プリマス 四元素のうち「空気」(あるいは四季のうち「春」)の像(1768-70年頃)
A Plymouth Figure of 'Air' from the Elements (or 'Spring' from the Seasons)
Ca.1768-70
プリマスの白磁フィギュア。少年像による四元素(空気、水、土、火)のセットのうち「空気」を象徴するフィギュアである(四元素については、ボウ(B30)を参照)。Brian Adamsの最近の研究によれば、このセットは同じく少年像による四季のセットに若干の修正を施して四元素のセットにしたもの(本品は「春」を修正したもの。)で、修正後も場合によっては四季のセットして販売された可能性があるとのことである。なお、これらのセットについては、先行するヴォクソール(Vauxhall)及びボヴィ・トレイシー(Bovey Tracey)で製造されていた型との類似性が指摘されている。(プリマス(P2)を参照。)
本品のように台座の背が高く、さらにはその裏面が大きく開口していることは、プリマスのフィギュアの大きな特徴である(開口部の奥まで釉薬がかけられている)。
なお、プリマスのこのセット(一部)の作例は、以下のV&A美術館のサイトでも見ることができる(四季のセットとして解説されている)。
-春(あるいは空気):http://collections.vam.ac.uk/item/O186044/spring-figure-plymouth-porcelain-factory/
-冬(あるいは火):http://collections.vam.ac.uk/item/O186049/winter-figure-plymouth-porcelain-factory/
マーク:なし
Marks: None
高さ(H):14.5p
参照文献/Reference:
-Brian Adams "True Porcelain Pioneers The Cookworthy Chimera 1670-1782" pp.177-178, pp.200-203 & pp.256-257
(2017年12月掲載)