MY BEST AMPS
 現在、あなたのまわりには膨大な数のチュ−ブアンプが存在する。そしてこれからもその数は増えていくことだろう。もしあなたが良質なサウンドを求め、アンプを購入しようとするのならば、おそらくそのアンプは、チュ−ブ・アンプといわれるものになるだろう。そしてまずは、カタログなどでスペックを検討したりする。そのカタログには必ず、コピ−ライタ−によって作られた「世界最高のサウンド...」などとあなたの購買意欲を誘う美しいコピ−が付属されている。はたしてあなたはそのカタログからサウンド・イメ−ジを掴むことができただろうか?。当然のことながらすべてはあなたの耳にかかっている。あなたの耳があなたのサウンドを決定する。例え99人がバッド・サウンドといったとしてもあなたがエクセレント・サウンドと思えば、あなた個人にとっては何も問題はない。このような条件のもとに、このベスト・アンプは存在する。しかしながらそのサウンドはロックン・ロ−ルの歴史を作ったという事実がある。また、僕が推薦するモダ−ン・チュ−ブ・アンプはギミックに頼らず、製作者の主張あるサウンドを持ち、メジャ−なブランドとサウンドを聞いたこともない広告制作コピ−ライタ−によって拡張されたアンプとは思想が違うのである。誰もが限られた予算の中でベストなサウンドを手にすることができたなら素晴らしいことだ。しかしながら現実はそれほど甘くはない。小売店の店頭でチェックし購入して、実際に使用してみてどうも納得がいかない。また、友達のアンプと比べてみたら明らかにサウンドが劣るというときに感じるストレスは大きなものがあると思う。このガイドを、そのような悲劇ができるだけ起こらないように活かしてもえたら嬉しい。また、僕が推薦するアンプのリストには、今日はやりのアンプは一台も入っていない。なぜなら、それらは単純に好みでないというだけの理由だ。世の中にはより素晴らしいアンプが存在し、それらは内外格差の高いわが国においてもそれはど高価な物ではない。自分にとって、また、できるだけ多くの人が良いサウンドだと認めるアンプを早く手にいれていただきたい。それは、あなたの可能性を助けるばかりか、経済的なリスクをも軽減することになる。
 この主観で溢れたレポ−トは、僕の推薦するリファレンス・ケ−ブルを使用し、ギタ−については僕が所有するものを基準としているが他の器材を使用したならば少々違ったト−ンとなるだろう。特にギタ−に関してはレゾナンスが優れていなければならない。アンプラグドで美しい響きを持ち、まるでアコ−スティク・ギタ−と同じ共鳴を持つものでなければならない。僕の経験と訪れる多くのプレイヤ−の経験では良い音のするギタ−はすべて素晴らしいレゾナンス(共鳴)を持つ。ヴィンテ−ジ・ギタ−またハンドメイド・ギタ−も同じである。基準という言葉はどこかに線を引くことである。どの様なギタ−でも良い音のするアンプは存在しないことと同じく、どの様なアンプでも良い音のするギタ−は存在しない。すべてが良くないと残念ながらダメなのである。その中で基準を持つと言う事は非常に不鮮明な決定をするということになるのだが、良い音を常に体験していれば自然とこの基準はできてくる。その基準は完全なる主観ではあるが自信となる。この基準を高めていけば良いのである。そのためにこのレポ−トを利用していただけば良い。貴方は、いまその入口に立っている。

TWEED BASSMAN(1954−1960)
TWEED DELUXE(1948-1960)
AC30(TOP BOOST/JMI)
MARSHALL JTM45
DELUXE REVERB(BLACK FACE)

 これらのマイ・ベスト・アンプは僕のお気に入りのほんの一部だ。仕事で使用する多くのアンプはすべて個性的で素晴らしいト−ンを持っている。要はその時の音楽にマッチするかどうかだ。僕はブランドや価格、迷信、にたよってアンプを選んだりしない。膨大な宣伝力やブランド・パワ−、宣伝広告費によって書き加えられたジャ−ナリズムを信用しない。すべては自分の耳が判断の基準となる。どの世界でもそうであるように、良いものはいつまでも残り、その時代の新製品を寄せ付けないパワ−を持つが、不自然な形で祭り上げられたものは、時間と共に消えていく。