2012年3月1日
2.ドキッとした言葉 −「わたしは日々戦っています」
2011年の終わりにいつもの隠れ家Yに行ってきました。私は原則「相部屋」で1週間過ごします。どんな人と一緒になるのか? 行ってみなければわかりません。もちろん、寝るときは一緒になりますが、それ以外はロビーやリビングなど共有スペースはたくさんありますので、正直言ってどんな人でもあまり気になりません。
今回は54歳で小学校の教員、6年生を受け持っているというTさんと同室でした。このYに来るのは初めて、ということもあってすこし緊張気味でしたがしだいに打ち解けて、最後の夜は電気を消してからも布団の中で話し込んでしまいました。小学校の教育現場の話―同じ学年担当の教員の組み合わせやでシンドさ異なること、わけのわからない保護者が増えていること(いわゆるモンスターペアレント)、キャリアの浅い教員が子供にナメラレテしまうことなどをたくさん聞かせてもらいました。そして、Yに宿泊している他のゲストについてたわいのない話をしているときに、彼女からドキッとする言葉が出てきました。
「―― たぶん あの女性は 戦ってない人ですね。つまり働いているとしても、戦っていない働き方をしている人だと思います」と。
このTさんにとって、文字通り“教員としての仕事は日々戦っている”ことなのだと、伝わってきました。「ここへ来て、いい仕事・充実した仕事をするためには、自分のメンテナンスが大切だということを本当に実感しました。ちょっと 落ち込んでいたんですが、ここで過ごして元気になって、また 戦いの現場に出て行けそうです」とも。
童顔だけど、毎日の仕事に真剣に取り組み子どもや保護者、さらには同僚の後輩指導にも手抜きをしていないTさん、彼女の熱い思いに触れてわたしも元気をもらいました。
そばに行くと、ちょっと“やけど”をしそうなくらいの熱さでした。
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