2009年11月1日
3.京都 再発見!!
東福寺の中のーあるお寺にて
雨の朝、東福寺に着く。歩き始める前にコーヒーを飲もうと喫茶店にたちよった。そこのママに「東福寺で、ここだけは是非―というのはどこですか?」と尋ねた。
<光明院>という名前は初めてだった。激しさを増した雨の中を歩いて、ようやくたどり着く。まず、驚いたのが入口の「たて看板」。そこには「多人数での入場はお断り、どうしてもーという人以外は遠慮してください」という主旨の文章がもうちょっとソフトな表現で書いてある。そして「受付・料金所」なるものがない。大きな竹筒があり、「300円入れてください・みなさまを信じています」という表示がそのそばにあった。
ここでは 数名の人(お寺に来た)にしか会わなかった。お寺の人―らしき人は皆無、姿を出さない。庭はー素晴らしい石庭だった。石庭というとやや狭い空間をイメージするが、ここはかなり広い。そして複数の部屋に面していて、それぞれの部屋の畳に座って眺めると、この大小10数個の石が,まるで動いているように異なる表情を見せる。
他の京都の寺にある石庭とはやや様子が異なる。ほとんどの石が縦長で、白砂と緑の苔の中に絶妙なバランスで配置されている。
私にはこの石たちが、まさに生きている人間のように思えたのだった。一人ひとりが凛として立つ人間のようであり、私を見守る仏のようでもあり、さらにはこちらにむかって無言の抗議をしている群集のようにも見えたのだった。
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