2011年3月1日
1.戦略的なコミュニケーションを!
「今の社会、特に企業が求める人材にとってコミュニケーションが重要だとわかっていても、その専門性・学問的な価値を認めたがらない傾向が大学の中にはある」とある人に言われた。
そうか、そういうことなのかーと この言葉を胸の中で反芻した私だった。大学のカリキュラム担当にあたって、大学関係者と交わした会話の中で出た言葉である。これは大学というフィールドでの 現実の話である。
わたしのもう一つのフィールド、企業では<管理監督職対象のマネジメント研修>が盛んである。わかりやすい言えば<いかにすれば、部下のモチベーションをあげることができるか>多くのマネージャーが悩み、そのニーズは今も昔も変わらない。
目標管理、コーチング、アサーション、カウンセリングなどさまざまなプログラムがあるが、衣替えをしてはいるものの部下とどうコミュニケーションをとったらいいのかにつきる。
たとえば、「人を動かすコミュニケーション」としてわたしがまず強調するのが「評価」である。人事評価とかボーナス査定といったフォーマルなものではない。日々の職場生活の中で、部下の名前をいち早く覚えて名称を会話の中に取り入れているか、が問われる。
その人の仕事のやり方を把握して、できたことを見逃さずにほめているか、相談に乗っているか、アドバイスをしているか、などが「すぐできる評価」なのだと強調している。
「自分の専門業務を遂行する」のは当たり前、組織のあるポジションにきたら、それだけでは不十分。「部下を動かす戦略的なコミュニケーションができてこそ、マネージャーといえるのでは」と最近は言い切っている。
大学の中での<コミュニケーションの重要性>についての認識度は、企業社会のそれと明らかにギャップがある。このギャップをどうやって埋めていくべきか、まずは目の前の学生に<伝えること・聴くことの大切さ>を伝えていくことから始めていこう。それが私のミッションなのだーと いう思いに到達した。
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