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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2006年11月5日

1.仕事の喜び −女性の活用・2つのセミナー場面―


 働く原動力は何か? こちらの提供したことに確かな手ごたえを感じること。まずどんな仕事でもそれが一番であろう。

 嬉しいことに 最近続けてそういう場面に遭遇した。全く「仕事みょうりにつきる」というのはこういうことか、と胸が熱くなった。

 テーマは「中間管理者のための女性の活用」である。

 1つは 仙台で実施した公開セミナー。約30名の参加者のうち7割が女性、男性はむしろ少数派だった。「女性活用」というテーマのため、とりあえず女性を参加させるという企業が過去多かった。ところが実際に会場に行ってみると、ほとんどが役職についている女性。業種は一般企業のほかに、福祉・病院・官公庁など多種多様。そして、本人はその職場でかなりのキャリアを積み、真剣に「女性の部下をどう活用すべきか」悩み、模索している。「こういう言葉でこうアプローチするとモチベーションがあがりますよ」と話すと「はい、そうですね」と大きな声で返事をする反応の良さに、こちらがびっくりした。


 以前は「こういう話は私の上司に聞かせたい」という声がよく上がったが、そういう声は出ない。全く当事者として、話をすんなり聴き、受け入れてくれた。
現実の職場では、女性の管理者が増えてきている、そしてさらにもっと「女性部下を育成し、増やすためにどうしたらいいか」と考える管理者が男女を問わず、確実にいることに、
「ああ、この仕事を続けてきて良かった」と心から思った。



 2つめは 某金融機関での企業内研修。昨年来、全社を挙げてポジティブ・アクションの推進に取り組み、管理職とキャリアのある女性の両面から意識改革の研修をお手伝いしてきた。

 ただ、正直言って、管理職にも肝心の女性にもかなりの意識のバラツキがあった。支店が100もある大きな組織のため、ある意味では支店長の方針・意識で全く「女性の活用度合い」が異なっているといっていい。
やってもやっても、果たしてこの大きな船は前進しているのか?この大組織に変化は起きてきているのか?という徒労感にも似た思いが、私にも女性の人材開発担当者にもすこし芽生えてきていた。

 今回は支店長・次長・代理職を20名ずつ2班に分けて1日研修を行った。午前中は「働く女性の現状と今後」「あなたの女性部下とのコミュニケーションの度合いは?チェックリスト」をやり、午後「職場の女性活用について」の討議を取り入れた。この討議場面さらに質疑応答場面はものすごい熱気で盛り上がりをみせた。往々にして、こういう場面では「本部の方針があいまい」「人事制度が悪い」など、他に問題の原因があるとしがちだ。


 が、今回は「我々のマネジメントにも問題あり、女性職員を一人前扱いしてこなかった、そのつけが回ってきている」という内容が発表された。そして「では、今からどうすればよいか」という議論では 極めて具体的な施策が語られ、一層内容が掘り下げられた。

 「会社は変った、これまでの言われたことをやればいいという姿勢ではなくもっとチャレンジしてほしい、ときちんと女性職員に話す」「ジョブローテーションをもっと活発にやる」など実践的なアプローチが多く議論された。

 そういう真剣な管理者の背中をみて、本当にウルウルしそうになった。同席していた女性の担当者も「私自身のモチベーションアップになりました。今までやってきたことが、やっぱりすこしずつ浸透してきていることがわかりました、、、」と 声を詰まらせていた。

 仕事を通じて、人を励まし鼓舞しているようで、実はわたし自身がいつも人からエネルギーをもらっている。だから 仕事を続けていけるのだ。

(06年10月19日 記)






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