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ロイヤル・クラウン・ダービー 「2451番図柄」ティーカップと受け皿 (1914年)
Roayl Crown Derby Pattern #2451 TeaCup and Saucer Ca.1914

    

 1876年、ロイヤル・ウースター社から独立したエドワード・フィリップスが、ダービー市に、ダービー・クラウン・ポーセリン社を設立した。1890年には社名を、ロイヤル・クラウン・ダービー(RCD)に変更して現在に至っている。この事実から明らかなように、同社は、1848年に幕を閉じたダービー社とは、本来、何の縁もない会社である。多くのコレクターが両社を混同しているのは、RCD社が1935年にキング・ストリート工場を買収したことに由来する。これにより同社がダービーの血脈を得たと見るかどうかは、判断の分かれるところであろう。なお、付言すると、RCD社は初期ダービー磁器の研究に大きく貢献しており、この点は賞賛されるべきである。
 さて、本品は「ウィッチズ」図柄のコピーである。RCDでは「2451番」という図柄番号が与えられている。このRCDバージョンでは、エナメルで緑色が使用されておらず赤色単色になっていることに加え、花の描き方や金彩も大幅に簡素化されている。大量生産向きという「伝統」は生き続けているわけである。(ダービー「D5-5」及びダービー「D5-5a」参照。)
 なお、同社では1882年以降、製造年を示す記号をマークに組み入れている。写真右上のRCDマークと図柄番号2451との間にある、漢字の「中」に似た記号がそれで、1914年を表している。
マーク:裏面に赤色プリントでロイヤル・クラウン・ダービー社のマーク(写真右上参照)
Mark: RCD's mark printed in red on the bottom (see the plate right above)