線が猛スピードで通過する(立体交差であるが)。木曽御嶽山は古くから霊山として信仰の対象と
して崇められてきた。木曽の御嶽山の姿形はまだ見たことはあるが、実のところ私は東京の御嶽神社を知らなかった。そのうちに東京の御嶽山(駅)に行って御嶽神社にお参りをしたい。
6月28日(土)  <マイクロソフトのビル・ゲイツ氏引退・・・>
「マイクロソフトのビル・ゲイツ氏引退」のニュースがあった。会長退任の最後のあいさつをした際に涙を見せたと云う。ビル・ゲイツ(1955年生まれ)は1975年、20歳の時に在学中であったハーバード大学を休学してBASIC開発に合わせてマイクロソフト社(MS)を創業した。その後のコンピュータ黎明期のMS大発展とビル・ゲイツの活躍はもはや神話である。それでもまだ52歳の氏は今後慈善団体の活動に専念すると報じられている。米国では成功者、大金持の余生は慈善事業との伝統がある。カーネギー(鉄鋼王)、ロックフェラー(石油王)、スタンフォード(鉄道王)など慈善事業への貢献ゆえに今も名前を残している人物は多いし、現代の成功者、オブラ・ウィンフリー(テレビ司会者)も慈善活動家として知られる(=2008-6-15コラムに書いた=ここ)。ビル・ゲイツの名も将来消えることはなくなるだろう。一方、米国の慈善事業は税金が免除される特典があるから大金持が取り組むのだとか、慈善でなく偽善だとか指摘されるシステムでもあるようだ。確かにカーネギーが「裕福な人はその富を浪費するよりも、社会がより豊かになるために使うべき」と語ってから100年の時代を経て、富の偏在は解消されていない一面がある。カーネギーの時代には「社会」とは米国社会であったのが現代では慈善対象はアフリカなどを含む地球社会であるとことが更に問題を複雑にしている。もし慈善事業がなくなればと考えると現実的には売名であろうが偽善であろうが活動には十分に意味があるのだろう・・。
6月29日(日)  <最高の幸せは何か・・・>
最高の幸せは何か・・。それは好きなことに雑念なく集中して取り組んでいる時に違いない。このところ絵画にも陶芸にも手をだす余力がなく、「今日の作品」がでてこない。こうなって毎日絵を描いたり陶芸に専念できるのは本当に幸せなことであったと改めて気がつくのである。絵や陶芸ができないといって大層なことをやっている訳でもない。銀行巡りや印鑑の世界はどうしても自分に幸福感を与えてくれない。他に幸せを感じるときはどんなときか考えてみると、自分で何かを創りだす時以外では、感動する時が幸せな瞬間だ。展覧会や音楽の感動はもちろん、スポーツのファインプレー、名勝負、名映画、オモチャの名品、巧妙な新技術など感動の種は尽きない。といって「感動」とはいわば「感動の発見」でもある。同じものに接しても人によっては全く無感動であることもある。自分が幸せでないと思っている人は世の中に感動するものを見つけるだけで幸せになれるかも知れない。
6月30日(月)  <車で外出のついでにガソリンを満タンに・・・>
車で外出のついでにガソリンを満タンにした。セルフで162円/literのガソリンスタンドはいつになく車の行列。明日からのガソリン値上げで地域によっては180円を越すところがでそうだと報道されている。私自身はたまにしか自家用車を使用しないので実際には少々の値上げは関係がない。月にして最高で300〜400円、多分100〜200円程度のアップだろう。したがってガソリン値上げが深刻な人と見方が異なるかも知れないけれども、このところのガソリン高騰で思うのは、自家用車のガソリン代は比較するとそれほど高くないことだ。わずか160〜180円で10数km走る。自分だけのスペースを持ち、道路を占有して走る車としては格安にみえる。逆にバスや電車が高過ぎる。都バスの場合は最短の距離を乗っても200円!電車では2km、4km乗っただけで150円、もう少し距離を乗ると190円。大勢の人と一緒に、場合によっては立っていてもこの値段だ。日本では(特に東京近辺では)公共のバス、電車、地下鉄が充実しており自家用車を使わなくても大抵は用が足りる。その割に乗車料金が高過ぎるのだ。公共の乗り物の料金を引き下げる工夫が最優先でないか。
「今日の作品」に「文字/mieuへの絵手紙(ペン6水彩)」を掲載した。「絵手紙」は続けるところに意味がある。そう思って、余り深く考えずに手が動くままに描いた。


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