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2007年5月1日
2.「プレゼントサイクル」と
「残したいものを閉じ込めた指輪」
− 不思議な 不思議な 展覧会―
若い友人から展覧会の招待状が来たので、出かけてみた。4人のハタチ前後の女性がそれぞれの作品を展示してあるという、、というイメージを持っていた。
会場の隅にまるで宝石のデスプレイのように、黒い台があってプラスチックの覆いがしてあった。思わず??と興味をソソラレテ、近寄ってみた。作者がそういう私に近づいてきて「これは平井さんへのプレゼントです」と覆いをとって中のものを渡してくれた。
それは食べかけのチューンガム。1つか2つ 誰かが食べて、まだたくさん残っているもの。たぶん 一個100円くらいのよく見かけるやつ。
「ありがとう」と受け取ったら、すかさず「平井さんから次の人へ何かプレゼントを残してください!」と言われた。
そうか!そういう仕掛け?なんだと、気づいた。わたしは ついさっき買ったばかりの小さなフルーツトマトを置いた。それが 今回の扉の写真。
「次が一体誰がわたしのトマトをもらって、何を残すのかしら?」とわくわくドキドキした。
わたしの友人Sさんの作品は数個の指輪をケースに入れて、天井からつるしてあるもの。(写真 参照)よく見るとその1つ1つの指輪のヘッドに写真が入っている。あるものは「私の部屋からいつも見える、いつも病院の前にいるおばあちゃん」だったり「高校時代のセーラー服姿の私」だったり、、、。そして最後に「あなたが21世紀に残したいものは何ですか?」というメッセージがあり、その床にメモ用紙とボールペンと箱がおいてあった。
「うーん」と考えて、私は現在の自分の住まいである<ビラロイヤル603号室>と書いた。
単なる作品の展示ではない。
それぞれが、見る人を引き込むアイデア、知らないうちに人を参画させてしまう力を放っている。
こういう力量はすごい!!ものすごく考えて、考えて、その思いを作品にする表現力。面白いなあ、と感じると同時に一種の羨望すら感じた展覧会だった。
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