第１５回福岡アジア映画祭２００１報告　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

☆「ミラー・イメージ」が福岡グランプリ２００１
　審査員特別賞に「man-hole」
　７月１５日、今年の第１５回福岡アジア映画祭２００１が大盛況のうちに幕を降ろしました。
　審査の結果、福岡グランプリ２００１は、台湾の「ミラー・イメージ」に贈られました。一人の青年の鏡に反射されたような二つの生活、二つの愛を時間、空間などを巧みに使って構成された作品でした。
　また、審査員特別賞には、北海道で製作された日本映画「man-hole」が輝きました。悩みをかかえる女子高校生と新任の警官を通じて、何かに向けて一歩踏み出そうという勇気を与えてくれる爽やかな青春映画でした。
　シャオ監督、鈴井監督、おめでとうございます。

　そして、福岡に結集したゲストの監督さんたち、連日見に来ていただいた観客の皆さん、審査員の方々、ボランティアの皆さん、どうもありがとうございました。お疲れさまでした。

＊すべてボランティアによって企画・運営されている全国でも珍しい市民イベント。アジア、そして世界中から選りすぐられた傑作を一挙上映！　　　☆コンペ作品　韓国『ハル（一日）』、『イル・マーレ／時を越える愛』、香港『検死官コップス』、マレーシア『スピニング・ガシン』、台湾『ミラー・イメージ』、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本から鈴井貴之監督、安田顕、大泉洋、三輪明日美主演『man-hole』 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☆「美術館の隣の動物園」「アタック・ザ・ガス・ステーション」の公開で、日本でも人気上昇中の韓国俳優イ・ソンジェの最新ヒット作『ハル（一日）』を始め、韓国、香港、中国、台湾、マレーシア、インド、アメリカ、日本などから最新の作品を日本初公開！
韓国「ハル（一日）」、「イル・マーレ／時を越える愛」、短編「ゴーグル」、「全人類に平和を」、「解剖教室」、日本「man-hole」、香港「検死官コップス」、短編「兜」「私の１／４世紀」、中国「北京の強い風」、マレーシア「スピニング・ガシン」、「くちびるから唇へ」、台湾「ミラー・イメージ」、アメリカ「もう一つのパール・ハーバー」「シャボン玉と少年」、インド「ターバン」　
☆韓国・香港・中国・台湾・マレーシア、日本などから多彩なゲスト！
　ハン・ジスン監督（韓国）、イ・ヒョンスン監督（韓国）、シャオ・ヤチャン監督（台湾）、テック・タン監督（マレーシア）、ジェイムス・ユン監督（香港）、鈴井貴之監督（日本）、フィリップ・チア（シンガポール映画祭プログラマー）、佐々木喜美代（元シティ情報ふくおか発行人）、ノ・ヨンシム（韓国、シンガーソングライター）、ヒー・ドミニック（マレーシア、プロデューサー）
◎ゲスト作品については、上映後ティーチイン（Ｑ＆Ａ質疑応答）を行います。　　　　　　　　　　　　 ◎上映作品、ゲストなどが変更になる場合もあります。ご了承下さい。

☆料金：前売券（１作品券）　￥１４００　　
　　　　　　　（５作品回数券）　￥６０００　（１０作品回数券）￥１００００
　　　　当日券（一般）￥１８００　（大学）￥１５００
　　　　　　　（中高・シニア60才以上）￥１０００　　　　　　　　　　　　　　　　７月１５日（日）パーティー券　４０００円（チケットぴあ970-034、ローソンチケット82912）
　　　＊前売券は、チケットぴあ、ファミリーマート（982-180）、ローソンチケット（82453）、九大生協、福岡市内有名プレイガイド（岩田屋ジーサイド、福ビル、大丸、VIVRE、マイング博多駅、キャナルシティ、コロムビアレコードほか）にて （売り切れのところもあります。お早めに！）

　

検死官コップス 救薑刑警　Clean My Name, Mr. Coroner! 　香港・２０００年・１０５分　監督：ジェイムス・ユン　日本初公開！
　オトリ捜査をやっていた若手刑事が濡れ衣を着せられ、指名手配に。彼が無実であると信じた検死医と共に捜査を始めるが、意外な黒幕の姿が迫ってくる。次々と新作が公開される人気スター、ニック・チェンと性格俳優ン・ジャンユーのユニークなコンビでおくるサスペンス・アクション傑作。「金枝玉葉」などの脚本で有名なＪ・ユン監督最新作。
もう一つのパール・ハーバー　Conscience and the Constitution　アメリカ・２０００年・５６分　監督：フランク・アベ　日本初公開！
　真珠湾攻撃によってアメリカに住む約12万の日系人が強制収容所に入れられた。突然の権利剥奪に驚愕した人々は、徴兵拒否をして抵抗するが、アメリカ政府はそれを許さなかった。タブーとして闇に葬られていた知られざるアメリカの歴史を明らかにする驚異のドキュメンタリー。ロサンゼルス・アジア太平洋映画祭最優秀賞作品。

北京の強い風　There's a strong wind in Beijing　中国・１９９９年・５０分　監督：ジュ・アンキ　日本初公開！
　“北京の風は強いですか？”というシンプルな問いが、道行く人、学校、トイレなどいたるところで人々に投げかけられる。その答えが意味するものから、現代中国の姿がリアルに浮き彫りにされる。期限切れのフィルム、古いカメラ、小さなマイクでゲリラ撮影された究極の低予算ドキュメンタリーの傑作。ベルリン映画祭フォーラム正式出品作品。　
ゴーグル　The Goggles　韓国・２０００年・３４分　監督：イ・スヨン　日本初公開！
　世界地図の前で、幼い頃から自分の存在価値に悩んでいた少女ジヨン。ゴーグルを付け、水泳教室で泳ぐうちに、彼女は次第に、人生とは水泳のようなものだということを発見していく。今年、長編劇映画での監督デビューが予定されている気鋭の女性監督短編作品。（韓国・香港ショートフィルム集プログラムで上映）
全人類に平和を　for the Peace of all mankind韓国・１９９９年・７分　監督：イ・ソックン　日本初公開！
　ヴェトナムのジャングルで孤独な闘いを強いられている韓国人青年兵士。沈黙の続く竹やぶの中で、何かが動く。するとそこにはまだ幼いヴェトコンの少女がいた。彼女の銃の標準は兵士に定められていた。互いに銃で狙い合う二人。長い緊張の後、兵士が取った意外な行動とは、…。（韓国・香港ショートフィルム集プログラムで上映）　　　
解剖教室　Anatomy Class　韓国・２０００年・１２分　監督：チョン・ソヨン　日本初公開！
　女子高の解剖教室にやってきた３人の兵士は次々と銃をこめかみに当て、遺体になっていく。狂喜して遺体の服を脱がす生徒たち。ところが、予想外の事態で誤って一つの遺体を焼いてしまったことから、誰かが替わりの遺体とならなくければならない羽目に陥ってしまう！（韓国・香港ショートフィルム集プログラムで上映）　　　　　　　　　　　　　
くちびるから唇へ　Lips to Lips　マレーシア・２０００年・９７分　監督：アミール・ムハマッド　日本初公開！
リンゴに固執する義理の母に悩む男性。結婚式の前夜、相手の隠された性癖にショックを受ける女性ＤＪ。自分の分身に恋する黒人レストランオーナー。書店にやってくる少女を追い回すあやしい店員青年。ある土曜日、そんな４つの物語が交錯していく。低予算ながら、映画学校の卒業生たちをスタッフとし、意欲に満ちたマレーシア初のデジタル映画。
ターバン　Turbans　インド・アメリカ・１９９９年・２９分　監督：エリカ・アンダーセン　日本初公開！
　1918年、オレゴン州アストニア。小学校に通う二人のインド人少年と姉。しかし、ターバンを巻いた少年たちは、白人の生徒たちから毎日のようにイジメに会ってしまう。思い余った父親は、親戚の勧めるまま、少年たちの長い髪を切り、彼らの伝統の象徴でもあるターバンをはずす。ロサンゼルス・アジア太平洋映画祭・金賞受賞作品。

シャボン玉と少年　bubblehead　アメリカ・１９９９年・１７分　監督：ジュリー・チョウ　日本初公開！
　６歳のサイラス少年は、なぜ毎日幼稚園に行かなければならないのかが不思議で仕方なかった。しかし、ある日先生がくれたおもちゃで作ったシャボン玉がふわふわと飛んでいるのを見て、自分の生きる方向性に気付いていく。著名イラストレーター、フランク・タシュリンのクマのイラストによるアニメも効果的に挿入される。

香港ショートフィルム
兜　A Dull's Life　香港・２０００年・５分　監督：クヮイ・ブン　日本初公開！
　汚い男性トイレからきれいな女性トイレに脱出した男性便器だったが、そこには予想外の事態が待ち受けていた。爆笑短編アニメ。
私の１／４世紀　The Quartum of My Century 香港・２０００年・７分　監督：スノーマン・ツァン　日本初公開！
　子供の頃の公園での思い出は、大人になるに連れて変化していくものだ。大胆なデフォルメを使った心温まる短編アニメ。
（韓国・香港ショートフィルム集プログラムで上映）

◎GUESTS 　ハン・ジスン監督（韓国）、イ・ヒョンスン監督（韓国）、シャオ・ヤチャン監督（台湾）、テック・タン監督（マレーシア）、ジェイムス・ユン監督（香港）、鈴井貴之監督（日本）ほか
◎ゲスト作品については、上映後ティーチイン（Ｑ＆Ａ質疑応答）を行います。　　　　　　　　　　　　 ◎入れ替え制。上映作品、ゲストなどが変更になる場合もあります。ご了承下さい。

主催：福岡アジア映画祭実行委員会�ｴ（０９２）７３３ー０９４９
ホームページ　http://www2.gol.com/users/faff/faff.html
準備で忙しく不在の場合も多いので、e-mailでのお問合せをお勧めします。
e-mail: faff@gol.com