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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2005年10月25日

3.わたしの日本再発見

  <地図を片手に、、>


今年は短い日程でよく出張が続いた。
改めて、私の癖を 確認した。それは<地図をみるのが大好き人間>ということだ。
以前は<るるぶ>など旅のガイド本を買い込んで、よく研究?したものだった。この頃はしない。まず、駅のそばの観光案内所で<その町の観光地図>をゲットして、自由時間を考えて 大まかなコースを考える。そして 歩き出す。あるいは、地元の路線バスや路面電車に乗る。
車窓から、おおよその町の風景をつかんで、たいがい 帰りは歩く 歩く ひたすら歩くのだ。時間と距離を考えて、予想通りの場所に辿り着くと一人で にやっ としてる。


<その1− 掟、、があった 長崎の定食屋さん>

お昼を、せっかくだから「皿うどんか 長崎ちゃんぽんを食べたい」と思って、なんとなく 美味しそうな予感がしてその店に入った。席についたら、目の前にデカデカと張り紙がある。

 
            掟
この店の掟です。 次のようなお客様はお断りします。
 ・愚痴 ばかりいうサラリーマン
 ・躾のわるい、騒ぐ子供
 ・わけのわからないアベック
 ・文句の多いブス
 ・ぐたぐたいう 酔っ払い


 皿うどんも美味しかった。本当は上記の<掟>があんまり傑作なので、手帳に書き留めたかったくらい。でも これを書いたと思われる親父さんが 汗をかきながら真剣に皿うどんを作ってくれている。なんだか、怒鳴られそうで、、、わたしの記憶に留めてきたもの。




<その2−夕陽に染まった遊郭・松山にて>

午後のセミナーを担当したので、午前中のみ時間があった。路面電車で道後温泉へ。そこで ボランテア・ガイドの男性に案内していただいた。さすがに慣れている。「どういうことに興味があるのですか?」とまず訊かれた。「はい、古い町並み特に建物に興味があります」と答えたら、短い時間の中で要領よくご一緒してくれた。

ダラダラ坂を登って、大きな由緒あるお寺に入ろうとしたその手前に、わたしの興味をそそる古い廃屋?が目に飛び込んできた。「これは遊郭の跡、保存か取り壊しか今 論争の最中です、夜になると 地元の人は気味悪がって近寄らないのです」と。

 セミナー終了後、どうしても また 行きたくなって再度一人で足を運んだ。折りしも真っ赤な夕陽が沈む時間。その建物の前にたつと、丁度2階のガラス越しに夕陽が見えた。
古い建物の一角に大きな琵琶の木があった。「ここで 多くの女性が首をつって自殺したのです、だからこの木の下には無縁仏が眠っています、お女郎さんといっても ほとんどが十代だったようですよ」と昼間 説明をきいたのだった。

あたりは、誰もいない。にもかかわらず、誰かが息を潜めているような気配が、、、。




<その3− 絵を衝動買いしてしまった!! 盛岡の古い洋館で>

盛岡を歩いた。北上川と中津川が市内を横切り、土曜日の川べりには小雨の中、子供たちがサッカーに興じている。
宮沢賢治は石川啄木より丁度10歳年下だったということ、啄木は妻節子と結婚前に百通あまりの手紙を書いていた、、など 発見があって楽しかった。

 古い洋館にたどり着くと、丁度若い岩手大・大学生の絵・彫刻の展覧会をやっていた。最初に見た、瑞々しい緑の抽象画にひきつけられた。最後に もう一度この絵を凝視する。それを書いた女性が近づいてきた。
「いいですね、この絵 ほしいです。売ってくれますか?」という私の問いかけに
「はい、売ります」と即答。

わたしが買える金額だった。でも、手元にお金をもっていない。名刺を渡して「ここへ あなたから 振込み口座を連絡ください、入金を確認したら、東京へこの絵 送ってくれますか」とお願いした。まったくの衝動買い!? でも 後悔はない。




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