2012年1月1日
1.イクメンと パパ友 ―研修場面から感じる“時代”―
ここ数年秋になるとお手伝いしている某化学品メーカーの中堅社員研修での出来事である。アサーション=率直な自己表現 では、それぞれが自分自身の抱えているケースを題材にして、ロールプレイを行う。「たとえば“率直に断りたいけれど、現実の場面ではなかなか断りにくいこと”がありがち、それを各人が自分の直面したケースとして出してみましょう」と促した。対象は28歳から33歳までの、まさに職場でもバリバリの若手社員である。
彼らが出したケースは次のようなものがあった。
(その1) 子供の保育園のお迎えがあるので、定時で今日は帰りたい、帰らなければと思っていた矢先のこと。上司から「残業になるけど、この仕事をやってくれ」と言われた。 |
(その2) 子供を通じての友人、つまりパパ友と飲み会があった。夜6:00過ぎから始まり8:00くらいで 1次会はお開きになった。家に帰って、子供をお風呂にいれなればならない、これは妻との約束だ。あるパパ友から「せっかくの機会だから、もう1軒、2次会行きましょう」と誘われた。 |
わたしの自宅の前を時々、抱っこした乳児そして3歳児くらいの子供の手をひいた若いお父さん(それもビジネススーツでキメタ)が通る。おそらく保育園に妻の代りに、あるいは妻と交代で 子供を預けにいっているのだろう。イクメンとパパ友という言葉が急に身近な現実となってきた。こういうテーマが会社の研修の場面で堂々と語られることに、実は私自身が驚いている。男性が育児にかかわることが、ごく自然なことになってきている。なんだか、とっても暖かい感情がわたしの胸の中に湧き上がってきた。やはり、時代は確実に変化しているのだと。
今年は21世紀になって早12年目になる。
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