「HUMMANITY」 |
2006年5月28日新宿コマ劇場 |
地球ゴージャス |
犬:岸谷五朗 鬼:寺脇康文 順平・種太郎:唐沢寿明 朝子・鬼女:戸田恵子 ミヨちゃん・邪鬼:高橋由美子 猿渡毅・サル:植木豪 雉谷緑・キジ:蘭香レア 実のところ、「地球ゴージャス」の舞台は初めて観た「地図にない街」(1999年公演)の印象が余りよろしくなく。 今までもチャンスはあったんですけど、足をはこばなくなってしまっていました。 なんていうのかなー。 リズム感があって面白いし、本当に楽しく、勢いやテンポのある舞台をやってらっしゃると思うのですが、時に言葉が多すぎることがあり。 それが私的にダメだったんですね。この場合の「言葉」とは台詞の事ですはなく、所謂「伝えたい事」「テーマ」のようなものです。 それは、観ている人間が感じ取ればいい事なのに、お前が台詞で説明すなっ!みたいな部分があり。 それに関してはまたちょっとありました。 それは後に置いておくとして。 まるでサーカスのような舞台でした。ミュージカルっていうか、ショーを見ているような。 もう、ダンサーチームというかモブな方たちが素晴らしく。 女性アクロバティックチームのや、パニクルーの植木豪などが参加されていて、特に植木さんが猿の着ぐるみを着たまま踊るシーンでは相当唖然としました。 すごい・・すごすぎるこの猿!(爆) お話は現世ではサラリーマンな彼が、毎晩毎晩夢の中で桃太郎として冒険をしていて、そこで出会った仲間たち(現世でもかかわりがある)と旅を続けるうちに、現世でも日和見リーマンからチームで困難に立ち向かおうとするようになるというものです。 単純明快で面白い舞台です。 唐沢君はじめ、寺脇さん、岸谷さん、もうみんな面白い! コマは初めて行きましたが、こうなってるのねー・・・。 ある種円形劇場に近い雰囲気。舞台も円形に張り出していて、大げさに言えばギリシャの円形劇場のような形。 何よりトイレの数が多くて素晴らしい。(笑) さて。 上記で述べた事なのですが、桃太郎の鬼退治なので当然鬼が島で鬼達と戦うわけですが。 「鬼」であるというだけで退治の対象として追い詰めていいのかという流れになってきた時、それはやってきました。 桃太郎である唐沢君が「違う。これは侵略だ。」っていう台詞を言っちゃうわけですよ。 だから、これがいっつも要らん一言だと思っちゃうこの劇団。 それは見ていれば十分すぎるほど伝わっているわけで。 それをまたわざわざ、決め台詞のように言われることでザザーっと私は退いてしまうんだな。 もう少し観客の理解力や感性を信じて欲しい。 というかその辺りは客に任せて欲しい。 ま、そんなこんなな唯一の不満はありましたが、全体を通して迫力とスピードに満ちていてすっごく楽しめました。 ちなみにこの日の舞台がDVD化されるらしく、最後にかなりの長さで役者さんたちの挨拶がありました。 ちょっと得した気分です。 |
「紅天女」 |
2006年5月16日 テアトル銀座 |
春まで夜中に「ガラスの仮面」をアニメ放送していました。 それを見ることが何故か職場で流行しており、さらにコミックスが職場で飛び交っておりました。 そんな流れ?で、作中に登場するこの名作演劇を新作能に仕立てるというので行ってみる事に。 私はお能には詳しくないので、お仕事関係の方で詳しい方をお誘いして一緒に来ていただく事に。 能には普通能舞台があって、左側に橋があって、あちらとこちらの世界、現世と幽界を行ったり来たりするとか、狂言があるとかおおまかはわかっていたんですが。 幕が開くと能舞台も何もなく、右手に奏者たちがいるのみで真ん中に梅の木に見立てた箱(一応梅の花がついていた)がおいてあるのみ。 「・・・・・・?」 となっていると、今度はいきなり着物を着た女性がしずしずと登場。 え?能役者じゃないよね・・・と見つめていると。 「たれぞ。我が眠りを妨げるものは。」 という、漫画の「紅天女」の最初の台詞。 「・・・・・・?」 「皆さん、今晩はよくいらっしゃいました。月影千草でございます。」 どっひゃぁ! いきなり、月影せんせーご登場です。 いきなりずっこけかけている私を置き去りに(そらそうだ)、月影せんせーは今日ここで、紅天女を上演する事になったいきさつをほぼ原作通りに説明し、マヤちゃんと姫川亜弓についても語った後、しずしずと消えていきました・・・・。 ちょっとここで意表つかれました。 それから、おもむろに能。照明だけで、舞台上に能舞台を作り出しました! わぁ、おもしろーい! やっぱり新作能だけあって、演出的には色々イレギュラーな部分が多かったようですが(冒頭でいきなり狂言師が二人登場するとか)、 お話の流れとしては典型的な、異世界のものである美しい女性に人間界の男が出会い恋愛関係に陥り、最後は別れていく。というものだそうで。 所謂「羽衣」と同じなのだと、解説していただきました。 なるほろー。 その美しくも悲しい物語を、現世で山に迷い込んだ仏師が美しい娘(これも梅の化身か?)から聴くという物語でした。 非常に分りやすい能でしたし、言葉も聞き取りやすかった。 男が梅の木に涙ながらに斧を入れるシーンがかなり胸に迫りました。 もともとお話の流れが分っていたし、それを抜きにしても相当分りやすいお話でもあったのか、すごい面白く見ることが出来ました。 能なんてなかなか見る機会がないんですが、たまには日本の伝統芸能を見るのもいいなぁと思い ました。 いやー。ホント面白かった。 ・ ・・しかし。 問題は、能舞台でいつもはそんなに出ないのか、開演前に買いに行ったにも関わらずパンフレットが売り切れだった事です!! 信じられないー。 会場に来た人分位はさすがに刷ったんだろうから、皆が友達の分とかも買ったのかしら? 私、行った映画や舞台のパンフは絶対に買っているので(収集している)すごく悔しかったです。 ガラかめファンの底力を見た思いでした。 |
「タイタス・アンドロニカス」 |
2006年5月2日 彩の国さいたま劇場 |
タイタス:吉田鋼太郎 タモラ:麻実れい エアロン:小栗旬 ラヴィニア:真中瞳 マーカス:壤晴彦 サターナイナス:鶴見辰吾
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