2011年9月1日
5.衝撃の夏― 兄の突然の死
わたしには兄が3人います。一番上の兄はアメリカ在住で、あとの二人は故郷新潟に住んでいました。この新潟にいる上の兄は結婚して家族がおり、いわゆる実家にはシングルの兄が住んでいたのです。シングルの兄は姪をかわいがって、この姪の家族(東京在住・双子の男の子がいる)がGWや夏休みに田舎の広い家に遊びにいくことをとても楽しみにしていたのでした。
それを目前にした、7月の下旬。
家の中で頭を打ったらしく 脳出血で倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。
わたしとは6歳の年齢差があります。
が、兄たちの中では私と最も年齢が近いこともあって、いろいろな面で成長期にはこの兄から強い影響を受けました。
大学の専攻を迷っているとき
「これからの女性は、もっと社会科学を学んだほうがいい。ただ好きだというだけで、文学や歴史を専攻して文学部に入るのはどうかな。法律や経済を専攻することを考えてみたら」と言われたのでした。結果、私は法学部に入ったのですがこの兄の言葉が決め手になったのは確かでした。
大人になってからは、年に2回ほどの交流でしたが、時折手紙をくれて、そこには「今、中村天風を研究している」とか「日本の古典は素晴らしい」とか したためてありました。
そして、昨年の秋頃「あなたが暇になったら、一緒に旅行しよう」と言っていたことが、なぜかしみじみと思い出されます。
この心の喪失感を埋めるには、すこし時間が必要だなあーと 感じています。 合掌
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