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ざっくばらん ゆき子のおしゃべりコーナー
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2009年11月1日

1.バス事業について、学んでいます



某自治体の市バス事業についてコンサルテーションの依頼をうけた。まずは“現場を知る”ため、ある1日そのバスに乗ってみることにした。

 駅の側にある案内所に行き、「――に行くにはどのバスがいいのですか?」と訊いてみた。中年の女性はテキパキと対応してくれた。が、「それは――行きですよ」と早口で言って、すぐに時刻表を渡してくれた。でも乗り場がわからない。「あのー 乗り場はどこですか?」とちょっともじもじしながら再びたずねてみた。「乗り場はねーー」とまたまた早口で説明してくれた。
交通機関を利用する人は確かに急いでいることが多いから、自ずと早口になってしまうかもしれない。それにしても、会話のキャッチボールが成り立たない。説明した後、こちらの顔をみて「よろしいですか」とか「おわかりになりましたか」という確認の言葉がなかったのが、ちょっと残念。

           

路線バスに乗って、目的地まで(バスの終点にある営業所)行く。駅から郊外へという路線のせいか、時間帯のせいか、のんびりした車内で運転も安全運転で秋の光と風が心地よかった。運転手さんのマナーは可もなく不可もなくというところ。前からお客様が乗車してくるとき「ありがとうございます」という言葉はない。でも、ひとり一人に対して会釈をしてきちんと目を合わせていたのは好感がもてた。時々車内アナウンスがあるが、やや声が小さい。テープの声が良く聞こえて、人間の肉声が通らないのはなんとももったいない気がした。

営業所に伺い、窓口だけでなく内部の掲示板や休憩室、そして点呼(マンツーマンで行う)の場面も見学させてもらった。営業所の所長さんたち(3ヶ所行ったので)に「難しいと感じているのはどんな点ですか?」と質問した。

Aさん― ドライバーの健康管理です、特に酒気については気を使う。また本人から「具合が悪い」という申告があると、無理して運転させるわけにはいかないですから。

Bさん― 道路の工事が多くて、その情報を徹底させること、
「抜き打ち工事もあったりして運行を予定通り行うのが大変」ですよ。

Cさん― 職員(運転手)のマネジメントです。
他の役所の職員と同じーと考えていたら営業所の所長は勤まりません。

―と三人三様であった。

確かに、一般公務員とは異なるマネジメントが要求される部門のようだ。一番 活気があるのは、朝―とのこと。そして、バスが走っている時間は結構長い。つまりドライバーさんはシフト勤務をしているので、一同に会することがなかなかない。だから情報の徹底が難しいということを、本局の方々から聞かされた。
  その改善策のひとつとして、掲示板を見るときや点呼をするとき定点位置を決め、そこに足型が床に明記してあった。とても原則的なことだが、重要なことだと実感できた。


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私は週に2日大学に行くとき、バスを利用している。普段何気なく利用しているバスだが、そのスムーズな運行は多くの人の力が連携して初めて成り立っていることがわかった。各営業所には<整備部門>があった。こちらの部門はまさに縁の下の力持ち的な仕事である。
 さらに興味深かったのは、この市バスでは女性ドライバーがまだドライバー全体の1%程度ということだ。「お客さまからの評判はいいが、営業所等の設備が立ち遅れているので、女性を増やせない」ということだった。まだまだ “運輸業界は男の職場なんだなあ”と改めて、考えさせられた。

 さて、このような現状把握を踏まえて、問題点・改善点はどこにあるのかー

その解決のためにどうしたらいいか、その中で実行可能なものは何かを提案していくことが、私の仕事である。


 



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