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2007年3月5日
3.耳がダンボ になって、
「あのね、すっごく驚いてしまったわ。ウチの主人ね、もうすぐ定年なのよ。それで、、どうするのかなあと思っていたら、ほら、あそこのM中学校の隣にあるB区生涯学習センターがあるでしょ!そこにいって、そこでボランテアやるっていうのよ。区報か何かで見たらしいけど、自分でそこに行って、週3日か4日かな、お手伝いするって言ってるの。“会場はこちらですよ”なんてやるんじゃない。わたしは もう、みっともないから 辞めてほしいと思ってるの。子供も“パパ、なんでそんなことやらなくちゃいけないの?もっと やれることあるでしょ”と大反対よ。何のために 博士号とったの、って思うわ。博士号とったのに もっとできる仕事あると思うけどね―」
これはスポーツジムのサウナで、私と同世代の女性が親しい友人にぼやいていた話。
狭いサウナルームだから、いやおうなしに話し声が耳に入ってくる。
奥サマ!! あなたのお気持ちもわからないではありませんが、博士号をとったからといっても、区のボランテアをやっていいではありませんか。
博士号をとったことは素晴らしい。でもね、そういう人は世の中たくさんいるんですよ。お連れ合いが、自分の意思で定年後やりたい!と決めたなら、それを支持して応援しておやりになれば。
私は 心の中でそう叫んでいた。
そして、この家庭で起きている、あるいは起きるであろう イサカイが目に浮かんできた。
つまるところ、何10年も夫婦をやってきて、本当の意味でのコミュニケーションをこの夫婦は忘れてきたのだろう。
団塊の世代の定年で、こういうトラブル?がそれぞれの家に中で起きてきているのだろうか。女友達に愚痴る前に、もっと夫と向き合って話をしてほしいなあ。
もちろん、この“夫”は見知らぬ他人ではあるが、なぜか私は、心から応援したくなった。
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