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2004年7月24日
その1 学生と向き合う
大学で「ビジネス・コミュニケーション」の講座を担当して今年は2年目。
1つは文京学院大学、今年から産能短期大学の2部(社会人向け)にも教えている。ちょうど7月末で前期も終了する。
はじめて 大学生に接したときの驚きは前のHPにも書いたが、今回は改めて「教えること、教員としてのありかた」について考えさせられた。
文京学院大学は3年生を中心に約70名が履修。年齢は18歳の1年生から4年生は22歳までいる。全員女性、とってもおしゃれでファッションは見ていても楽しい。たとえば、ジーンズにまた可愛いスカートを重ねたり、眉毛とマスカラはほとんどが「気合をいれて」整えている。
産能短期大学は約50名のうち3割が男性、平均年齢35歳。みな 昼間の仕事を終えて、授業にかけつけてくる。前期の後半、若い20-30代はじめの男性が なぜかつるんで最後列に陣取って座っていて、私の話にちゃちゃを入れてくる。時にはクラス全体が水をうったように静まり返って講義に集中する、真面目な受講態度である。「先生の講義について、いつも次の日上司と話題にしています」というコメントをくれた女性がいた。こういう声はとても励みになった。
どちらもスタート時の2週間は「オリエンテーション」期間で、学生はいろいろな授業を覗いて、自分が履修するかどうか決めることができる。
そこで とにかくこの「オリエンテーション」期間の授業でわたしのスタンスを明確に打ち出すことにした。
たとえば、「おしゃべりをしないこと、どうしても話したければ真面目に授業をうけたい他の人の迷惑になるので 教室の外に出てください」「途中退席は認めない」「聞いているだけの授業はやらないので、知識だけをもらいたいという学生には 少々きつい」など、言明した。
その結果 おそらく最初の授業の2割くらいは履修をとどまったようだ。
敬愛するS先生から言われたこと。「学生はこちらがきちんと伝えればわかってくれます。その姿勢を教員がもつかどうかですよ」と。またわたしの良きメンターであるTさんから「あなたにとって、同じ相手に継続的に教えるという経験はすごくプラスになる。たぶん 今までとは違う工夫も要求されるから」とアドバイスをいただいた。
とても新鮮だったのは、講師の控え室での人間模様。教員もそれぞれどう授業をすすめるべきか 悩んでいる。が、なかなか ざっくばらんな会話が成立しにくい。
もちろん、科目により違いはあるにせよもっと「教え方」「授業の運営について」率直な意見交換があってもいいのではーという思いに至っている。
秋からは「教授法」という分野にも 足を踏み入れてみようかと考えている。
大切なのは、やはり「学生と真摯に向き合うこと」に他ならない。学生によって 教員は日々鍛えられているのだから。
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