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■原発廃材の「スソ切り処分」に反対しましょう!

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■ あなたの周りにも原発廃材が……!

 解体された原発の廃材から鍋やフライパンが作られる…!?
 そんな危険なことが現実になろうとしています。放射能の「スソ切り処分」制度を盛り込んだ原子炉等規制法改悪案が2005年5月の国会で成立したからです。

■ スソ切り処分とは?

 スソ切り処分とは、放射能が一定レベル以下の放射性廃棄物を規制の対象から外すことで、正式にはクリアランス制度と呼ばれています。

 これまでは、放射線管理区域内で発生した廃棄物は、すべて「放射性廃棄物」として扱うことになっていました。しかし、管理にかかる費用を削減するために、この大部分を規制の対象から外してしまおうというのです。

 危険の裾野を切り捨てるという意味で、私たちは「スソ切り」と呼んでいます。

  スソ切りの導入によって、原発廃材の金属をフライパン、デスク、飲料缶などの日用品にリサイクルすることが可能となります。また、解体コンクリートも路盤 材などとして再利用することが可能性となるのです。リサイクルできないものは産業廃棄物や一般廃棄物として処分されますから、みなさんの地域にある廃棄物 処分場にも放射能を含んだ廃棄物が持ち込まれることになるかもしれません。

 そうして、日常生活の中で知らない間に微量ながらもこれらの放射線を被曝し続けるこ とになるのです。放射線にはこれ以下であれば安全であるという「しきい値」は存在しません。たとえ微量の放射線であっても線量に応じた危険がつきまとうの です。しかも、目に見えないため、選んで避けるということもできません。広範囲に及ぶであろうスソ切りの影響は、追跡調査することも困難で、そのため被害 を立証することもほぼ不可能でしょう。もちろん、一度出てしまったものを回収し管理し直すことなど絶対にできません。つまり、開けてしまってからでは元に 戻せない「パンドラの箱」なのです。


せっかくの新車のボディに
原発建家の鉄筋が混入!!
放射能の中で運転なんて‥


ん? この壁の前は何か辛いなぁ‥
原発建家のコンクリートを再利用

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■ なぜ安全が犠牲にされるの?

 このような危険な制度が導入される背景には、原子力発電が廃炉時代を迎え、今後、解体撤去に膨大な費用が見込まれることがあります。加えて、電力自由化によって既存の大手電力会社はこれまでのように言い値で価格を決めることができなくなりました。

 つまり、スソ切り処分は原発を抱える電力会社が自由化による競争に勝ち抜くために考え出されたコスト削減策なのです。原発の後始末にかかる費用(バックエンドコスト)を抑える一つの方策として、解体廃棄物の処分費用を抑えようというのです。規制する立場の政府は、国策である原発推進に協力してもらっている見返りとして、事業者に対する規制を緩めようとしているのです。

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【 110万kw級原発1基あたりの廃炉廃棄物 】
総合エネルギー調査会廃棄物問題安全小委員会報告書(2004年)

区分

BWR[沸騰水型炉]

PWR[加圧水型炉]

低レベル
放射性廃棄物

12000
トン

2.2%

6000
トン

1.2%

放射性廃棄物として
扱う必要のない物

29000
トン

5.4%

12000
トン

2.4%

放射性廃棄物でない
廃棄物

495000
トン

92.4%

477000
トン

96.4%

合計

536000

--

495000

--

*標準的な原発を解体すれば、廃棄物の量は50数万トンにも上ります。それを下表のように部分をスソ切りすることによって、放射性廃棄物として扱うものをわずか2%程度にまで抑えようというのです。

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■みんなの反対の声で、この危険な動きを止めさせましょう!

 たいへんなことに、スソ切り制度の導入を盛り込んだ「原子炉等規制法の改悪案」が05年5月の国会で成立してしまいました。05年12月1日から施行されます。

 けれども、あきらめてはいけません! 国会での審議にあたって電力業界は制度が定着するまでの間、
 ○事業者が搬出ルートを把握
 ○業界内で再利用
すると約束しています。つまり、制度が定着しない限りは、原発廃材が私たちの身の回りに出まわることはありません。この期限について、政府は「制度の運用開始後、審議会でデータを示し、透明公開のプロセスで判断していきたい」としています。したがって、広範な反対の声をあげ続けることが何より重要です。

 このスソ切り制度については、まだまだご存じない方もたくさんおられます。自分たちの健康や将来世代への影響について、何も知らない間に放射能製品に囲まれて生活するようになってしまうのはあまりにも口惜しいことではありませんか。

 ぜひ、多くの方にスソ切りの問題について伝えてください! そして、いっしょに反対の声をあげてください!


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