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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2003年12月10日

その2 今 女性の活用は!?

 とある地方の銀行の研修で実感したこと。
 中堅女性行員対象に2日間のアセスメント研修を実施した。中堅といっても30代から40代のリーダー職にある。約3分の1が 結婚退職後また 再び古巣の職場復帰である。勤続20年余のベテランもいた。高校・短大卒業後、銀行の窓口業務などを体験して、今はお客様センターの責任者だったり 各営業店の事務職の指導役をしている。さらに 第一線の営業ウーマンとして お客様のところに出向き、年金や預金の相談を行っている。
 この研修プログラムのねらいは コミュニケーションゲームや事例研究、面接演習を通して 主として今後必要とされるマネジメント能力の棚卸と養成にある。

 私が人材育成の仕事に関わってから<女性社員の能力開発>は永遠のテーマとされてきた。もともと当時ベンチャー企業といってもいいコンサルタント会社に就職したとき、わたしの配属先は<女性能力開発部>であった。とはいうものの実際の研修の中身は「女性社員には まず接遇」というのがほとんどであった。
 それから30年の月日が流れて、企業社会における女性の役割は変わったのだろうか?答えは「確実に変わった」と言いきりたいのだが、まだまだ古い「女子社員像」を期待している男性社員と「これでいいのよ」という女性社員が現存している企業も多い。

 だが、しかし なのだ。敢えて シンプルに言うならもっとも保守的といえる金融業界、しかも地方で「確実に戦力として女性を活用している、さらにもっとマネジメントも任せたい」という企業がすでに あちらこちらで出てきているという事実にわたしは注目したい。進んでいる?企業は「男も女もないですよ、できる人ならポストも与えます」という一方で、まだまだ「本音を言えばできる女性がいたって、男のポストまではね、やっぱり男性が中心ですよ」とのたまう人事担当者がいるのだから。
 おそらくこの銀行の場合も実績をあげてきた女性が増えてきたのが先で、「それならば、、さらに 活躍の場を提供し広げていきたい」という人事政策が後追いをしているのかもしれない。

 参加した女性はみな真面目で半数以上が子育てやお姑さんとの折り合いもつけながら、それぞれの現場で強い責任感をもって仕事に取り組んでいる。与えられた目標に対して懸命に立ち向かい「寝ても覚めても仕事が頭から離れません」という人もいた。残念ながら、ものの見方が一面的で多面的な見方とか遊びがない。おやおや!これではかっての「企業戦士」と同じではないか、とちょっと心配になった。

 女性たちよ、そして男性たちも。もうクタクタになるような働き方はやめようよ。もっと今の仕事がどう自分のキャリアの中で位置付けられているのか、これからどうしたいのか、そういう視点も持って仕事をしていこう。
会社は 職場は自分を鍛える場であり、主役は<私自身>なのだから。

 熱い女性受講生のエネルギーに触れて、改めて<女性の活用>という古くて新しい課題について思いを馳せてみた。(2003・12・04記)




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